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36・おやすみ

 何かルーンが忘れがち…

 一方部屋に戻っていたシャロンはリリアの寝間着を着ていた。本人は寝間着が無い為に、制服姿で寝ようか考えていたが、リリアが貸してくれる事になり、それを着ることになった。

「ホントにそれで良いの? それ折角依頼先から貰ったんだけど、男の人っぽかったから着ていなかったんだけど」

「良いよこれで…一番俺に合う」

 そう言ったシャロンが着ている寝間着は、男性が着る様な寝間着だった。他にも寝間着は沢山あったが、他のはネグリジェとかの女性向けの寝間着だった為、コレを選んだのだった。

『冗談じゃないよ。女物の寝間着なんか着れるか…』

 シャロンは心の中で呟いた。

 因みに男性陣は現在、入浴時間が変わった為に、風呂に入りに行っている。

「ねえねえシャロン。聞きたいことがあるんだけど?」

「んっ? 何だよ?」

「シャロンって恋人居るの?」

 リリアの質問にシャロンは『?』を浮かべた。

「…何でそんな事を聞くんだ?」

「だってシャロン可愛いし、絶対恋人とかいるでしょう?」

 リリアにそう言われて、シャロンは言葉が詰まってしまう。

「『不味いな…恋人っていったらヨハンだけど…さっきポールから聞いた話じゃ、人間とドラゴンが愛し合うのはイレギュラーだって感じだったし…』…まあ居ることは居るけど…」

「えっ、どんな人?」

「それは秘密。ソイツに迷惑が掛かるから…」

 そう言うとシャロンは、部屋の扉の前に行った。そして扉を開けた。


 ドタタタ!!!


「うわぁ」

「だぁあ」

 扉を開けると、ポール・ジャン・トーマスが流れ込んできた。

「何盗み聞きしているんだお前ら」

 冷ややかな目線で言い放つシャロン。それに対してポールが…

「いや違うよ。お風呂から返ってきたら、中から声がして、何かと思って」

「それを盗み聞きというんだよ」

 ピシャリと言うシャロン。

「ってかシャロン。恋人居るの?」

 ポールが尋ねてきた。

「…まあね。たださっきも言った通り、ソイツに迷惑が掛かるから、誰とは言えないけど…」

「マジかよ。もうこんな美少女に、手を付けた奴がいるのかよ」

「余計なお世話だ!」

 ジャンの言葉に、ツッコミを入れるシャロンであった。


※         ※


 それから就寝時間を迎えて、五人はベッドに潜り込んだ。因みにルーンはシャロンのベッドの枕の脇で眠っている。

「おやすみシャロン」

 上の段で寝ているリリアが言った。

「ああ、おやすみ」

 目を瞑っているシャロンがそう答えた。暫くすると、シャロン以外の四人から寝息が聞こえてきた。

『…ヨハン聞こえる?』

 シャロンは念話で語り掛ける。

『うん。聞こえるよ』

 ヨハンから返事が来た。

『今日一日大変だったね…』

『そうだね…でもシャロンも無事に竜騎士になれたんだから、良かったんじゃない』

「そうだな…なあヨハン。頑張ろうな」

「うん…おやすみシャロン」

『おやすみヨハン』

 シャロンは念話を切って、眠りに就いた。


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