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十八話、二転三転。

短くて、ごめんなさい。



明日から数日、忙しいため、更新……少し、遅くなります。



 金色の髪を揺らして、その少女は舞い降りた。


 右サイドに髪を纏めて、ゆらり、ふらりと、髪を靡かせた。



「兄さん、何をしているんですか〜全く」



 ゆったりとした声色で少女は踏み出す。



「ごめんなさいね〜うちの兄さんが、ふふふ」


「日常なので構いませんよ……しかしこれは、君の仕業ですか?」



 ————腕が動かない。


 黒竜の身体でブレスを吐こうとしても、なぜか直前でブレスが弾けて、青い光を散らして消えるのだ。



「ええ、精神支配系の異能ですが、まあこういうことも出来るのですよ〜」


「………なるほど…」


 ————ぶち。


 何かが千切れる音と共に、ブレスを放つ。


 魔力を強引にぶち撒ける手法はそれだけで極大の破壊力を秘めている。



「あんっ、全く強引ですね〜」



 だと、いうのに平気な顔で聖女はそこに立っていた。




「別にそこまで強引でもないでしょう。

 精神支配系の異能ならば対処法など限れられてくるものです」



 綴は首をコキリ、と回してから敵意を込めて少女を見て————その足元に転がる黒い何かを見た。



「ほら兄さん、早く起きてください〜」

「…………」



 真っ黒に焦げた何か————否、真っ黒に焦げた〝死体〟はその生前の形を取り戻し始める。


 歪なビデオテープの逆再生ように、何もない空間から、皮膚が、肉が、骨が神経が血が再生を繰り返す。



「今の一瞬で庇う……ですか。

 どうにも教育が行き過ぎていますね」



 今の一瞬で、庇ったのだ。黒焦げになる恐怖も痛みもあるはずなのに、そんなの知らぬとばかりに聖女をムラマサは庇った。

 本能に近いレベルで刷り込まれている辺り、聖女の危険性をさらに増幅させる。



「それで————聖女殿は一体なんの目的があって来たのでしょう」


「ふふっ、まあ有体に言うなら挨拶でs」


「より良い世界を作るためだぜ!」


「…………」



 聖女の脳天に血管が浮き出てピクピクしてる。


 蘇ったムラマサは元気いっぱいのまま発言していた。


「ほう。ではより良い世界を作るには何が必要だとお考えでしょうか?」



「? 何言ってるんだ? 今してただろ?

 ————弱いやつに生きてる価値なんてないんだぜ?」



 ぐっ、と親指を突き立ててウインクする青年。



「弱い奴なんて存在理由も生きてる価値も何もかも存在しねえからよっ!

 こうしてぶっ殺すんだぜ! そしたらほら」



 にかっ、とムラマサは純真というに相応しい綺麗な笑顔を浮かべた————足元に大量の死体を散らばらせながら。



「世界はきっと、もっと綺麗になるとは思わねえかい?

 ————俺は思う! そしてそれだけわかれば十分なのだあああああああ!! がふっ」



「ごめんなさいね、兄さんは馬鹿なの」

「……苦労してますね」

「……………慣れました」



 ジャーマンスープレックスをされ地面にめり込んでいるムラマサを背に和かに微笑む聖女。若干疲労が滲み出ていた。



「まあ、私たちは本当に挨拶をしに来ただけなn」



 ————瞬間、聖女の腕が切断された。

話遮られるの二度目なの可哀想。



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