326・バカな判断
インフルエンザにかかっていて、やっと治ったので、今日から復帰ですわぁ!
皆さん、お待たせしましたわぁ! 楽しんでや♪
復帰直後なので、ちょっと短め…堪忍。
佐藤陸士長、徳永陸士長、釜萢陸士長の男性自衛官は三人は、悲鳴が聞こえた方へと急行していた。その手には八九式小銃が抱えられていた。
三人は今の状況に混乱していた。
静岡の富士演習場にて、演習の準備を行っていたと思ったら、いきなり見知らぬ場所に飛ばされていた。
しかもその場所は、日本はおろか地球ですらなかった。
挙句の果てにその世界にはドラゴンが居て、竜騎士という兵士達も存在していた。
先程悲鳴が聞こえた方角には、その竜騎士の一人が先に向かっていた(もう一人居たが、森の方へとバイクを強奪して、走り去ってしまった)。
状況に混乱しつつも、三人は悲鳴が聞こえた方へと走っていく。そして…
「なっ…」
細身の佐藤が驚愕の声を上げた。既にその場には自衛官が二人死亡しており、もう一人の自衛官は辛うじて生きていたが、それも時間の問題であった。
何故ならその場には、先に走った竜騎士の少女が、身の丈程の大鎌を持って存在していたからだ。
更にその場には、大鎌に切り裂かれたと思わしき、何者かの死体が二つ転がっていた。切断された様子から、自衛官も謎の人物達もこの少女に殺害されたと認識出来た。
そして女の子が、最後に残った切り裂かれた者の仲間らしき男に、切り掛かろうとした。その時…
「止まれ!!!」
「!?」
隣に居た落語家の様な雰囲気持った徳永が、小銃を少女に向けていた。
「武器を捨てて、両手を上げろ!」
※ ※
「@#$?+-、¥Δ●βαγ!」
何時の間にか駆けつけていた自衛官が、銃を向けながら叫び、レイナは戸惑いと憤りを感じる。
「何この人達!? まさか僕を敵だと認識して、こいつ等を助けようとしているの!?」
レイナには自衛官達の行動が理解出来なかった。
レイナは襲われていた自衛官を助けて、更にエルセラ竜騎士団の任務の一つである、盗賊の掃討を行っているだけであり、少なくとも仲間を助けた自衛隊に敵意を持たれる行動は、レイナの中には全く理解出来なかった。
「♪♯♭*&%$#!!!」
また何か叫んでいるが、元々言葉が分からないレイナには分からないが、何となくツインサイズを捨てろと叫んでいるのは理解出来た。
「…馬鹿なのこの人達…」
敵味方の認識すら出来ていない自衛官に、心底呆れるレイナ。因みに銃を向けられても冷静で居られるのは、シャロンが作ってくれた新型の制服の強度に信頼を抱いて、実際にAKでの銃撃に対して、この制服が耐えられた事を知っている事からも来ている。因みにAK‐47の口径は7・72m、八九式小銃の口径は5・56mである。
レイナがどうしようか考えている時…
「!?」
最後に残った盗賊が突然、三人の自衛官の方へと駆け出した。そして…
ザンッ…
小銃を持っていた自衛官の、隣の細身の自衛官の首の頸動脈を切り裂いた。
あっさり死亡…。
先程の女性自衛官と名前が被りますが、モデルの人物がたまたま同じ苗字だったので…。
感想・ブックマーク登録・レビュー・ポイント評価・質問等ありましたら、是非皆さんどうぞ♪




