表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
マンホールの怪物  作者: 小石沢英一
56/58

第五章 二十九 沈黙

 流都はティーンフュチャーのコンサートを終え、興奮状態だった。招待してくれたうえにエマからメッセージをもらい感激した。

 

 横にはりりかがいる。

 

 流都とりりかはずっと無口のままだった。人混みで話すにも憚る。

 

 電車も混雑をしていた。

 

 流都は気持ちを伝えたかったが、タイミング的に難しく、黙ったままだ。

 

 とうとう、降りる駅に着いた。

 

 帰宅する人々が一斉に改札に向かっていた。


 その中に紛れないように、人が減るの待った。

 

 改札を出る人も減り、ゲートの前には二人だけになった。

 

「ねえ……」

 

 りりかが声を出した。

 

 流都は無意識に歩き出していたが、立ち止まり、振り返った。「どうした? 行くぞ」

 

 りりかは何か言いたそうだったが、黙って流都の一歩後に着いていた。

 

 終始無言だった。

 

 何も話さずにりりかの自宅前に着いてしまった。

 

「送ってくれてありがとう……」

 

 りりかはお礼を言うが、流都は頷くだけで、すぐに背を向け歩き出していた。

 

 りりかはモヤモヤしながら玄関に向かった。


「ちょっと!」

 

 流都が呼び止めた。


「なあに?」

 

 りりかは振り返ると、流都がいた。

 

「好きだよ……」

 

 流都は顔を赤らめて、ひと言だけ言い残し、走り去って行った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ