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94・出発

 中庭に移動する中、第六チームは第七チームの装備に目を奪われていた。

 ポールは弓矢の他に棒の様な物を背負っており、ジャンは腰から下げた鍵爪の他に両肩から奇妙な道具をぶら下げており、トーマスは槍の他にそれより短い棒の様な物を背負っており、リリアは腰からポーチの様な物を下げていた。唯一シャロンだけは腰から下げた奇妙な形の剣を下げているだけであった。

「な、なあお前ら…」

 レンマが声を掛ける。

「んっ? どうした?」

 シャロンが答える。

「お前らが身に着けている…武器…みたいなの…何だ?」

「んっ? まあ任務地に行けば分かるさ…」

 それだけを言うとシャロンは、中庭へと足を進めた。

 中庭迄足を進めると、其処には十体のドラゴンの姿があった。

「シャロン!」

 その中の、首に金の輪を嵌めてそこから布を靡かせた白いドラゴンが、シャロンの名を呼んだ。

「ヨハン!」

 シャロンはそのドラゴン=ヨハンの名前を呼ぶと、ヨハンに駆け寄った。


※           ※


「レオンから聞いたよ。合同任務だってね」

 駆け寄ってきたシャロンに、ヨハンがそう言った。

「そうなんだよ。ヒナタの奴何を考えているんだか…そういえば、ヒナタは任務の内容を言ってなかったな。レオンから何か聞いてないか?」

「やっぱり…レオンが『ヒナタは伝えるのを、忘れると思うから、俺から伝えておく』って言ってたよ。任務の内容は森のゴブリンの駆逐だって。これはその森付近の簡易地図」

 そう言ってヨハンは、小さな紙きれをシャロンに渡した。

「やれやれヒナタめ…副団長の俺がしっかりしないとな…」

「なぁシャロン」

 其処にレンマが声を掛けてきた。

「この白いドラゴンって、お前のパートナーか?」

「ああ、そうだよ。ヨハンっていうんだ。レンマのチームメイトのドラゴンも紹介してくれないか?」

 シャロンにそう言われて、レンマはドラゴンの紹介を始める。

「まず俺のドラゴン、名前はリドラ。毒属性の魔法を使うんだ。ジョセフのパートナーのグリス。土魔法を使う。レミオのパートナーのデュオ。音の魔法を使う。最後はレイナとエリスのパートナーのラティスとアティスの風魔法を使う双子兄妹。ラティスがエリスのパートナーでアティスはレイナのパートナーなんだ。

「レイナとエリスのパートナーも、双子なんだ。それに風魔法ってヨハンと同じじゃないか」

 そう言いながらシャロンは、エリスのパートナー・ラティスを見上げる。

「何だ?」

「…まさか…ラティスも男が好きって事はないよな…?」

「バカ! 俺普通に雌のドラゴンが好みだ!」

と、怒りながらラティスが言った。

 シャロンは苦笑いしながらも、自分も自己紹介をした。流石に自分達が居ない間に入った竜騎士が、副団長になっていたのは、ドラゴン達も驚いた。

 自己紹介を終えると、シャロンはヨハンの背中に乗った。

「じゃあ皆、出発するから自分のドラゴンに乗るんだ」

 シャロンがそう指示すると、他の九人もドラゴンに乗った。

「じゃあヨハン。森迄ひとっ飛びお願いな」

「任せて!」

 ヨハンはそう言うと、翼を羽ばたかせて、空へと飛び上がり、他の九体のドラゴンも同じ様に飛び立ったのであった。


 シャロン以外の第七チームは何を持っているのか…

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