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夢の転生異世界へ  作者: オヨズマフタ
夢の続き
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1.転生と現状と出会いと

この小説は《夢のテンプレ異世界へ》の続編です。

先にそちらをお読みください。

「テスカー!ご飯よ!」

「はーい」


 朝、母親に起こされ、朝ごはんを食べ、村の皆と遊ぶ日々。最初は、意味がわからなかった。

 だが、赤ちゃんである自分が、優しげな女性にテスカと呼ばれた時、俺は死んで転生したのだと悟った。


 自分が産まれたのは小さな村だった。

 小さな雑貨店とギルドと農場とたまに来る行商人が生活を支えている、そんな村だった。

 最初はメスパジアに転生したのかと思ったが、雑貨店で見た地図を見て、全く違う世界なのだとわかった。


 能力は受け継いでいないらしい。試しにスキルを使おうとしてみたが、使えなかった。


「テスカ?どうしたのぼーっとして」

「ん?ああ、何でもないよ母さん」


 俺はこの世界ではテスカ·エールという名前らしい。テスカが名前でエールが名字だ。

 ちなみに俺の母親は美人。父親も美形。わーい。


「じゃあ行ってきます!」

「あら、今日も遊びに行くの?」

「うん!」

「暗くなる前に帰ってくるのよ?」

「はーい!」


 ……………


 いつも、遊びに行く森。そこに着いたら、卵を懐からだす。

 精霊王に貰ったあの卵、何故かこの世界に産まれたときに俺の家に置いてあった。

 母親に聞くと、知らないうちに置いてあったので、模様が綺麗だし飾っているそうだ。もらっていいか聞くと、良いと言うので俺が貰った。


 それが今日、ようやく孵りそうなのだ。


 ピキピキという音をたてて卵が割れていく。中から何が出てくるんだろう。とワクワクしていると、卵から、指が出てきた。


「うわっ!」


 何だこれ!?指!?あいつ神器とか言ってなんてもの渡してるんだ!

 そして、卵が完璧に割れて、中から出てきたのは


「……」


 こちらを見ている見覚えのある幼女と、何かの持ち手の様な棒だった。


「……はああああああ!?」

「あーっ!」

「わあっ!何だ幼女!」

「すがたはかわってるけどおにいちゃんでしょ!」

「何でお前が卵に入ってるんだ!」


 そう、見覚えのある幼女とは、俺が死ぬ原因となったあの幼女である。


「なんかおもしろそうだったからはいっちゃった」

「そんな理由で入れるもんなの!?」

「ふっわたしのちからをつかえばぞうさもないことだよ」

「ワーチョースゴーイ」

「ぼうよみ!?」

「あと何だこれ」


 幼女の横に転がっている棒を拾う。何かの持ち手の様だが……。


「しらなーい」

「知らないのかよ。一緒に入ってたんだろ?」

「わたしはそんなこしりません!」

「いや、子じゃねえし……」


 とりあえず持っておく。


「そうだ、お前名前は?」

「ないよ」

「え?マジか。でもいつまでも幼女じゃ呼びにくいな」

「じゃあおにいちゃんがなまえつけて」

「え」

「はやくー」

「ああ……」


 ポク、ポク、ポク、チーン。


「シルト……でどうかな」

「……いがいだ」

「何が」

「おにいちゃんにネーミングセンスがあったなんて」

「うるせえこのやろう。気に入ったなら素直にそう言いやがれ」

「きにいった。ありがとうおにいちゃん」

「……お前が素直だと気持ち悪いな」

「ひどいよ!」


「きゃあああああああ!」


 悲鳴が聞こえた。嫌な予感がして振り向くと、俺の友達の女の子、トルシィがこちらを見ていた。

 ……状況を整理しよう。

 棒を持っている俺、うずくまっている裸の幼女、森の中。

 どう見ても俺が幼女を襲っています。さて、トルシィがとる行動は?


「いやああああああ!」


 逃げる。ですよね!


「待ってくれ!トルシィ!誤解だ!」

「へんたーーーい!近寄らないでえええええ!」

「やめてくれえええそれを村で叫ばれたら俺が社会的に死ぬううううううう!」


 数分後、俺に追いついたシルトが誤魔化してくれて、何とか誤解はとけました。

 ちなみにシルトはあの森の中をさまよっていた記憶喪失の女の子ということになりました。

 結局俺が家に連れて帰ることに。


「頼むから変な事しないでくれよ……」

「しませんよう……ところでおにいちゃんのそのからだはいまなんさいなんですか?」

「んーと……たしか14歳だ」

「へーいがいにわたしでてくるのがおそかったんだねー」

「そういえばあの卵は何だったんだ?」

「転生の卵っていうじんぎだよ」

「転生の卵?ってことは俺が転生したのは……」

「あのたまごのおかげだね」

「そうだったのか……」


 ありがとう卵。


「じゃあこの棒はいったい何なんだろうな」

「なんなんだろうね」


 剣とかの握る部分に見えるんだが肝心に刃の部分が無い。これじゃただの棒だ。


「まああのたまごからでてきたんだからじんぎなんじゃない?」

「ふーむ……まあ持っておくか」


 シルトを家に連れて帰ったら「ちょうど娘が欲しかったのよー!」と言われた。そういうことで、シルトは俺の妹ということになった。

 あっさりし過ぎじゃないですかね。俺の両親。


読んでくださってありがとうございます。


今度は、じっくり書いていくつもりです。そのため、投稿が遅くなるかもしれませんが、ご容赦ください。

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