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十三話、ペット召喚

短いため、     もう一話    出します     今日中に

◆◆◆

 ————善とは何か。


    ざー…………



 善とは良きこと、優しいこと。


 ————では、良きこととは何か


 良きこととは……道理や、法にかなっていること。


 ————法とは、何か。その基準は如何に。


 法とは……人間社会を、より上手く回すための仕組みである。



              ザーー……

 

 ————然り、その上で貴様のソレはまごうことなき善性だ。

      その歪みを抱えて入るものの、表に出さないソナタは善性である。




 ザーー……


                   ザーー……




 ————善性とは。如何に社会の歯車に適しているか否か、その度合いである。


 ————ゆえ巨大な歯車よ、其方は一体、どの段階で〝人を捨てた〟




 ザーーーーーーーーーーー……




「(…………ゆ、め…?)」


 す……と、瞳を静かに開けた。

 雨雫が傘を滑り落ちるかのような清廉な仕草であった。


 目を覚まして、ゆさ……と、気怠げな仕草で体を起こす。

 まだ時刻は4時ほどであり、ウェルも如月も眠っていた。


「(…………善、か)」


 夢というより何かのメッセージめいたものに、アラカは不快感を覚えながら、歯軋りをした。


「(……もう少し、寝ようかな)」


 ぽすん……と、柔らかな音を立てながらベットに倒れる。

 額に手の甲を当てて、雨音に耳を傾ける。


「(コードレスさん、こないかな)」


 目を閉じて、灰色の怪異を思い出す。


「(確か過去に胸の紋章を起点に、コードレスさんが現れたの、だっけ)」


 過去、ウェル戦にて胸に赤い魔法陣が浮かび上がって転移されてきたことがあった。


「(…………召喚、みたいな感じの呪文で出てこないだろうか)」


 キュイイイイイインッ!!


「……うわあ、浮かび上がってきた……」


 ジャージを脱いで、体操着をガバッと上げてみるとそこにはかつての赤い魔法陣が浮かび上がっていた。

 アラカはそこで初めて知った、赤い魔法陣ってアラカ側の意思でも発動できるんだ……と。


「あれ……これ、は」



 そして召喚されたソレはアラカの枕元に現れた。


「……ドラゴン?」

「……ZZZ」


 子犬サイズのドラゴンのようなものが身体を丸めて眠っていた。


「これはコードレスさんか……それとも、何かの能力か」


 ともかく魔物のような姿で現れたのはどういうわけか


「っ、ァ゛……」

「(……これコードレスさんか)」


 アラカはその苦しみ方で正体を見破る、どうしてか重なったのだ、灰色の疲れ切った青年の影と。

 スッと抱き寄せる。


「……無断で触りますが……貴方は罰を求めているのですから、構わないでしょう?」


 アラカは胸に抱き寄せる。多段ベットの一段目で、壁向きに身体を横にして……小さな黒竜を抱き寄せた。


「…………」

「…………」


 二段目のベットが作る小さな影と、窓から差し込む灰色の朝日……耳に響く雨音が……静かな抱擁を包む。


「………」

「(寝息が……ましになった……かな)」



 アラカは抱き締める力を強めた。

 黒竜を背から抱きしめて、頭の匂いを嗅ぎ……耳元でそっと囁く。


「大丈夫、大丈夫ですよ。怖くない……側にいる……」


 ぎゅ……と、抱き締めてアラカは愛するように……自分の傷を慰撫するように声を綴った。


「あの地獄のような夢が収まるまで、ずっと側にいて、抱き締めますから……大丈夫、側にいます…よ…

 よし、よし……」


 ————すー……。声が微かに震える。涙が頬を流れる。


「(……と言うかなんでこの人、召喚されたんだろ。

  結界の中にいたのかな……)」


 そう、転移や召喚の術は結界で阻まれていたため、使用できないのだ。

 使用できるとしたらそれは最初から結果の中にいたと言うことに他ならず……。


「…………」


 アラカは脳裏で情報を並べた。

 女子高生の冒険活動に着いてくる。

 動物姿で寝てる。


「……殺すべき不審者のクズでは?」

「ぴぐっ」


 悲報、不審者のクズだと発覚。




 尚、コードレスは〝仕込み〟を終えた後、結界のせいで帰れなくなったので野宿してただけだった。

実は読者様方に   秘密にしてたことが     あります。



作者はもう、だいぶ前から溜め書きがありません



感想、ブクマ、評価、いいね。本当にありがとうございます…! 大変、モチベに繋がっております…

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