357・エルセラへ 2
一ヵ月ぶりの投稿や。ゲームにはまっていたのと、スランプで新しい作品を書いてたんですわぁ。
暫く間が開いてしまったので、話が矛盾しているかも…。
新作・『太陽と月の怪盗姉弟』もよろしゅう♪
エリスとレイナとラティスとアティスと合流したシャロンは、ゲイルを探しに行ったアベルを探していた。
「アベルの奴、何処に行ったんだ…?」
壊れたテントや道具を片付ける自衛隊員達の事を気にしながら、アベルの姿を探す。
「あっ、ポールさん達ですよ」
エリスが示した先には、キャンプ内の森の近くに、ポールとトーマス、そしてジャンの姿があった。その傍らにはそれぞれの相方のドラゴンが小さな姿で居た。
「あっ、シャロン! さっきアベルとゲイルが此処の兵士と、妙な箱に乗って森の中に行ったんだけど…」
ポールがそう説明する。
「妙な箱…? 車か…どうして森に行ったんだ?」
シャロンが尋ねる。
「兵士の人が言っている言葉は分からなかったが、アベルは森の中に置いてきた物を取りに行くと言っていたが…」
トーマスが言った。それに対して再度シャロンが聞こうとした時、森の中から騒音が聞こえてきた。
「何だ? この妙な騒音は?」
ミリアが訝し気な表情で森の方を見つめる。
「この音は…アレか?」
シャロンが小さく呟いた。ヨハンがその呟きに尋ねようとした時…
グオォンン!!!
森の中から一台のバイクが飛び出してきた。
「うわぁ!?」
得体の知れない物が飛び出してきたと思ったエリス、ポール、トーマス、ジャン及び、ラティス、アティス、ミリア、ビンセント、バージルが反射的に飛び退き、戦闘態勢を執った。。バイクを知っているシャロンとシャロンの記憶をトレースしたヨハン、ヒナタの記憶をトレースしたレオン、そして先程バイクを目撃したレイナだけは瞬時に何なのかと分かり冷静だった。
バイクは一行の目の前でスライドブレーキをする様に停車した。そのバイクに乗っていたのはアベルだった。その肩にはゲイルが掴まっていた。
「…アベル…もう少し安全運転しろよ…」
最初に声をかけたのは、呆れる様な表情をしたシャロン。
「シャロン。そろそろ出発するのか?」
と、本来ドラゴンに乗った時に着けるゴーグルを額に戻して、バイクを降りながらアベルは言った。
「鹿賀は部隊の整理と使える武器と車両に確認、それに戦死した自衛官の遺体の収容を行っているから、もう少しかかるな…ってかお前、それって…」
「オイオイ、アベル! 何だよそれ!?」
シャロンの言葉を遮る様に、ジャンが叫んだ。
「それって、さっき森の中に自衛官…だっけ? を助けに行く時に乗っていった、鉄の狼だよね?」
「鉄の狼? 姉上は知っているんですか?」
レイナの言葉にエリスが尋ねる。
「これはバイクだな。偵察用オートバイか」
答えたのはシャロン。ミリタリーマニアでもあるシャロンは、自衛隊の兵器を知っている為、このバイクの事も知っていた。
「ばいく? これはシャロンやアベルの世界の乗り物なのか?」
トーマスが尋ねた。
「シャロンの国のバイクだな。やっぱり日本製は良いな」
アベルがバイクのライト部分を撫でながら言った。ヨハンとレオン、そしてアベルと共に乗ってきたゲイル以外のドラゴンは、興味津々に見ている。
「そういえばお前、バイクに乗ってて死んだんだよな…ってかお前アメリカ在住だっただろ? 日本製バイクに乗ってたのか?」
前にアベルから、『自分はバイクに乗っていて死んで、この世界に転生させられた』と聞いた事を思い出したシャロン。
「正確には、信号待ちしてたら、後ろから追突されて死んだんだよ。俺の友人が日本製バイクを持ってたんだよ。一度だけ乗らせてもらったんだ」
アベルがアメリカに居た時の事を思い出して、懐かしむ様に言った。
「日本に移住してある程度落ち着いたら、免許取って日本のバイクを買うつもりだっただけど、その前に死んじまって…まさか異世界で乗れるとは思わなかったな!」
「私物化すんなよ。国民の血税だ…ってかアベル。一緒に行った自衛官は?」
「渡瀬か。アイツなら車で戻ってくるぞ。このバイクの回収と森の中で戦死した自衛官の遺体の回収をする為に行ったんだ」
アベルがそう言うと、また森の中からエンジン音が聞こえて、一台の高機動車が出て来た。再び警戒する竜騎士とドラゴン達だったが、シャロンとアベルが宥めて事なきを得た。
高機動車に乗っていたのはアベルが言った渡瀬であり、渡瀬は増えた竜騎士とドラゴンに驚いた。シャロンが自衛隊を自分達の本拠地に連れて行く事を渡瀬に話した。
作者はバイクに乗れませんのや!
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