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14話

「ショウマさんの冒険者ランクだけど……これは特例になってしまいうんだが、Cランク冒険者からスタートというのはどうだろうか? 能力値が高いものでもEランクからという決まりも君に適応するのもどうかと思うんだよ」


「いや、あんまり特別扱いしないでくれ。目立ちたいわけじゃないんだ。俺もEランクからでいい。依頼は別に受けられるんだろう?」


「それはもちろんだよ。高ランクの冒険者になればなるほど難易度の高い依頼を受けることができるようにはなってるが、そこも融通を聞かせても構わないよ」


「うーん、それもおかしな話じゃないか? 俺なんて今日冒険者になったばっかりの新人なんだからな。いきなり、難易度の高い依頼をクリアしてたらおかしいだろ。俺はとりあえず生活できる程度の金が手に入れば問題ないんだよな」


 ここで、下手に注目されても得なんてないからな。

 冒険者として成り上がっていくのが俺の目標だったらギルドマスターの提案も喜んで受け入れられたんだろうけど、俺に関して言えば戦闘経験をつみたいっていうのと、生活するための金を稼ぐことだからな。それにしても、ここまで当別待遇を提案してくれるとは思ってなかったな。それくらい俺の能力値が高いんだろうな。当たり前のことか、魔王を倒すためにこの世界に転生してきたんだ。並大抵の強さじゃ務まらないよな。


「そのくらいのお金ならEランクの依頼をこなすだけでも大丈夫だろうね。最低ランクのFランク冒険者の依頼ですら、生活に困らない程度には報酬を用意しているから大丈夫だよ」


「そこはギルドマスターの言う通りだわ。私も初心者の頃から普通に生活する分のお金に困ったことはないわ。そういう面でも冒険者ギルドはいい仕事なのよね。危険に見合う報酬は貰えるわよ」


「なら別に特別待遇はいらないな。こうやって呼び出されたのも理由を聞かれたらなんか適当に言い訳しておいてくれ。俺としてもこの能力値をみだりに教えたりするつもりはないからな。この町の英雄になりたくて冒険者を始めたわけじゃないからな」


 それよりもそろそろ依頼を始めないと今日中にクリアできないようになっちまうんじゃないか? こんなに無駄な時間を取られるなんて思ってなかったからな。金がなかったら生活できないんだよ。

 ギルドマスターも俺への対応には困ってるんだろうな。まさか、自分の管轄しているギルドにこんな意味不明なくらい強い能力値の新人冒険者が現れるなんて夢にも思わなかっただろう。これが、熟練の冒険者が修行を繰り返して強くなっていったら話は別なんだろうけど、新人なんて今まで魔物とすら戦ったことないようなレベルだもんな。それが、いきなりありえない能力値だもんな。そりゃ困るってもんだよ。俺だってそんなことになったらどうすればいいかわからないもんな。俺は今の時点でも強さだけならSランク冒険者を超えてるってわけだ。それなら、Sランク冒険者にしてしまうのも悪く無いんじゃないか? そんな考えももしかしたらギルドマスターの頭の中にはあったのかもしれない、でもそんなことになれば俺はこの国中から注目を浴びることになってしまうからな。もちろん、絶対に断るけど、想像するだけでやばい状況なのがひしひしと伝わってくる。


「今日のところはこれくらいで説明は終わりにしておきましょうかね。ショウマさんも忙しいでしょうし、あまり時間を取らせるわけには行きません。どうぞ、この町のギルドで冒険者として活動してください」


「そうだな、俺は今のところほかの町に移動するようなことも考えてないから、当面の間はここに厄介になるつもりだ。それと、依頼の受け方とかも教えてくれるとありがたいんだけど……」


「そういうことなら私に任せなさい。冒険者に必要なことは大抵わかっているつもりよ。さっきも言ったけど、ショウマの教育係として一緒にパーティを組んであげるわ」


 俺に向かって高らかに宣言する姿を見ているとやっぱりベルジナは相当可愛いんだなということがよくわかる。

 この子がもっと強かったら良かったんだけど、でもこの町では最強の冒険者だって言うし、実際のところベルジナくらいが人類最高峰の能力値なんかもしれないな。もしそうだったら、魔王討伐に行くパーティのメンバーの一人として申し分ないわけだよな。そもそもパーティーが必要なのかよくわからないが、俺としても一人で戦うのは心細いからな。

 もっといろんな奴の能力値を見た後だったらちゃんと返事ができるんだけどなぁ。俺はまだ、ベルジナの能力値しか見たことないからな。これで、Sランク冒険者を見て、全然違ったら後からパーティーを抜けてくれなんて言いずらいんだよ。でもまあ、ベルジナも俺と同い年くらいだろうし、これからどんどん強くなっていくよな? 今後に期待ということでパーティーに入れてやろうか。俺も鬼じゃないからな、自分が強いからって無意味にベルジナのパーティー加入を拒むなんて大人げないことはしないでおいてやるか。


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