表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
44/366

44・ヒナタの考え

 日が落ちた団長室に、一人の少女とドラゴンが居た。ヒナタとレオンである。

「ヒナタ。聞かなくて良かったのか?」

「ん? 何や?」

「シャロンの魔法の威力…あれは普通じゃないぞ。はっきり言って…お前並みの魔力があったぞ」

「そうやなぁ…」

「これは俺の考えだが、ヒナタ…お前と同じじゃないか? お前と同じ『チキュウ』という世界から来たんじゃないか?」

「……」

 レオンの言葉を聞いて、ヒナタは無言で考える。

「…さぁ…仮にシャロンに聞いても、はぐらかされるのオチやなきっと…彼女が銃を持っているのから、大体が想像がついているけどな…ボクと同じ世界とは限らないけど…」

 ヒナタは窓の外から見える、星を見上げながら呟く。

「でも試してみる価値はありそうやな…明日の任務…シャロン達にはゴブリンの駆除を指名する」

「? そんな指名をして何になるんだ?」

「シャロンが持っているのが銃なら、モンスターを倒すのに使うはずや…それをチームの誰かに確認してもらう…上手くいくかどうか分からんけど…」

と、振り向きながらヒナタは言った。

「大丈夫なのかソレ…」

 レオンが心配そうに呟く。

「シャロンを除いたあの子らは、ゴブリンやコボルトとの交戦経験や倒すのを経験した事があるし、大丈夫やろ…」

「問題はシャロンが、その武器を使うかだ。あの細長い剣で対処する可能性もあるぞ。それにゴブリン共が居る所迄行くには、ドラゴンに乗るから、あのヨハンってドラゴンにやらせる可能性もあるぞ! その武器を使う事に配慮して」

「それなら大丈夫。予めボクがドラゴンが戦闘せずに、着陸場所で待機の命令を入れておくから…」

「汚なくないか、ソレ」

 呆れる様にレオンが言った。

「団長命令や!」

「ズリィ女だな、お前は…」

「そうやねん。ボクはイケずなんや…」

 そう言うとヒナタは、背中に背負っていた槍を抜き構えた。

「本音を言うと、ボクはシャロンと戦ってみたいんや…あの子の実力は多分相当なもんやで」

 ヒナタの言葉に同意する様に、ヒナタの槍は鋭い光を放っていた。

「!…お前まさか…」

 レオンが何かに気づいた様に尋ねた。

「うんそうや…あの子を…シャロンを…今度の副団長を決める大会に参加させる」

 ヒナタは、そう静かに呟いたのであった。

「マジか!? アイツはまだ入団したての下級騎士だぞ! 上級騎士は当然ながら、中級騎士すら認めないぞ!」

「確かに普通なら認めないな…でもボクと戦ってから決めるのも遅くはないんやで」

 何処とない冷笑を浮かべるヒナタであった。


 ヒナタは何を企んでいるのか…。

 感想・ブックマーク登録・誤字報告・質問・レビュー等ありましたら、何でもどうぞ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
新作を投稿しましたのと、リンクの貼り付けに成功したので、良かったらどうぞ♪  青き竜の花嫁
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ