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和風モノを書きたいなぁと始めました。
「ごめんなさい。ごめんなさい...」
(痛い、痛いよ...。なんで、なんで、わたしがこんな目にあわなきゃいけないの?誰か、誰か助けて!)
((・・・大丈夫だよ。君を迎えに行くから待ってて。))
(誰?)
((・・・・・・・))
(?)
((待っててほしい。必ず迎えに行くから・・・。))
ふっ、と温かな朝日がまぶたにあたり目を覚ます。
顔を触ると、涙の跡がある。夢の内容は、まったく覚えてはいなかった。けれど、久しぶりのきもちのいい、すっきりした寝覚めだった。
「待ってる...」
ふと、そう口ずさむ。
「???」
なぜ、そう口ずさんだのか分からなかったが、自然に出てきた言葉に戸惑う。
毎日が地獄のような日々。そんな日々の始まりだから、私は本当は朝は嫌いだった。
でも、今日は不思議と心が温かった。
今日も楽しいことも嬉しいこともないだろう。
だが、なぜか今日は未来に希望があるような、そんな不思議な気持ちだった。
長きにわたり、治世を治めていた江戸の世も終わり、明治の世となった。新たな世の始まりとともに人々の生活も変わり始めていた。
外の国の人々の入国、外の国との交易、外の国の文化・・・。
これまで閉鎖され、抑圧されていたものが解放されたかのように、人々は変わり始めている新たな世を楽しみ、華やかな催しに心躍り、明るい時代に夢を見ていた。
だが、人の考え、文化など、長きにわたり生活に浸透し一部となったものは、生活に浸透しているだけでなく、まるで身体の一部、血までも浸透しているかのようで、そう簡単には変えることはできない。
それは新たな世が始まったとて言えることであろう。
ましてや、悪しき風習や文化など、負の感情であればあるほど、そう言えるのではないだろうか。
人の悪しき気質、愚かな者はいつの時代にも少なからずいるものである。
それも、新たな世の始まりであっても変わらない。
そう、ここにもそのような愚かで惨めであることが分からぬ者がいた・・・。
うまく書けなかったので、ご助言などいただけたらうれしいです。