222・決してやってはいけない事
前話の続きですわ。
今回もヤバいですわ。場合によっては変更するかも…。
「シャロン…」
熱の籠った様な声で、ヨハンはシャロンの名前を、耳元で囁く。
「ど、どうした…ヨハン?」
明らかに何時もと違うヨハンに、シャロンは戸惑いを隠せない。
「ちょっとだけ…」
そう呟くと、ヨハンは鼻先をシャロンの左耳に触れさせる。その感触にシャロンは、体をビクンと振るわせて、ヨハンから逃げようとするが、ヨハンは大きな手で優しくシャロンを掴んでおり、逃げる事は叶わなかった。
その間もヨハンは、鼻先をチョンチョンと小刻みに、シャロンの耳に震わせる。蒼銀の髪の間から見えているので、鼻先に髪が当たってくすぐったいが、それでも構わなかった。
「ちょ…ヨ…ハン…マジで止めろ…って…」
途切れ気味に訴えるシャロンだが、ヨハンは止まらない。
「シャロン…可愛い…愛してる…」
「可愛い…って…言う…」
「チュ…」
「ぃ!?」
『可愛い』と言った事に、抗議をしようとしたシャロンだが、耳への新たな感触に止められる。ヨハンが耳にキスをしたのであった。
「チュ…チュ…」
鼻先で触れるだけでは飽き足らず、何度もキスを施すヨハン。
「ひっ…ふぅ…」
シャロンの顔は赤く染まっており、空色の瞳は潤んでいた。
『シャロン…好き…凄く好き…』
キスをされながら、甘い念話を掛けられて、シャロンは更に追い込まれていく。そして…
「…チュル」
「!?」
ヨハンは小さく舌を出して、シャロンの耳を舐めたのであった。
「チュル…チュ…」
耳の縁を丹念に舐めるヨハン、シャロンは涙目で睨む。
「ヨ…ハン…いい加減…に」
文句を言い募ろうとした時であった。
「!?」
部屋の外から、二人組の声が聞こえた。シャロンは慌てて手で口を押える。
『ヤバい…誰か外に居る…』
ヨハンと恋仲である事は、最早周知事であったが、それでもこんな光景を見られるのは、死ぬ程恥ずかしかった。
『ヨハン…止めろ…』
念話で止める様に言うが…
「…チュウ…」
「にゃ…!?」
耳朶を口先で軽く挟みながら、優しく吸い上げるヨハン。
『駄目…だって…もう…無理…』
顔を赤くさせて、目を潤ませながら、念話で必死に訴えるシャロン。口を塞いでいる手は、汗と唾液によって濡れており、荒い息が手から漏れている。何時の間にか外から聞こえた声は、聞こえなくなっていた
※ ※
やがて暫くしてから、ようやくヨハンは耳への愛撫を止めた。
「あっ…」
愛撫に夢中になっていた為か、ヨハンはシャロンの様子に気付いていなかった。目を潤ませているシャロンは、先程と同じ様に口を手で押えており、その手からは汗と唾液が溢れている。
「シャ…シャロン?」
心配そうに声を掛けるヨハンに、シャロンは手を離して、顔を赤くしながら潤んだ目でヨハンを睨んだ。着ている女性団員の服は、すっかり汗でグッショリと濡れている。
「ヨハン…」
「あ、あの…ごめん…」
「…其処に仰向けになれ」
「えっ?」
「良いから、仰向けになれ! お仕置きだ!」
「……」
あまりの迫力に、ヨハンは逆らえずに仰向けになる。
床に仰向けになったヨハンの体の上に、シャロンはよじ登って胸の上で四つん這いになる。
「…よくも俺にあんな事をしてくれたな…お仕置きだからな…」
怒気を含んだ言葉をヨハンに告げると、シャロンはヨハンの下半身の方に移動した。
グニィ!
「ひぎぃ!?」
下半身に衝撃が走った。何故なら…
「お前は此処が弱かったよな…」
「シャ…シャロン…其処は…」
「牝のドラゴンに、穏やかでイケメンで人気のあるお前が…まさか尻尾が弱点だなんて、誰も思わないだろうなぁ…」
悪意に満ちた顔で、シャロンが両手で掴んでいる其れは、ヨハンの尻尾であった。両足でガッチリと挟む様に跨ぎながら、尻尾を押さえている。
「シャ…シャロン…お願い…尻尾だけは…」
「駄目だ! お仕置きするまで、絶対に許さないからな!」
ヨハンの懇願を一蹴して、シャロンはヨハンの尻尾の根元と先端の中間を、揉みしだき始めた。
グニグニ…モミモミ…
弾力のある尻尾は、シャロンの握力によりゴムの様に形を変える。
「にゃ…シャ…ロン…」
舌を出して、白い顔を赤く染めながら、顔だけ上げてシャロンを見る。
「さっきお前が…俺にやってたのは…こういう事なんだからな…」
揉みながら言うシャロン。ヨハンはくすぐったさと恥ずかしさの二つを同時に受ける。
「これはどうだ?」
そう言うとシャロンは、何と自分の胸を押し付けて、更に尻尾を圧し潰す様な事を行う。
「いゃ…シャロン…もう…」
くすぐったさと恥ずかしさに、ヨハンは顔を真っ赤にしてしまう。先程、竜騎士団員が『シャロン様は美少女』と話していた内容の事を言ったが、実はその時、『シャロン様って、胸凄い大きいよな』という事も言っていた。
人間から見たら魅力的なシャロンの胸を、一番自分の敏感な尻尾に触れられている事に、ヨハンは羞恥心で変になりそうだった。
「ドラゴンの…ヨハンの尻尾って…ほんと魅力的だな…」
ニヤニヤして、息を荒げながら言うシャロン。
『もう…絶対…シャロンの弱点を…弄らない…』
今の自分の状況に、後悔しながら誓うヨハンであった。
ドラゴンの尻尾って魅力的ですわな。エロい…。
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