六話、わかんない
毛布に包まれながら、穏やかに寝てるアラカを想像して読んでください。
身体中が、いたい。
ずっと、ずっと前から、いたい。
足が、おもくて、いたい。
ぜんぜん、動いてくれない。
包丁とかで、刺したら、熱くなって、熱い間だけ、動いてくれる。
でも、いたい。
傷がないのに、いたい。
とっても、いたい。
いたいの、いたいの、ずっと…いたいの。
まだ、裏切り、まだ……されて、ない。
でも、いたい。
でも、いたくない。
わからない、わからない人。
裏切り、どうせ、いつか…する、
信じる、裏切りを、信じる。
そっちの方が、少しだけ、いたくない。
認知的不協和の理論、アメリカの、心理学者レオン・フェスティンガーが唱えた。
既に有する、価値観と、矛盾する価値観が同居すると、生理的嫌悪が、起きる。
今まで、人は信じられる、という認知と。
人は信じられない、という認知を、持ってた。
切り替え、した。
人は、信じられない。
そして、人は信じられない
脳で、何かが、嵌った。
いたいの、少しだけ。薄くなる。
でも、いたい。
わかんない、この人 わかんない。
でも、あったかい。
ふわふわする
いいにおいする。においよくなる、クリーム塗ってる。
いたいの、少しだけ。少なくなる。
でもいたい。
いたいの、わからなくなるぐらい。つよく、だきしめてほしい。
つよく、だきしめた。
いたいの、少しだけ薄い。
でも、まだいたい、
わかんない、どうすればいいか、わかんない。
まだ、うらぎられてない。
でも、いつか裏切るって、信じる。
それでいいって、いってくれた。
少しだけ、いたいのすくなくなる。
せかい、みんな、いたい。
みてると、いたいの、たくさんふえる。
でも、このひと。すこしだけ、いたくない。
わかんない。
いたいことしてくるひとと、わかんない人。
それしか、いない。
わかんない。わかんない。
だれか、たすけて。
……あったかい。
たすけ、が、みつかるまで…
このあったかさ、つつまれ、たい。
なみだが、あふれてくる。
いたくないのに。あふれてくる。
りゆうが、わかんないのに。あふれてくる。
やっぱりこの人は、わかんない人だ。
なんで、抱きしめたら、
いたいの、少なくなるのに。涙でるのか、わかんない。
あべこべ。わかんないひと。
このひとは、わかんない。
だからもうすこしだけ、ぎゅって、しよう。
このひとが、裏切る日まで。ぎゅって、しよう。




