王女殿下の秘密の部屋(少し題名だけパロってみました)
王女殿下は私の心配事を無視するかのように本が陳列された棚に近づいた。よくありきたりの本を押すと扉が開く的なノリなのかと見ていたがどうも少し様子が変だ。
一冊の本を取り出し、中を開いたら金色の鍵がでてきた。…皆のいる前で出すものではないだろう。内心ゲソゲソしている。これ見たからあなた罰則もしくは監視対象よ、等言われかねない。何故か同じことを繰り返しても、その時に気がつかないって私は余程の阿呆だ。もっとしっかりしないと良くないだろうと過去の自分に少し苛立ちをぶつけた。
「これはある特殊なことしないと出てこない仕掛けだから。それでも内密にしてね。」
女神がほほ笑むばかりのキラキラした笑みをうかべている。
私の周りにいるお貴族様方はみんな笑顔が怖いばかりに輝いているのはきのせいだろうか…
先程から私の後ろにいる公爵殿も例外なく当てはまるし。
御来光までも背後から見えるほど、眩しすぎて落ち着かない。
そして王女殿下は本棚とは反対側にある、刺繍が立派に施されているタペストリーの方へ向かっていく。王女はためらうことなくタペストリーをめくった。すると鍵穴が現れた。その鍵穴に金色の鍵を差し込むと、小さなカチャという音がした。そしてタペストリーを押すと、書斎とは反対の可愛い部屋があった。なんだかよくありがちな隠し部屋…って思ってしまうが、こんなにも杜撰な部屋でいいのだろうか…。そもそも普通の部屋なら隠さなくてもいいのだはなかろうか。
王女の部屋は少女漫画みたいなまっピンクな部屋と言うわけではない。
全体的にはどちらかと言うとモノトーンカラーで家具が統一されているが、所々にあるレースがつけられていたり、小物類が可愛いのだ。
カッコいい大人の女性という雰囲気なのだが、きつくないイメージがする。流石一流の服飾店をしているだけあってインテリアもセンスがある。
私の部屋とは大違いだな~。
私の部屋は大人の男性の書斎そのまんまだ。嘗て父が使っていた部屋をそのまま使っているだけだから仕方がない。それ以前に私はセンスなんんてものは一切ないから自分の部屋を改造しようとは思わない。それに親が残してくれたものだから変えたくないという理由もある。
じろじろ王女殿下の部屋を見渡していて、これからのことを考えていなかった。
「殿方はここから先立ち入り禁止ね。」
という王女殿下の掛け声で私は腕をつかまれて部屋に押し込まれた。なさけないことに、アホずらで「え?」等々出てしまったのは聞かなかったことにしてください。
私が押し込まれたら続いてドレスを目いっぱい運ぶメイドさん方が入ってきた。そして最後に入ったメイドが扉を閉めた。
公爵殿は突っ立っていたから助けてほしかったが、あの人がするはずもなく無慈悲にも隔離されたのだった。
「先にスーツから見ましょうか。」
王女殿下の一声でベッドの脇に置かれたテーブルに、メイドさんたちがドレスを置いた。そしてその山の中からスーツを二、三着引っ張り出す。
しわにならないのかな…と思っていたがしわは一つも無かった。流石王女お抱えのメイドさん方。恐るべし。
「じゃあさっそく脱いでもらいましょうか…ムフフフフフフ」
私を見つめる王女様の目が怖いです。
「皆さん、後ろを向いていただいても…よろしいですか。自分でできますから…」
恐る恐る聞いてみるが全員反応が無く。
「お願いですから…」
なんといっても前回みたいな恥ずかしい思いはしたくないいいいいいい!!!
とにかく自分でする旨を伝えなければまた同じことが起こってしまう。それは阻止せねばならん。
「仕方ないわね。あなたたちは下がっていいわよ。」
と王女殿下はメイドさんたちに部屋から出るように言った。あれ。これってますますまずくなりそうな…予感しかないのですが…。
「失礼します。」
と最後のメイドがきっちり45度の礼をして出て行った。
「さて誰もいないわよ。これならいいでしょ。」
「あ、あのですね…確かに人払いは助かりますけど、王女殿下もできれば後ろを向いていただかないと着替えができないので…」
しどろもどろな発言になってしまうもはしょうがないと思ってほしい。だって目の前にいる人の目が肉食獣みたいな感じになっているんだもん。
こ、怖い。
「えー!ここからが楽しみじゃん!女の子同士だから恥ずかしくする必要は無いのよー?」
私との距離を詰める王女殿下。この人まさかの百合なのか?ちょっと驚きなんだけど。いや、私が気が付くのが遅かったのだ。前回の反省活かせていないよ。まずいぞ。緊急事態だよ。
「じゃあ始めましょうか。」
セリフの最後に音符マークがつくような軽いノリで言われ、私には逃走する隙などは無かった。
それからというものあちこち触られながら着替えさせられ(普通の王女はこんなことしないはずなんだがなあ)…
言うのも恥ずかしいので想像にお任せする。
よって以下略。
「これもいいけど、こっちも似合ってるしどうしようかしらね。」
といいながらスーツを手早く綺麗に畳んでいく。あれこれと鏡の前で着せかえ人形状態だったからよく見ていないというのが実状だ。恥ずかしすぎて見ていられるかあ!!!
「さて次はドレスよ。」
スーツの着替えですら疲れているのに、その何倍もあるドレスをいまから試着だというのか。そもそも私はドレスなんて今後一生着ないだろうに何故用意する?結婚もする気はないからウェディングドレスも縁がないだろうとも思っているくらいだ。
この着せ替えは私にとっては拷問に等しい。
「スーツがメインのはずなのにどうしてこんなにもあるのでしょうか…」
「そこはまあまあということで。早くしないと時間も無くなるしね。」
時間が無くなる?どういうことだ。まったくもって意味が分からない。
王女「ちょっと!以下略って作者何なまけてんのよ!」
私「恥ずかしいから私がお願いしたのですよ!あんなもの言えるはずないです!」
王女「え、何?あそことかあそことか女同士で触られるのは恥ずかしいの?」
私「さりげなく胸揉まないで下さ、あ、だめですそこは!」」
以下略。




