算数
あるところに、とても仲がいい三人の兄弟がいました。
三人はとても仲がよく、いつでも三人で遊んでいました。
しかし、三人は学校に行くようになり、
家に帰ってくる時間がまちまちになってしまいました。
そこで三人は、家に帰ってきた後、
川面の大きな木の下で待ち合わせることにしていました。
そんなある日のこと、
母親が三人の兄弟のために
たくさんの飴をお皿に盛って
テーブルの上に置いておきました。
きっと兄弟で仲良く三等分するだろうと思って、
母親は仕事に出かけました。
はじめに、三男が家に帰ってきました。
三男は、帰ってくるとすぐに
テーブルの上にある飴に気が付きました。
三男はちょうど甘いものが食べたかったので、
全部食べてしまおうかと思いましたが、
残りの兄弟のことを考えて、
ちゃんと数を数え、
ひとつずつ三つの場所により分け、
何とか三等分にわけました。
そして、三分の一だけ飴を食べると、
残りは元通りに皿に盛って
川面の大きな木の下に出かけていきました。
次に帰ってきたのは次男でした。
次男は帰ってきたあと
母親の言いつけを守りちゃんと手を洗いました。
そしてテーブルの上に飴があるのに気が付きました。
次男は飴よりチョコレートがよかったなと思いつつ、
おかしがおいてあったので少しだけうれしくなりました。
しかし、皿には飴がたくさん盛ってあり
減った形跡もなかったので、
自分が一番最初に家に帰ってきたと思い、
学校で習った割り算を早速つかって
飴を三等分しました。
そして、三分の一だけ飴を食べると、
残りを皿に戻しておきました。
そのあと、今日は苦手な漢字の宿題がないことを確認して
川面の大きな木の下に出かけていきました。
そのあと長男が帰ってきました。
長男は帰りに買い食いをしようと思いましたが、
お小遣いが底をついていたので
泣く泣くまっすぐ帰ってきました。
そして、手を洗ったあとうがいをして、
弟たちがうがいをちゃんとしていないのを
コップが流しに置かれてないことで気がつき
まあいいや、とおもっていた矢先
テーブルの上にある飴に気が付きました。
そろそろ飴って年でもなくなりつつある長男でしたが、
今日は買い食いをしていなかったので
食べることにしました。
しかし、皿には飴がたくさん盛ってあり
減った形跡もなかったので、
自分が一番最初に家に帰ってきたと思い、
一目で皿の中にある飴を数え、
三分の一だけ飴を食べ、残りを皿に残して、
弟たちが危ない遊びをしないように監督するために
川面の大きな木の下に出かけていきました。
母が帰ってきてみると、
皿の上には8個の飴が残ったままになっていました。
学校が終わる時間から考えても、
兄弟はみんなとっくに帰ってきています。
ちゃんと三等分できなかったんだなと気が付いた母親は、
皿の上に置手紙をおいて、
買い物に出かけました。
夕方になると、兄弟が帰ってきました。
兄弟はちゃんといいつけどおり、
手を洗ってうがいをしました。
そのあとテーブルの上を見ると、
そこには飲み物とさっきのお皿が。
三人でお皿を見てみると、
そこには置手紙がおいてありました。
「買い物に行ってきます。
ところで子供たちにお母さんから質問。
お皿の中にはいくつ飴が入っていたでしょうか? 母」
皿が空っぽになっていたので、
ちゃんと三等分できたと思った兄弟は
お互いに顔を見合わせ、
にっと微笑みました。
27も8も立方数だと気付いた貴方はチョットだけ幸せ。