また同じ日? 5
さてはて、三度目の人生で婚約を解消し…王家からの逃れることはできるのでしょうか?
「マリーは、どうするつもりだ」
「どうするとは」
「私との、婚約を解消して」
「とりあえず、殿下のお幸せを祈ります」
にこりと笑顔で応える
するとびっくりした顔をされた
「マリーの、笑顔を初めて見た」
「えっ」
「何度か、庭園で茶会をしたことがあるが、其方は笑顔を見せてくれたことがなかった」
『確かに何度か、茶会があったけど……母様に楚々が無いようにときつく言われていた為、表情筋がカチコチに固まっていたのかも』
「申し訳ございません、多分ですが緊張していて、笑っても引き攣ってたかもしれませんね」
「そうか、てっきり私のことが好きでは無いのかと思っていた」
「私には、まだ好きとか、嫌いとかは、はっきりとはわかりませんが、初めての顔合わせの時には、素敵な方だと思っていましたよ」
「マリーは、物事をはっきり言うのだな」
「言わないと、伝わらないことが、わかったのでどうしても今回、伝えたかったのです」
「そうか」
「はい、殿下もイロイロ、溜めてることを陛下に伝えた方がよろしいですよ」
「陛下に?」
「はい」
「なんのことだ」
「あっ、いえあればのことです」
『あっヤバ、コレは5年後のことだ…今から感じてることではないのかなぁ確かに15歳の殿下は感じないことなのかも、でもこの時期から、子爵令嬢のことが気になっていたのね』
お読みいただきありがとうございます。文字が抜けてたり、間違ってるかもしれません。