原子力文化
文化評論ぱちこーんも今回で最終部となりました。
さて、「原子力憎い。原子力アンチクショウ」という人も多いのですが、原子力というのはあなたやわたしのようなふつ--のおじさんおばさんがつくったものなのですよ。化学の発展とか、電気力学の進展とかの歴史文化のいたずらにあっちこっち引きずりこまれた、ふつーのおじさんおばさんです。それが一つ。
ま、原子力文化といえば「電力会社のキャラクター」とか『鉄腕アトム』とかになってしまうのですが、そうではなく、たとえばおなじマンガでも『超人ロック』とか『サイボーグ009』とかもある。文化は一面ではなくて、裏でいろいろな文化複合がアナグマ・エンタングルしているものだと思ったほうがいいのです。それが2つ。
次に、「太陽も原子力だから原子力いい。原子力すばらしい」という人がいます。そういう人にぜひ「コミュニティ物理学」を薦めたい。太陽は陽子や重陽子の核融合で、下から鉄に向かう。原子力発電はウランやプルトニウムの核分裂で、上から鉄に向かう。なんか、みんなそんなに太陽、好きなんですか〜?行いがいいんですね。コミュニティ物理学。オススメです。
ハドロン物理学はぼくは詳しくないんですが、もっともハドロン物理学はあっちこっちの学閥で独自に原子核模型を立ててアプローチしているので、ハドロン物理学の全体像を理解している人は社会的にいないんです。ぼくが見たなかでは、袋模型・Skyrme模型・カイラル摂動論にフィジカル・イメージのキレが見られるようです。
文化は、ここまできました。もっとも、明日にはNHK科学文化によって滅亡してしまうかもしれません。そこに、文化の無限の豊饒さがあると思います。そして、文化評論ぱちこーんも文化です。ぼくもこの作品を書いて、勉強になりました。文化評論ぱちこーんでした!




