303・共に生きる為に 35
今回久しぶりに、シャロンのステータスが表示されますわぁ。多分殆どの方が忘れている可能性があるので、『74・登場人物』にて過去のデータが表示されているので、其方と比べてみて下さいな…手間は掛かるかと思いますが…(苦笑)。
あと少しで、『ぼのぼの編』は終わりそうなので、少しの間、『イリス・テイル 虹の物語』は、お休みにさせて頂きます。
「今、凄まじい魔力を感じたが、一体何があったんだ!」
シャロン達の近くに着陸するなり、開口一番にレオンが尋ねた。
「感知が出来るアティスの話では、ヨハンの魔力だったみたいだが?」
アティスの兄であるラティスが、ヨハンに対して言った。
「ヨハン…急に魔力を解放して、何をしたかったんだ?」
ゲイルも、今の魔力はヨハンのものだと考えて、ヨハンに尋ねる。
「えっと…その…」
ヨハンはどう答えようか悩んでいると…
「今のはヨハンじゃない。俺がやったんだ」
シャロンが正直に話した。
「…?」
レオン達はその意味が分からず、訝し気な表情でシャロンを見つめたが、シャロン、アベル、エリスの三人が説明をする事にした。
※ ※
「つまり、シャロンはヨハンの細胞を取り込んだ為…ヨハンの魔力も取り込み、それを自分の魔力と融合させた…そういう事か?」
「そしてそれを魔力を感知出来るドラゴンや人間が感知した場合、ヨハンが二人居る様に感じてしまう訳か…」
レオンとラティスが、それぞれ解釈を述べる。
「そういう事…ややこしい事だけどな」
シャロンがしょうがないといった感じで答える。
「そういえばシャロン。スキルの方は何か変化しているの?」
ヨハンにそう言われて、シャロンは考えた。
『そういえば、此処しばらくはスキルの確認とかを、していなかったな…』
最後に確認したのは、まだアベルが来る少し前、ヒナタが死んだ直後であった。
『あの時、『防具作成能力』って新スキルが現れていたけど、竜人になった今も、新しいスキルを身に着けているのか…?』
気になったシャロンは、久しぶりにステータスを表示してみる事にした。
シャロン・クサナギ
種族・竜人
職業・エルセラ竜騎士団・六代目団長
エクストラスキル・風魔法、雷魔法、探知、念話
ユニークスキル・弾薬錬成能力、銃器作成能力、防具作成能力、魔法錬成、世界の知識、痛覚無効、自動回復、竜の力Lv2、竜の威圧
称号・ドラゴンを愛する者、ヨハンの契約者、レオンの契約者、エルセラの竜騎士団長、未知なる攻撃をする者、嵐の巫女、竜の力を貰いし者
『あ~…種族が人間から竜人になっている…称号も昔より増えてるな…んっ? 竜の威圧?』
シャロンはユニークスキルに、見覚えないスキルがあった。
「なあヨハン、竜の威圧って何だ? お前は知っているか?」
恐らくヨハンの所持するスキルと考えて、ヨハンに尋ねてみた。
「竜の威圧? 僕が持っているスキルだね」
案の定、ヨハンが持っているスキルであった。
「竜の威圧!? ヨハンお前、そんなの持っていたのか!?」
ラティスが驚いた声を上げた。
「ラティス? 竜の威圧って何ですか?」
ラティスの驚きが気になったエリスが尋ねた。
「…竜の威圧ってスキルは、ドラゴンが強さと魔力の高さで、その名のとおり、相手を威圧するスキルなんだ…でもこのスキルは、幻のスキルって言われていて、実際には存在しないって話を聞いた事がある」
そうラティスは説明する。
「ヨハン、何時そのスキルを会得したんだ?」
今度はゲイルが尋ねる。
「えっと…二十年くらい前かな…一人で修行をしていたら、何時の間にか会得していたんだけど…」
「大人しそうなヨハンが、相手を威圧するなんて…想像出来ないな…」
アベルが怪訝そうに呟く。
「なあシャロン、そのスキルを使ってみろよ。もしかしたら噂だけで、実際は大した事がないスキルかもしれないぜ?」
「…そうだな」
アベルに促されて、シャロンは試しで発動してみる事にした。
「じゃあやるぞ」
シャロンがスキルを発動を試みた。
『竜の威圧』
その瞬間…辺り一帯にドラゴンの凄まじい威圧が降り注いだ。
竜の威圧…どれ程の威力になるのか…。
本当はもう少し書きたかったのですが、遅くなってしまった為、此処で切らせてもらいましたわぁ。
感想・ブックマーク登録・レビュー・ポイント評価・質問等ありましたら、是非皆さんどうぞ♪




