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17話

「はぁ、Sランク冒険者とパーティーが組みてぇなぁ。なんで俺が、ベルジナみたいな二流の冒険者とパーティーなんて組まないといけないんだよ。俺の強さに見合ってないだろ。なぁ、ベルジナさんよぉ」


「死ぬほどムカつくわね。でも、能力値だけ見たらショウマの方が強いから何も言い返せないのがつらいわ。これ以上言ったら本気で泣くわよ」


「冗談だって、ベルジナも十分強いって思ってるから。戦闘でも役に立ってくれよ。それよりも、早く依頼を選んでくれよ」


「いいわ。私の神がかったチョイスを見せてあげるわ」


 そういうと、ベルジナは依頼ボードのほうへと歩いてった。

 その後、うろうろと依頼ボードの前をうろついて依頼を物色して、俺のもとへ戻ってきた。


「いい依頼を見つけたわよ。これでショウマも今日は宿に止まって暖かいご飯を食べられるわ。さっそく行きましょう」


「それはいいんだが、とりあえずどんな依頼を持ってきたか聞いていいか? 俺も最初に依頼の内容くらいは聞いておきたいからな」


「それもそうね。これは、リザードマン4匹の討伐よ。リザードマンと言えば、Eランク魔物の中では最も手ごわい敵だけど、私がいるし、そもそもショウマの能力値だったら軽く攻撃しただけで倒そうね」


 リザードマンか、要するにトカゲだろ? 

 楽勝そうだな。まあ、駆け出しのEランク冒険者が受けられる依頼の魔物何だからそんなに強い魔物のわけもないしな。

 大事なのは、報酬が俺の生活費に達していれば何でもいいか。


「わかった。リザードマンだな。というか、4匹でいいのか? もっと倒したら追加で報酬が貰えるとかないのかよ。それだったら、俺も多少やる気が出てくるんだけどなぁ」


「残念ながら、追加で討伐しても報酬は出ないわ。そんなことしたら、依頼で出している意味もないしね。私みたいな高ランクの冒険者だったら、魔物を依頼以上に討伐するなんて造作もないことだし、稼ぎ放題になっちゃうじゃない」


「まあそうだよな。そううまくはいかないか。それじゃあ、4匹で我慢してやるよ。リザードマンの討伐だが、4匹はベルジナに任せておいてもいいか? 俺としても戦闘しておきたいところだが、俺が戦っちまうと周囲に甚大な被害を出しちまうからな。来るべき時以外は戦闘は控えておきたい」


「何よそれ。私よりも何倍も役に立たないじゃない。見てるだけってことでしょ? それで報酬は山分けって図々しいにもほどがあるんじゃない?」


「そういわれてもなぁ。俺が戦って困るのはベルジナもだと思うぞ。俺の攻撃の余波に巻き込まれて怪我するのなんて嫌だろう? 最悪死ぬなんてこともあるかもしれないぞ」


「リザードマン相手にどんな攻撃を仕掛けてるのよ。どう考えてもおかしいってことくらいわかってるわよね? 超上級魔法でもぶっ放すつもり? 手加減位できるでしょ」


 そうか、手加減すればいいのか。俺としても、自分の力をコントロールしていざという時にうまく力を制御できるようになって置くってのもいいだろう。

 特に難しいことじゃないだろうしな。何でもできるくらいの能力値を持ってる俺が、自分の力を制御できないなんて馬鹿な話があるわけないしな。軽く力を入れてパンチするとかそういうレベルだろ? それだったら俺でも余裕だよ。何にも難しい話なんてないな。


「依頼を受注しに行きましょう。こんなところで話し込んでいる時間なんてないんでしょ? ショウマも一緒に来るわよね?」


「ああ、俺も依頼を受ける時どうすればいいか知っておきたいからな」


 ベルジナについて受付の列に並んだ。


 意外と冒険者が列を作っているので並ぶのに時間がかかってしまうのが最悪だ。

 俺としては、こんな列に並んでまで依頼を受けたくはないが、今は金が最優先だ。金がないと俺の生活は成り立たないからな。待つことが大嫌いな俺でも金のためなら耐えられる。そう、絶対に耐えて見せる。


「何一人で忙しく表情変えてるの? はたから見てたら不気味よ?」


「うるさい。俺はこれからのことを考えるのに忙しいんだ。こうして無駄に列に並んで時間を浪費していることに何も感じないのか? 俺の貴重な時間がじりじりと削られて行ってるんだぞ? それを冷静に待つだけなんて俺には無理だ……いや、俺ならできる」


「時間を浪費って……ショウマは知らないかもしれないけど、今日なんてあまり並んでいない方よ。私も最初こそ、待つのは苦痛だったけどこんなのすぐになれるわ。どうしようとも、依頼を受けるためにはこの列に並ぶしかないんだから諦めなさい」


 なんてこった。俺はこれからもずっとこの列に並んで時間を無駄にしないといけないって言うのかよ。

 なんで、冒険者ギルド側も受付を増やすとかそういう対策を取らないんだよ。これじゃあ、いつまでたっても解消しないじゃないか。俺がギルドマスターに一言言ってやろうか。列を増やさなければ俺は別の町で冒険者をするとか脅せば、俺の言い分も聞いてくれるだろうしな。


「俺が直談判しよう。ギルドマスターに掛け合ってくる」


「やめなさい。冒険者ギルドも職員不足なのよ。あまり無理を言うのは可愛そうだわ」


「それじゃあ、俺にずっと我慢しろって言うのかよ」


「はぁ、もう少し他人のことも考えなさいよ」

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