359・王様が若かったら、そりゃ驚くな… 1
約二か月ぶりの更新や♪ 最近は『蒼の瞳の騎士 紅の瞳の姫君』ばかり更新してたですわぁ。
シャロン達竜騎士が連れて来た異様な軍団に、エルセラを警護していた竜騎士や民は、皆動揺をした。
シャロンは警備していた竜騎士に説明し、まず小型の車両を街中の大通りの通過させて、城の訓練場に移動させた、その後戦車などの大型車両を、エルセラの外周を回り込む形で訓練場迄移送させ、其処を自衛隊の車両の待機所に使う事にした。
※ ※
「……」
自衛隊の臨時待機所を作る作業の為に呼び出された若手の下級騎士二名が、90式戦車の砲塔を覗き込んでいる。
「ホラ! 遊んでないで、仕事して!」
指揮をしていたレイナに言われると、下級竜騎士達は慌てて仕事に戻った。
下級騎士達が行っているのは、73式大型トラック等に積まれた物資を降ろす作業である。といっても下級騎士達には自衛隊の言葉(日本語)が分からず、自衛隊側も竜騎士達の言葉が分からない為、シャロンとアベルが仲介役となって、自衛隊からの指示を下級騎士に伝えていた。
そんな時、レンマがやって来た。
「アベル、ジャン」
「レンマか。手伝いに来たのか?」
物資が入っている木箱を降ろしながら、アベルが応対した。
「まあな。ってかこいつ等何なんだ?」
レンマも自衛隊の存在が気になって尋ねる。アベルは近くに自衛官が居ない事を確認して、レンマに告げた。
「こいつ等は自衛隊」
「ジエイタイ? 聞かない名前だが、何処の国の兵士だ? 妙な鉄の箱に乗ってきたみたいだし、何より俺達しか持ってない筈の銃まで持ってるぞ?」
「こいつ等は日本…シャロンの生まれた国の連中だ」
アベルがそう告げると、レンマは驚いた表情を浮かべた。
「どういう事だ…?」
「実はな…」
アベルがレンマに対して説明した。
「いきなり現れたのか…それでシャロンが一旦引き取る事にしたのか…」
「まあな。アイツも自分の生まれ故郷の連中を、見捨てられなかったんだろ」
そこまで言った時、アベルはある事を思い出した。
「言い忘れたけど、俺とシャロンとゲイルとヨハンとレオンしか、こいつ等と会話は出来ないからな」
「何だソレ?」
「俺には普通の言葉に聞こえるが、レイナやエリスによると、聞いたことも無い言葉に聞こえるらしい、自衛隊の連中も地球出身組とその相方の言葉は分かるが、レイナやアティスの言葉は分からないとか…だから自衛隊連中の前では、俺やシャロンは地球関係の会話はしない事にした」
「どうしてだよ?」
ジャンが尋ねるが、アベルは呆れる様な顔をする。
「当りめぇーだろ。もし俺が地球のアメリカ出身とバレたら、『同じ地球出身なんだから、色々と協力しろ!』って言われる可能性もあるんだよ!」
アベルがそう伝えたのは、シャロンから同じ様な事を言われたからでもある。
『俺の場合は同盟国出身者だけど、アイツの場合は自身の出身国だからな、余計に協力を要請させられる可能性もある…』
そう考えた末に、慎重に行動をする事になった。
「そういえば、そのシャロンはどうした?」
「自衛隊と一緒に来た車両…鉄の箱を見回りに行ったな…少し探してくるからレンマ、ジャンと共に荷下ろし手伝え! ゲイル行くぞ」
そう言うと、離れた所で下級騎士の相方のドラゴンに指示を出していた、小さくなったゲイルを呼び、シャロンを探しに行こうとする。
「お、おい! お前かゲイルが居ないと、俺ら言葉が分からないんだぞ!?」
ジャンが慌てて呼び止める。
「ある程度指示は出したから、それくらい自分で何とかしろ! 身振り手振りでもジェスチャーでも何とかなるだろ?」
それだけ告げると、アベル達は行ってしまった。それと入れ違いに、一人の自衛官がやって来た。
「&%$#*‘♪@*“!?」
ジャンとレンマに話しかけてくるが…
「…ホントに分からねぇ…」
意味の分からない言葉に、レンマが呟いた。
一方アベルは車両の間を歩きながら、シャロンは探している。
「流石に自衛隊の兵器技術は優れているな…俺の国と互角の戦力を維持している」
置かれている89式装甲戦闘車を見て呟くアベル。
「アベルの国にも、シャロンの国の様な軍や兵士等も居るのか?」
ゲイルが尋ねた。
「ああ。陸・海・空に海兵隊も居るぞ…日本も確か数年前に、自衛隊版の海兵隊・水陸機動団が設立されたな…」
そう話していると、一台の車両の前に、白と黒の小さな二体のドラゴンに挟まれて車両を見る、蒼銀の髪の美少女の姿を見つけた。
シャロン×???のイチャイチャ書きたい! もう一回ブレイクタイムやろうかなぁ…?
本当はもう少し先まで書きたかったのですが、最近更新していないので、此処で投稿となりました。
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