表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
いと愛しき君たちへ  作者: おおよそもやし
前日譚:不揃いな式盤
1/78

荒天。頭上には暗雲が立ち込めて、雷が轟き続けている。石畳を打ち付ける冷たい雨の中で、私は呆然と立ち尽くしながら一人考えた。

どうして、こんな結末になってしまったのかな。ただ、一緒にいたかっただけのはずなのに。

ふと、足下に目を向けると点々と続く血の跡が目に入った。これは誰の傷だったっけ。

罪悪感と恐怖に苛まれ、ぺたりとその場に私は座り込んだ。

私の大切な人達が死んでしまった。弱ければ死なずに済んだのに。戦わずに済んだのに、と今更な後悔が頭をよぎる。


いつも一緒だった。いつだって支えてくれた。私の、大好きな仲間たち。

大事だったのに、何もできなかった。

その中でも最も耐えられないのが、大事な片割れも最愛の人もいなくなってしまったこと。結局、私と兄さんの二人だけでは()には勝てなかった。だから、結局___。


厄災は封じ込めた。兄さんが犠牲になって。この結界が壊れない限り、もう高位の怪異が現れることもないだろう。けど、もう守りたかった人達には二度と会えないのに、これからどうして生きていけるのだろう。ひとりぼっちじゃ、私は何もできないのに?



私は異形と化した腕を、その鋭い爪を、自分の首筋へ突き立てた。


どうか、もう。

目覚めて。これは、悪い夢なんだから___。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ