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番外編.1

本当にお久しぶりです。


安定の短さですがどうぞ。


注意:キャラ崩壊しまくりの主人公の夫(笑)の視点です。

「アスやん、結婚指輪発注したのが届いたで~」

「嗚呼、助かった」

「ええねん、ギンやんには稼がせてもらっとるんやし」

 

 あの小さな事件の数日後、フォルマに頼んでおいた結婚指輪が届いたと言うことで取りに来たのだ。


「ん、にしても相変わらずの鉄仮面かつ口、少ないんやな」

「こういう仕様だ」


 俺はとある事情により、表情がほとんど変わらず自分自身の思っている事と口に出していることの内容が違うと言う変な体質をしていた。


 今思えば、これが無ければ俺は死んでいただろう。

 敵将との一騎打ちの時や物資の交渉の時、ありとあらゆる状況で俺は言葉数少なく、無表情でことを進めることができたのである。

 ただし、酒が入るとこれは一切の効果が消え、俺の醜い本性がダダ漏れになる謎の仕様をしていた。フォルマにばれたのもそれが関係している。


 つまりどういうことか。

 鉄仮面でどうにか誤魔化しているが内心はドビビリのチキン野郎ですが何か。


 俺の人生を簡単に説明すると思いのほかシンプルである。

 自分が能力がないと見限られて実家から追い出される。

 ↓

 その頃はまだ力が諦められなかったのでこれを飲めば強くなるよと言う怪しいドリンクを飲んだ結果強くはなったが、鉄仮面と言葉の自動変換機能がついて来た。

 ↓

 その後、この言葉の自動変換が仇になって変なことに巻き込まれるのは勘弁したかったので人気の少ない地域で生きようとする。

 ↓

 誤って、戦場に足を踏み入れてしまい気が付けば敵将を打ち取り、何かしらんが褒章貰ってそこそこの立場を与えられる。

 ↓

 王から命令があったので奴隷商を間引きに行く、その過程でなんか捕まってたフォルマを救出。何か感謝される。

 ↓

 今度は敵国になんか脅威があるっぽいのでそこを潰してこいとのことでつぶしに向かう。俺の変な言葉の変換機能があってか一目ぼれをした美少女を拾う。

 ↓

 拾った銀髪美少女、マジで美少女。

 アレ、この子嫁スキル高すぎ…!?

 ↓

 国からそろそろ結婚しろよと脅される。

 ↓

 できることなら銀髪美少女ギンちゃんに嫁になってほしい。

 と、言う前にフォルマにマジ清楚なギンちゃん嫁にしちゃったらどうよ計画が持ちかけられる。

 親友のはいスペックさに驚きすぎて鉄仮面の俺がしばらく動揺する事件発生。

 ↓

 フォルマによる計画日当日天使が舞い降りた。

 俺は速攻求婚した。

 ↓

 よし結婚式の準備や←(今ここ)


 当初、この体質がばれた時はフォルマに尋常じゃなく馬鹿にされた記憶がある。

 …そうですよヘタレですよ、何か問題ありますか。


「イヤー、ギンやんがアスやんの本性したらどうなるのか楽しみすぎて、もう、腹いとうなってきたわ」


 おっと、体が勝手に動いて抜剣してしまった。

 

「無表情で抜き身の剣近づけんといて」

「…」

「あの、アスやん?ちょま――」



 

 ギリシュアン商会の職員の中で突然聞こえる悲鳴がしばらく話題になったのは別の話。



 ―――――――――――――――――――――――――――――――



「…あの、ご主人様、いや、あなたの方がいいのか…ってそれよりもなんですかこのいかにも高そうな指輪は!」

 

 食後、珍しくゆったりとしている俺が彼女に出したのは、竜王の瞳から加工して作られた赤い結婚指輪。

 個人的にはあなた、でもご主人様でもディアスタさんでも可。


「加工費が多少かかっただけだ」


 まあ、多少と言っても王都の端っこに家が一軒建つ程度だが。

 原材料は俺がこの体質になった数週間後に挑みボロボロになりつつも竜王に負けを認めさせたときにもらったものである。

 その竜王曰く、伝説の勇者も妻に先代の竜王の瞳で結婚指輪を作ったそうだ。

 それは今でも初代国王とその妻の墓に埋められているらしい。


「こ、こんな高い物受け取れな--」

「受け取れ」

「は、はい」


 驚きつつも左手をそっと出してくるギン。

 白く長い綺麗な指に触れると少し冷たいがそれが気持ちよく感じる。

 ゆっくりと指輪をはめる。

 …よし、指のサイズに問題なし。

 フォルマに頼んで調べておいたかいがあったと言うのもである。


 指輪をついた手を天井に向け、少し口を開けている姿も可愛い。

 

 すると、俺の天使エンジェルが声をかけてくる。


「何で、俺を、選んだんだ」

「一目惚れだ」

「~~~っ!?」


 …何でノータイムで返答しているんだ俺の口!

 ちなみに俺の中はやや動揺した姿も可愛いと脳内に保存中です。

 この瞬間を切り取れるものがあればいいのに。



「え、あえ、でも」

「お前の様な見た目の物を男なぞと間違えるものか」


 本当にこういう時の男らしさが本当に助かってます。

 ありがとう、俺の強化外骨格むひょうじょう


 顔を真っ赤にし机に突っ伏すも真っ赤、と言うよりは広い肌の関係か少しその色が薄く見え、内心すごくニヤニヤしてます。


「改めて言おう、結婚してくれ」


 涙目で睨むような目線で見ながらも彼女はそれを受け入れてくれたのである。



え、ご主人様はこんなキャラじゃないとな?

でも私の何かがこうしろと叫んでいたので。


番外編.1と言うことでまだ続きます。

亀更新になりますので、ご了承くださいませ。

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