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03.転生初日

今回は「秘密の園の王子様」のゲームシステムの紹介のような回になってしまったのでちょっと文章が説明満載で読み辛いかもです><

ちなみに痛ければ痛いほど良いと思った世界観なので自分で書いてても恥ずかしいです。

最後までお付き合い頂ければ幸いです。

-転生初日-


ふと気が付くと明美の目の前には自分を覗き込む女性の姿があった。



「あ!目を開きになったわ!直ぐに皇后陛下を呼んでまいりますね!」


(「皇后陛下」!!

やっぱり私は念願の蜜プリの悪役令嬢に生まれ変われたんだ!!!

いや、悪役姫っていうのか?)


そう高鳴る鼓動を隠しきれずに小さな手をブンブンと振り回す。



(お兄様は誰だろう?)



ここで少し蜜プリの世界を説明しよう。

「秘密の園の王子様」

オタク女子が一度は創作で妄想し、その黒歴史を詰め込んだかような世界感。

創作ファンタジーのせいなのか、メインが恋愛ゲームのせいなかの、各国全てが仲良しと都合が良く、平和で全体的に世界がのほほんとしている。ゲームオリジナルの神達がよく出てくるが、その辺の設定もふわっとしている。

あくまでも力を入れているのが恋愛部分やキャラクター、声優陣というレビューが多かった。

たまーにとんでもない設定が入ってたり西洋神話なのか北欧神話なのか日本神話なのかハッキリしない設定が入り込んでくるがその辺は蜜プリファンの中では「蜜プリだからねw」と暖かい目で見守ってくれている。


世界観はよくあるファンタジーの世界。

ここ蜜プリの世界は5大陸プラス聖地と呼ばれる場所で構成されている。

5大陸それぞれが1つの国で、ぐるりと円形を成しており北に位置する火の国マーズオルドから時計回りに木の国グリーンエバーン、風の国ウィンフリー、水の国クリーエント、光の国ドルスター、5大陸の丁度真ん中にはそのどの国にも属さないが、敷地は何処の大陸にも劣らない広大な広さを有する大陸がある。その場所は神々の加護を受けていることから「聖地」と呼ばれ、どの国もその場所を有することができないが、どの国の者も貴族であればも自由に住むことができる場所である。聖地の街の殆どが神官やその家族が暮らしていて、5大陸の貴族たちは別荘を持ち旅行がてら聖地に訪れることが多為、娯楽施設が数多く存在する。

そして、その大陸の中央部には各国の貴族達が学生時代を過ごす全寮制の学園がそびえ立っていた。

5大陸はそれぞれが守護に持つ精霊たちの力により独自の発展をし、大陸様々な特色がある。

真ん中の聖地だけは大神ゼロが守護している。


そして、蜜プリのゲームの舞台はその中央部の聖地にある

「神立ヴァルハラート学園」

学園内で各大陸の王子を巡ってラブバトルが繰り広げられるという乙女ゲームである。

神立ヴァルハラート学園、通称ヴァルハラとは

聖地にある貴族や王族が通う全寮制の学園である。

この学園で出来た人脈や知識で5大陸は友好的な関係が1000年以上続き発展を続けている。

教師はこの聖地に集められた位の高い神官達で構成され、高い英才教育が受けられることから、5大陸の貴族たちはこぞってこの学園へ進学するのだ。

そして、ゲームシステムはというと選択肢を選んで進める恋愛ノベルパートと、ヴァルハラの生徒が入学時に与えられるパートナー神獣を育成し、立派な成聖獣に育てる事が目的である育成パートから構成されていた。


恋愛ノベルパートでは、都合良くこの5大陸の第一王子たちがこの学園に一斉に集う瞬間に、ヒロインがたまたま同じ年代で入学してくる所からスタートする。

そして、明美が熱望して生まれ変わったであろうライバルキャラクターは、実は5人存在するのである。

理由は蜜プリではヒロインがどのキャラクターと結ばれるかでライバルの姫君が変わるというシステムにあった。

各王子に対し、その王子の妹達がそれぞれに別の国の王子の許嫁として登場するのだ。

王子達の妹はどの姫も個性的ではあるが国の特性を受け継ぎ、将来王妃になるべく幼い頃から教養を身に付け、美しい姫達というのは5人共通である。

蜜プリの男性ファンたちからえらく高い人気を集めていたと明美の記憶にも残っている。

ちなみに関係図は

火の国の姫は木の国の王子と

木の国の姫は風の国の王子と

風の国の姫は水の国の王子と

水の国の姫は光の国の王子と

光の国の姫は火の国の王子と

以上それぞれ許嫁関係にある。

ヒロインが選んだ王子のフィアンセとして生まれて来る姫がライバルになり、フラグが立った姫以外はライバル関係にはならず、ヒロインの大親友となってヒロインを支えていく事になる。

選んだ王子と結ばれようとも残りの王子たちからのアプローチを受け、逆ハーレムのような描写でエンディングを迎える。

続編としてライバルであった姫の国の王族が追放され荒れた土地を納めていくというゲームも存在する。

そう、ライバル姫の末路はこうだ。

基本、どのキャラクターがライバル姫になっても結末は同じである(キャラによって微妙な表現の違いは有り)

卒業パーティの会場でヒロインを高い階段の上から突き飛ばすがヒロインは奇跡的に軽傷ですむ(攻略相手が下敷きになって助ける為)が、周りから相当な顰蹙を買い、そんな王女を育てた王族もまとめて非難され、神々からの怒りも買い(ヒロインは神様にも愛されているので)、一族ごと王族の権利の剥奪と5大陸の周りの無人島に島流されてしまう(草木もなく水もない、事実上の死を意味する)

つまりライバルは1人だけ家族ごと不幸になるというライバル姫にとってはとても鬼畜なゲームだ。

まぁライバル役は5分の1、それにもしライバルになったとしても明美の中身は42歳の大人、高校生共になんから負けないだろうとだんだん自信が湧いてくる。

そう、明美には生前の経験値と前の世界で蜜プリやり込んだ記憶が鮮明に残っていた。

これでキャラを攻略して自分のモノにしてみせる!

大丈夫蜜プリならもう何十回とプレイしたんだ!

そしてお気に入りの人と(出来れば推しキャラの光の国の王子と)結ばれてハッピーエンドの世界で生きるんだ!

明美はまだまだ小さな手をぐっと握りしめた。


続く


ここまで読んで頂き感謝致します(´;ω;`)

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