表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1/138

女なんて……リアルの女なんて……!

新連載を始めました。

とりあえず、読者様のストレス回避のためにチートに目覚める第六話くらいまでは6時と18時の半日に一回の更新をします。その後は一日一回、18時更新です。書籍版でいうところの第一巻分はノンストップで、完結にするにしても続けるにしても、そこまでは更新を休まずできます。

また、設定や用語など、作中で気になる疑問があれば感想にてお伝えしていただければ、次話の後書きにてご質問にお答えしようと思いますので、ぜひ書いていってください。

「他に好きな人が出来たから、私と別れて」


 高校一年の三学期。まだまだ冷たい風が吹く季節に、そんな簡単な一言で俺こと九々津雄介(くぐつゆうすけ)は、中学3年の時にやっとの思いで告白し、付き合いだした初恋の幼馴染、水無瀬薫(みなせかおる)に学校の屋上でフラれた。

 

「……うぇ……?」


 思わず、変な声が漏れる。言葉にならないっていう表現をよく聞くけど、多分この事なんだなって、俺はどこか他人事のように考えていた。 


「私の新しい好きな人……新藤司(しんどうつかさ)くんなんだけど……ほら、やっぱり雄介って司くんと比べるとどうしても見劣りするでしょ? 学力でも、運動神経でも、ルックスでも。司くんの良さに気付いてからは、もう雄介のこと好きでも何でもなくなっちゃったんだよね」


 ショック過ぎて呆然とする俺に容赦のない追い打ちをかけてくる幼馴染。フラれた事実ですらショックで立ち直れないというのに、フラれる理由の酷さたるやよ。まさか他に好きな人が出来たから別れてとか、よく耳にする別れ話の常套句をマジトーンで聞かされる羽目になるとは。


「いや……でも……」


 それでも納得が出来ない。思い直してほしいのか、それとも文句でも言いたいのか、自分でもよく分からないまま何か声を掛けようとした瞬間、薫はトドメの一言を告げてきやがった。


「それに……司くんって冒険者なんだよね」


 新しい好きな人が冒険者…………そのたった一つの事実で、俺の気力は木端微塵に打ち砕かれた。


「ま、まぁそういうわけだからさ。私、これから本気で司くんにアタックするつもりだから、もう私に関わらないでくれる? 彼氏の存在とかマイナスイメージだし……そう言う事だから、じゃあね」


 なんか気まずそうにしてたけど、最終的にはメスとしての本能が勝ったのか、一方的にフッておいて関わるなとまで言い捨てて立ち去っていく薫。

 そんな元カノが立ち去る足音を聞きながら、俺は日が暮れるまでただ呆然と、屋上で立ち竦んでいた。



   =====



 今から丁度二百年前の西暦2050年。異世界から魔王が地球に侵略してくるという、ライトノベルさながらのとんでもない出来事が現実に起こった。

 当時の様子が録画された貴重な記録映像を俺も見たことがあるが、突如日本の東京上空に、宙に浮かぶ巨大な城と共に現れた魔王と名乗る存在が世界中に丸い宝石のようなものをバラまくと、世界は激変。

 道路のど真ん中が、アパートの一室が、更衣室のロッカーが、海水浴場の階段が、コンビニの自動ドアが、ジャングルの滝の向こう側が、流砂の底が、山の洞窟が、世界中のありとあらゆるものが突如として異世界へ通じるゲートに変貌し、人類に対して敵対反応を見せる凶悪な生物たちが飛び出してきたのだ。


 突然の出来事に対応できず、多くの死傷者を出しながら、世界各国はすぐさま軍隊を派遣して対処に当たらせようとしたが、後にモンスターという総称で呼ばれるようになったこの生物たちには銃器や爆弾、刃物といった人間が持つ武器が殆ど通用せず、人類は滅亡へと追い込まれようとしていたらしい。


 最早人類滅亡の天災ともいうべき惨劇が世界中で繰り広げられ、銃弾やミサイルは底をつき、全世界の軍隊は壊滅状態に追いやられた。

 人々はモンスターに追いやられながら防衛と逃亡を繰り返し、誰もが絶望していたある時、各国から兵器に頼らずにモンスターを倒した民間人の情報が上げられるようになる。

 首脳陣は件の民間人たちを徹底調査した。すると判明したのは、モンスター同士の争いで敗れた方のモンスターの死体が光の粒子になって消えたと思ったら、その場には何時の間にかカードのような物が残されていたらしい。


 後にスキルカードと呼ばれることになるそれに、自分の血で濡れた手で触れた途端、カードは体の内側に入り込んだという。

 試行錯誤の結果、そのカードは不思議な事に取り込んだ人物が念じることで再び手元に現れるという特性と、人類の希望となる力が秘められていることが判明した。

 それは魔力という、モンスターに有効なダメージを与えることができるエネルギーと、スキルと呼ばれる魔法のような超常現象を発生させる特殊能力を、カードを宿した人間に与えることだったのだ。

 

 これにより銃弾も碌に効かなかったモンスターに有効的なダメージを与えることが可能となり、人類はスキルカードを宿した者を中心としてモンスターと魔王への反攻を開始。

 百年の時を掛けて地球からモンスターを駆逐し、遂には魔王を討伐した人類だったが、後に残ったスキルカードの力と、異世界へのゲートをどうするかと頭を悩ませることとなった。

 スキルという強大な力を得た人類だったが、ゲートを閉ざす術は一切なかったのだ。それどころかゲートは増加の一途を辿るばかりで、放置し続ければまたモンスターが湧いて出てくる。復興の妨げにもなるし、どうしたものかと各国が頭を悩ませていると、こんな意見が出されるようになった。


 こっちから異世界に乗り込んでモンスターを間引きしてしまえばいいのではないのか? と。


 その声を切っ掛けにスキルカードを宿した人々はゲートを潜ると、そこに広がっていたのは無限に湧き出すモンスターたちが跋扈する大自然と、各地に点在しては増え続けるダンジョンが溢れる無人の異世界だった。

 それを見た人々はモンスターの間引きと同時に異世界の探索、研究を開始。それが地球を以前よりも発展させる、世紀の大発見に繋がることとなる。


 これまでモンスターを倒すとスキルカードの他に、宝石のように輝く正体不明の結晶体を落とすことも多々あったが、復興に力を向けられるようになった人類はその正体を解明すると、後に魔石と呼ばれることとなるその結晶体はガソリンや石油、電気の何倍も燃費も良く、自然に一切害のない新時代のエネルギー源になることが判明。

 更には異世界の大自然にはどれだけ採取しても絶えることのない、未知にして極めて有用なレアメタルや、あらゆるウィルスを滅菌したり、体の健康状態を向上させる薬の元となる植物といった、まるで御伽噺のような資源がそこかしこに眠っていることも知れ渡った。

 そしてダンジョンにはありとあらゆる重傷や不治の病すら癒すポーション。一振りで海を割る剣。食べるだけで若返る飴。持って念じるだけで敵に雷を落とす杖と、神話や伝説と言った空想上の産物と思われていた代物が収まった宝箱が無数に眠り、今なお生み出され続けているということも。


 異世界には、モンスターという強大な危険が蔓延ると同時に、魅惑の資源が無限に眠っている。それが世間に認識されると、世界中で異世界を冒険し、資源を持ち帰るスキルカードを宿した者の集まり……冒険者ギルドが設立されるようになった。

 何時しか国政に多大な影響を及ぼすようになった冒険者ギルドは国際連盟の名の下に統合。世界各地に支部を設置し、数多の冒険者を輩出、異世界から資源を持ち帰らせ、地球に大いなる発展を齎すことに。


 やがてスキルカードを宿した者は冒険者と呼ばれるようになり、資源の調達のみならず、試合や動画配信、TV出演などといった興行にまで進出。冒険者同士の戦いは観客を湧き立たせ、異世界での冒険者の様子が映し出された動画は人々を熱中させた。

 今や、世界の花形職業というのはアイドルや俳優でもなければスポーツ選手でもない。もっとも稼げる仕事というのは政治家でもなければ社長でも医者でもない。

 命を賭して魔法の資源を持ち帰り、興行で多くの人を熱中させる世界一の花形職業、冒険者。その肩書は、多くの人々から尊敬を集め、多くの女性たちの心を奪う。


 まぁ、何が言いたいのかって言うと、冒険者って言うのは死ぬほどモテるってことだ。

 ……長年の付き合いがある幼馴染み彼女が、あっさり寝取られるくらいには。



寝取られじゃなくて? そう思った読者様は、まずは第2話を見てください。

面白いと思っていただければ、お手数ですが下の☆☆☆☆☆から評価ポイントを入れて下されると幸いです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
Creo que es super tonto el hecho de que los enemigos extraterrestres al morir, dejen precisamente un…
名前が難しすぎて感情移入が出来ない。
[一言] 国連はまた「連盟」に戻ってるのか。。 (^^;)
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ