魔法(チカラ)
あれから数時間が経過した。
「ここは…」
気づくとベットの上で横になっていた。
「俺は…確か暗闇の中で……」
男の身体はまだ震えていた。
そこにミーナが現れた…。
「お目覚めですか?」
男はミーナに何があったのかを聞くことにした。
「俺はあの後眠ってしまったのか?
ここはどこで…今の状況を教えて欲しい」
ミーナは頷き話し始めた。
「貴方は数時間眠っていました…
ここは私の家です…。
私がここまで運びました。」
男は問う。
「君が俺を運んだ?」
ミーナは頷く。
男は呆れた様に口を開ける。
「その細い身体で俺を運んだ?
無理だろ、誰かに手伝ってもらったんだろ?
誰かは知らんが礼を言いたい、会わせてくれ。」
ミーナな口調を変えずに話す。
「私1人で運んだ…手伝ってもらっていない」
男は少し笑みを浮かべミーナに言う。
「嘘はいいから、笑わせて落ち着かせようとしてくれる事は凄く嬉しいし有難い、でもお礼を言わないといけないだろ? だから教えてくれ頼むよ」
ミーナは少し困った顔をしている。
「私の魔法で運んだ…1人で」
男は言う。
「うーんじゃ、俺を今運んでみてよ
ベットから降ろしてみて?」
ミーナは頷き、男の方を見つめ不思議なことを言い始めた。
「聖なる風よ、纏いて、我が力となれ」
その瞬間ベットに座っていた男は宙に浮き、ベット下に落ちた。
男はビックリして言葉にならない声あげる。
「え!あ!えええー、待ってぇぇぇぇえ!えー!!」
ミーナが静かに声に出す…。
「信じてくれましたか…?」
男は声が出なかった……。
少しして冷静になった男はミーナに問う
「この世界…死後の世界だっけで? みんな使えるの
か…?その魔法は…」
ミーナは質問に答える。
「そうですね…多少練習はいりますが使えます
貴方も使えると思われます…。」
男は目を輝かせて問う。
「まじか!教えてくれ!魔法!」
ミーナが答える
「私で良ければ…でも貴方が魔法を使えるかは貴方次第です…。」
男は問う。
「俺次第?どういうことだ?」
ミーナは難しい顔をして悩む素振りをする
「潜在能力…ですかね…元からある力…その力で使える魔法等は決まってきます…」
「私は風を操れますが…貴方が風を操れるかは分かりません。」
男は頭に?を浮かべながら問う
「それって、なんだあれか?俺が風じゃなくて火とか水の可能性があるみたいな?」
ミーナは頷く
「はい」
男はよくわかんないけどやるだけやるさ!とミーナに言う。
ミーナは、男に提案をした。
「明日から…しましょう、今日はゆっくり休んでください。」
ミーナの優しい一言に男は頷き礼を言った
「ありがとう…ミーナこれからよろしくな!」
ミーナが答える
「はい…よろしくお願いします…えっと」
男は「あっ」っとした顔でミーナに告げる。
「俺は湊よろしくな!」
ミーナは笑顔で湊に言った。
「よろしく湊…。」