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22話

 洞窟に入ってすぐに、俺は自分の体が人間を完全に超越してしまっていることを自覚した。

 驚いたことに洞窟は真っ暗のはずなのに、俺の視界は鮮明なままだ。こんなの意味がわからないが、ベルジナに大見えきった手前安心している俺もいるんだよなぁ。


「どうかしら? 私のほうは問題なさそうだけど、ショウマが見えないって言うんだったら魔法で明るくしてあげるけど……」


「俺の視界のことを心配してるのか? 外とまったく変わらないレベルでしっかり見えてるぞ。俺よりもベルジナの方が危ないんじゃないか? 見えにくかったら俺に遠慮せずに魔法を使ってくれよな」


「余計なお世話よ。外と変わらないなんてうそついても無駄よ。どうせ、そこら辺の石に躓いて転ぶに決まってるわ。後で恥をかいて後悔しても遅いんだからね」


 俺の凄さをまだ正しく理解していないようだな。

 俺自身意味わからんと思っているが、じいさんが強化してくれた俺の能力はすべてにおいて半端ないのだ。この洞窟の暗闇程度で何も変わることなんてないんだ。これなら、リザードマンがどこに潜んでいようが俺には筒抜けだ。そもそも、目がこのレベルで見えるんだったら、耳とかも絶対に良いに決まってる。洞窟の奥のほうから何か音がしないか聞いてみるってのもありだな。でも、あんまり力に頼りすぎちまうとよくないような気もするんだよなぁ。ベルジナの出番も確実になくなるし、ここは普通に歩いて進んで発見しよう。ベルジナが本当に見えているのか確認できるしな。


 それにしても、この洞窟内だってのにそれを感じさせないほどに見えるってのは違和感でしかないな。明るい場所であるはずがないのに、しっかりと見える。いいんだけどさ、これはもう少しリアリティを出すために見えないくらいでちょうどよかったような気もする。見えたほうが便利だし、今後も暗闇の中で戦闘を行う可能性は大いにあるんだが、なんか萎えるんだよな。


「あそこ見なさい。リザードマンがいるわ。私の読み通り、この洞窟にいたわね。バレないようにゆっくり近づくわよ」


「ほんとだな。ベルジナはちゃんと見えてたのか。良かったな」


「何がいいのかさっぱりわからないわ。それよりも、流石の私もこの洞窟の中で戦闘をするのはきついわ。バレないように後ろからこっそり近づいて、討伐しちゃいましょう」


 なんかせこいな。ここは大声で名乗りを上げてから、正々堂々勝負を仕掛けるべきだろう。そもそも、洞窟でバレないように近づくなんてことが可能なのか? リザードマンも暗闇でも見えるから、この洞窟を拠点にしているわけだろう? あまりにも無理ゲーの予感がする。


「どうやって近づくつもりなんだ? 何か身を隠すもんでも持ってるのか?」


「そんなものないわよ。ゆっくり近づくだけよ。それと、洞窟の中なんだからあまり派手な攻撃はダメだからね。洞窟で生き埋めになるなんてことになりかねないから。気を付けないさいよ」


「ああ、それなら俺は攻撃しないほうがいいな。軽い攻撃でもこの洞窟に影響を与えないようにするのは厳しいそうだ。まさか、こんなに早く俺の弱点が見つかっちまうとはな。俺一人だったら、生き埋めなんてことにはならないから、ベルジナが足を引っ張ってるだけか」


「何よ。いくらショウマでも生き埋めになったら死ぬわよね? どこが私が足を引っ張てるって言うのよ」


 ベルジナがそうはいうが俺の能力値だったら、生き埋めにされたくらいじゃノーダメージだし、上から振ってくるがれきくらい難なく破壊できちまうんだよな。最終的には瞬間移動でもすれば全部解決だしな。


 そんなことよりも俺たちは既にリザードマンを発見してるんだ。こんな馬鹿な話をしてないで、そっちに集中しないといけないんだよ。気づかれちまって仲間を呼ばれたら、無駄に多い数を討伐しないといけなくなっちまう。そんな無駄なことはしたくないし、ちょうど4匹で終わらせたいんだ。


「全部で3匹は確認できたわ。この様子だと、まだまだ居そうね。一気に何体も相手にするのは不利だわ。一匹ずつ確実に討伐していきましょう」


「同感だ。不利とか関係ないけど、なんの報酬にもならないことをわざわざするのもおかしな話だ。俺は絶対に4匹しか討伐しないからな」


「やむを得ない場合は戦いなさいよ」


「嫌だね。その場合はベルジナをおいて全力で町に戻るからな。多分、俺が本気で走れば数分もかからないだろうしな。リザードマンに追いつけるようなスピードでもない」


 そろそろ仕掛けれそうなほどに接近している。あと直線距離で10メートルといったくらいだろう。これなら、一瞬で距離を詰めて、攻撃することも可能な距離だ。

 まずは、ベルジナのお手並み拝見と行きたいので、一番槍の誉はベルジナに譲ってやろうじゃないか。俺が攻撃したら、さっきもいった通り洞窟を破壊しかねないからな。リザードマン3匹を討伐できるのは間違いないだろうけど、洞窟も巻き添えになるのも間違いなからな。もう少し実戦経験を詰んで、力の調節も覚えておきたいな。


「よっしゃ行ってこい。俺はここで応援してるからな」


「おかしいわよ。私だけ、戦うの? ……ショウマは洞窟破壊しちゃうんだったわ。仕方ないわね。ここは私に任せなさい」


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