28・チームメイト達との出会い 2
ゲームにハマってて、更新遅れてしまいましたわ。ホンマにすみません。
「うっそ! マジで可愛いじゃん!」
少年はシャロンの顔を見ると、興奮した様子で言った。
「…おいポール。コイツは?」
引き攣った表情で、シャロンはポールに尋ねた。
「ああ…彼はジャン。僕らのチームメイトだよ」
苦笑気味に答えたポール。
「オイオイポール。自己紹介くらい俺自身にやらせろよ!」
と、テンション高めにジャンは言った。
「それで、俺の名前はポールが言っちゃったけど、お前の名前は?」
「『テンションたけーなコイツ…』…俺はシャロン」
「オイオイ! まるで団長みたいじゃんか! 自分の事を『俺』って呼ぶなんて」
「別に俺が自分の事をどう言おうと勝手だろ…」
呆れるような口調でシャロンは言った。
「落ち着け、ジャン」
と其処に、ジャンの背後に居た男の子が呟いた。
「お前のテンションが高すぎて、彼女…シャロンが困っているだろ」
そう言いながら、その男の子はジャンを引き離す。
「ああ、俺はトーマス。自分で言うのもなんだけど、この四人の纏め役みたいなもんだ」
トーマスと名乗った少年の背には、ヒナタ程ではないが、大きな槍が背負われていた。
「えっと、あとは…」
ポールが何か言いかけた時、何かが彼の脇を通った。
「キャー!!! 可愛い!」
高い声と柔らかい感触をシャロンは感じたと思うと、何時の間にか女の子が抱き着いていた。
「ちょ、ちょっと! 何だよいきなり!?」
抱き着かれてたシャロンは、戸惑いながら女の子引きはがそうとする。
「リリア! シャロンが困っているよ」
ポールが声を掛けると、リリアと呼ばれた少女は、シャロンに抱き着いたまま、ポールの方を向いた。背には長い杖の様な物があった。
「ええ~。だってこの子可愛いんだもん。私、可愛い子大好きだし」
『オイ!? まさかのレズかよ!?』
リリアの発言にシャロンはツッコミを入れる。見た目は美少女なシャロンだが、中身は三十越えたおっさんである為に、若い女の子に抱き着かれるという事に戸惑いを隠せない。
「兎に角離れろよリリア。お前が『可愛い』のが好きでも、初対面のシャロンが困っているだろ」
「はーい」
トーマスの言葉に、漸くリリアは離れた。
「やれやれ…『可愛いのが好きなのか…てっきりレズかと思ったが違うみたいだな…』大丈夫かルーン」
「キュイ!」
すっかり忘れていたが、シャロンは肩に乗っているルーンにも気を配った。しかし…
「キャー!!! 何それ可愛い!」
「おいこら、あんまり近づくなよ! ルーンが怖がるだろ」
再びリリアがシャロンに前のめりになって近づいてきた。シャロンも胸は大きい方だが、このリリアも負けず劣らずの大きさがあり、元男性のシャロンは動揺してしまう。
「! それってカーバンクルか!? 本で見たことはあるが、本物は初めて見た」
と、このメンバーの中では冷静なトーマスも、ルーンの存在に驚きを隠せなかった。
「それって本当!? ぬいぐるみかと思った」
「マジかよ! 冷静なトーマスが驚くなんて」
ポールとジャンも、ルーンの存在に驚きを隠せず、近づいて見てきた。
『…これが俺のチームメンバーか…そういえばヨハンはどうしているだろう』
やや疲れた様子を見せながらも、ヨハンの事を考えていたシャロンであった。
ポール、ジャン、トーマス、リリア、そしてシャロン。この五人がチームメンバーですわ。
次はヨハン達ドラゴン側を書きたいと思いますわ。