臨
三月二十三日。
地下洞窟内彼岸級霊域にて。
守れたと、身勝手に思い込んでいた。
ずっと知ってたはずなのに。これじゃあ誰も助からないなんてこと。
こんな結末になるんだったら。こんな終わり方を君が、君たちが選ばなきゃいけなかったなら。
もっと身勝手になればよかった。もっと素直になれば良かった。
僕も一緒に死ねば良かった。
あんな守られてるだけの幹部連中の言うことなんて聞かなきゃ良かった・・・。
アイツらの賞賛も、笑顔も、全てが本心じゃないって気付いたのは、いつだったろう。子供のくせに、とか権能に恵まれてるから強いだけのくせに、とか。
嫉妬ばかりの獣じみた煩悩の塊どもの相手をするのは酷く疲れた。けど、僕の大切な人達を守るためには彼らも必要だと思ってたから相手してやってたのに。
そしたら何を勘違いしたのか僕の人間関係に口出ししてくるようになったから、煩わしくなって。でも必要だったから。守るために・・・彼らのために僕は・・・。
刹那の閃光。そして、再びの静寂。
石畳の上には、片割れだったもの。
片割れの自刃は遺されし者を戴冠せしめ、破壊と再生、その両方をその身に与う。
こんな結末認めない。
僕の大切な人たちがこんな終わり方で、アイツらがこれからものうのうと生きていくなんて。
雨よ降れ。
全てを洗い流して。
どうか、綺麗になった世界で、また・・・。
今度こそ・・・。
次から本編です。
頑張れ平里。




