表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
マンホールの怪物  作者: 小石沢英一
9/58

第二章 三 黄金のウシガエル捕獲?

 毎日学校に行って、勉強するのだが、頭には何も残っていない。流都の頭の中は目時エマの事で占領されていた。


 帰宅し、スマホを開くと着信メールがあった。


 今日もりりかからだ。開くと『カエルをさがしに行こう』と書いてある。


『いかない』


 と、本音はウザいと言いたいが、断りのメールを送信した。


『何で?』


 と、りりかから間髪入れずに返信がきた。


『体調が悪いから』


 と、流都は嘘のメールを送信した。


『おだいじにね』


 流都はウザいと何度も送信しようとしたが、それだけは止めた。


 イライラは増した。


 だから、ティーンフュチャーの曲を流し、目時エマのポスターを眺めた。いつもの行動だ。


 しばらく聴いていると、ライブに行きたい。感情が抑えられなくなって、家を飛び出していた。


 CDは高いから二枚目は買えない。だから、清涼飲料水の応募にかけるしかないのだ。


 小学校近くの販売機に来ていた。


 目的の商品を手に入れ、ラベルを見て、にんまりする。


 しかし、抽選で当たらないと、ライブには招待されないのだ。神頼みで願いが叶うなら、お金でも支払う。そんな簡単な事ではない。一気に冷静なり、当たらないのが当然と思うと空しい。


 流都は公園が騒がしいので、視線を向けた。


 小学生たちが輪になっている。ただ事ではないのは明らかだ。


「見つけた!」


「いいなぁ」


「俺に頂戴」


「嫌だよ」


 流都はその輪に近づき、小学生たちは興奮状態だ。


 目当てのウシガエルを見つけたようだ。


 その時だった。輪の外に知っている顔があった。


 りりかだった。


 流都は輪に近づくのを止めて、公園から離れた。


 たぶん、りりかには気がつかれていないだろう。


 もしあれが、黄金のウシガエルなら、流都の夢は消えてしまう。


 間違いであってほしい。


 願望だ。


 肝心の長身の男はいなかったはずだ。


 小学生がどうやってアプローチするのか気になったが、公園に戻る事は出来なかった。


 りりかがいるので、顔を合わせれば、不愉快になる事は決定的だからだ。


 こんな時は清涼飲料水を飲んで、気持ちを落ち着かせ、ラベルのエマを眺めた。今日も救われた。


 何と偉大な存在だろう。


 だから、もっと近くで観たい。


 出来れば、話もしたい。


 黄金のウシガエルを捕まえて、ライブのチケットが入手出来るのをエマに祈った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ