表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/8

第3話 全国への一歩

全国市区町村カードバトル!全国大会編

第3話 全国への一歩

三重県予選から数週間後。誠一の部屋は、全国大会に向けた資料でいっぱいだった。机の上に広げられた日本地図には、面積ランキングの上位が赤ペンでマークされている。予選で培った知識を、さらに全国レベルに磨き上げていた。「これで北海道の広大な町村も完璧だ」誠一は満足げに頷き、スマホで全国大会の公式サイトを開いた。『第47回全国市区町村カード大会 全国大会 高校生の部 参加者リスト公開! 三重県代表:誠一』三重県からは誠一だけが代表。予選優勝者のみが全国へ進めるルールだ。準優勝の祐奈は残念ながら参加できない。「祐奈……応援してくれるかな」決勝で戦った祐奈の悔しそうな顔を思い出し、誠一は少し胸が痛んだ。部屋の隅のケージから、ハモの小さな足音。「ピコピコ」回し車から降りたハモが、誠一を見上げている。「ハモ、全国大会についてきてくれるよな。お前がいると心強いんだ」誠一はハモを抱き上げ、頰をすり寄せた。そのとき、ドアがノックされた。「誠一、いる?」祐奈の声。ピンクの髪をポニーテールに、いつもの委員長らしい姿。「祐奈! どうした?」「……全国大会の話よ。入っていい?」誠一は慌てて部屋を片付け、祐奈を招き入れる。祐奈は地図を見て少し眉をひそめた。「相変わらず熱心ね……それより、東京までの新幹線、チケット取った?」「ああ、予選の旅行券でグリーン車にしたよ」「ふん、私も家族で東京に行く予定があるから、ついでに応援に行くわ。遅刻しないでよね」祐奈の言葉に誠一は笑った。「心配性だな。全国1位取って、祐奈に見せてやるよ」「……バカ。運だけじゃ全国は勝てないわよ。でも、がんばりなさい」祐奈の頰が少し赤い。誠一は気づかず、「ありがとう!」と明るく返した。

大会当日の朝、家族に見送られ誠一は駅へ。琴美が「お兄ちゃん、全国で優勝してねー!」と飛びついてくる。ドジっ子らしく、誠一の服にクッキーの欠片をつけて。「わかったよ、琴美。お土産たくさん買ってくる」祐奈も駅で待っていた。「一人で大丈夫なの?」「うん、祐奈が応援に来てくれるって聞いたよ。心強い!」新幹線に乗り、東京へ。車窓の景色をカメラで撮影しながら、誠一はワクワクを抑えきれなかった。「全国の猛者たち……どんなカードが出てくるんだろう」東京の巨大コンベンションホールに到着。入口には47都道府県64地区(東京23区で3地区+人口が100万人の都市が1地区ずつ+北海道は道北・道央・道東・道南の4地区に分割)の代表たちが集まり、予選の何倍もの規模に誠一は圧倒された。「すげー……本物の全国だ」会場内で知った顔がいくつか。「誠一くん!」瀬奈が元気に手を振る。「瀬奈! お前も応援しに来てくれたのか!」「当たり前だろ! 」亜沙が眠そうに近づく。「誠一はん、おひさ~。応援しに来たよ~」涼子がアイドルスマイルで。「ふふ、私も目立ちながら応援するよ♡」神与は熱い視線で「誠一さん、全国でも守ります♡」明日奈はクールに「頑張ってね。応援してるよ。」綾葉は「みんなの面積、楽しみ♡」と下ネタじみた応援。みんなそれぞれ観客席へ向かって行った。開会式。大会の実行委員長がステージで宣言。「47都道府県64地区の予選を勝ち抜いてきた代表たちよ! おおよそのルールは予選と同じで5ラウンド制。全国大会では1回戦から3回戦は4人テーブルから上位2名が勝ち抜け4回戦(準決勝)以降は4人テーブルから上位1名での勝ち抜けとなる。全国1位を目指せ!」

抽選時間。スクリーンにテーブルが表示される。

【1回戦 テーブルX】

誠一(三重県) 孝史(北海道・道東) 美咲(沖縄県) 健太(岐阜県)「北海道の道東代表と沖縄代表、岐阜代表……強敵だ」孝史は巨漢の北海道の道東代表。大きい面積のカードでの戦いを得意とする。美咲は沖縄の離島出身、小面積を狙う心理戦の少女。健太はあの面積一位の高山市を擁する岐阜代表。休憩中、先生が現れる。「誠一くん! 全国でも小さいカードで誘う作戦よ~」幼女見た目の先生に孝史が驚く。「あの先生、可愛いけど強いらしいぜ」1回戦開始。『初手5枚ドロー!』

誠一の手札:

・紋別市(830km²)

・白糠町(773km²)

・宿毛市(286km²)

・海老名市 (26km²)

・日吉津村(4km²) (かなり小さい)

「広大な北海道カードが2枚も……でも小さいのも引けた。先生のアドバイス通り、誘い作戦でいくか」

『第1ラウンド 選択時間10秒 オープン!』

誠一 → 日吉津村(4km²) (わざと最小級を出して誘い)

孝史 → 遠野市(825km²) (切り札を早めに切る)

美咲 → 東洋町(74km²)

健太 → 宍粟市(658km²) (誘いに乗り広大なのを出す)

「ポイント、孝史選手!」が孝史ニヤリ。健太が悔しがる。「僅差だったか……」観客席の祐奈が小声で。「……誠一、バカ。誘いが効いてるみたいだけど、早すぎる切り札は危ないわよ」

スコア:誠一0 孝史0 美咲0 健太1

全員追加ドロー。誠一は坂祝町(12km²)を引く。

『第2ラウンド オープン!』

誠一 → 坂祝町(12km²) (小さい面積のカードを続けて相手の強カードを吐き出させる)

孝史 → 大台町(362km²)

美咲 → 伊那市(667km²) 

健太 → 竹富町(334km²)

「ポイント、美咲選手!」

スコア:誠一0 孝史0 美咲1 健太1

追加ドロー。誠一は静岡市(1411km²)を引く。

『第3ラウンド オープン!』

誠一 → 宿毛市(286km²) (ここで中堅を投入)

孝史 → 安芸高田市(537km²)(強いカードを連発)

美咲 → 与那国町(28km²) (温存モード)

健太 → 大子町(325km²)

孝史の安芸高田市が最大。「ポイント、孝史選手!」孝史がガッツポーズ。「よし、取り返したぜ!」観客席の瀬奈が興奮。「誠一の誘いが効いてる! 健太の強カードが早めに尽きそう!」

スコア:誠一0 孝史1 美咲1 健太1

追加ドロー誠一は一関市(1253km²)を引く。

『第4ラウンド オープン!』

誠一 → 白糠町(773km²) (温存した広大な面積のカードを投入)

孝史 → 君津市(318km²) (残りが中堅に)

美咲 → 安来市(420km²)

健太 → 三股町(110km²)

誠一の白糠町が最大。「ポイント、誠一選手!」

ようやく1ポイント。祐奈がホッと息を吐く。「……よく追いついたわ」

スコア:誠一1 孝史2 美咲1 健太1

追加ドロー。誠一は浜松市(1558km²)を引いて内心ガッツポーズ。「これで……!」

『第5ラウンド 最終ラウンド オープン!』

誠一 → 紋別市(830km²) (温存していたもう一つの広大カード)

孝史 → 御坊市(43km²) (上位を使い切り)

美咲 → みなかみ町(781km²)

健太 → 時津町(20km²) (上位を使い切り)

誠一の紋別市が最大!「ポイント、誠一選手!」

最終スコア:誠一2 孝史2 美咲1 健太1

2ポイントの誠一と孝史が勝ち抜け。

孝史は勝ち抜けで喜ぶ。「やはり北海道魂は偉大!」美咲は笑顔で、「小さいカードだけじゃ全国は厳しいね。また鍛えるわ」誠一は安堵し、カメラでテーブル4人を撮影。「みんな、熱い試合ありがとう!」観客席から祐奈の声。「……ギリギリ1回戦突破ね。でも、誘い作戦が全国でも通用したわ。次もがんばりなさいよ、バカ」こうして全国大会1回戦、誠一は小さいカードを活かした予選仕込みの作戦で突破した。――次回、2回戦へ!

(第3話 終わり)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ