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六十一話、守護騎士戦 後半その2

モチベささえてくださった読者様ありがとうございます…! もう一話ほど、今日中に出ます…!


◆◆◆


「■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ッ゛ッ゛ッ゛!!!!!」




 べちゃ、ぶち————ぐちゃぐちゃに潰れた喉で、獣としか思えない、あまりにも悲しすぎる咆哮。




「■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■!!!!! ガァァアアアアアアアアアアアアアアア■■■■■ッ゛ッ゛ッ゛ッ゛!!!!!」



 ただ、地面に落ちた血涙。


 誰にも見られない場所で吼え続けている。


 そう、これは〝力〟だ。人の身には余りすぎた暴威が、余りに強すぎる〝力〟がこの獣を形作っていた。



 衝動と悪辣さと悪意と怒りと嘆きと絶望と。吐き気と憎悪と破滅と憤怒と嚇怒と悪夢と殺意と嫉妬を掻き混ぜ続けた悍ましい悪夢。




 ありとあらゆる劣等種(人間)は平伏せ消えろ。

 技如きに頼る弱者には到達し得ぬ破滅の獣と知るがいい。





 全身がドス黒く〝爆散し続ける血ダルマ〟は、やがて形に。ある種の指向性を帯び始める。




 〝人型〟を成しているようで〝獣〟としか形容できないような…何かドス黒い〝人型の獣〟が極小の太陽を見上げ______刹那に。



「■■■■■■■■■(アンサラー)■■■■■ーーーーッッッ!!!!」





 ズドォォォォォォォンッッッ!!!!!!

 轟音。その轟音すら塗り潰す域の大咆哮が周囲に強烈な衝撃を放つ。



「■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ッッッッ!!!!!!」




 同時、アラカの周囲に顕現される無数の剣。


 目算で100は超える剣が周囲を旋回し、また200の剣はアラカの指示を待つ騎士のように、整列し鎮座する。




「■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ッッッッ!!!」




 叫びに応え、剣は極小の太陽へと照準を合わせ_________光を超えた。








 ______音速すら超えた剣。最早目視できる域ではなく、気が付けば〝極小の太陽を刺し殺している〟という景色が広がり。





「______」



 ドォォォォォォンッ!!!


 音が___辿り着く。






 〝アンサラー〟と、声にならない獣の咆哮が叫ぶ。


 音としてはどう足掻いても認識できない、そんな…最早〝咆哮〟としか認識しようが無いそれは…しかし、確実な効果を発揮していた。





「■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ーーーッッッッ!!!」





 瞬間、顕現する無数の槍、その槍は一本一本が、あまりにも強烈な怒気と魔力を孕んだ…それこそ天墜剣イカロスほどの壊滅的な武装であり。




「■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■!!!!」




 彼女の叫びに呼応して、一斉に掃射される。





 1秒ごとに舞う…音を超えた殺戮の嵐。




 太陽は反応出来ない。いいや、既に意識という次元にすらない。



 身体中に走る3000度すら超える熱の嵐に、そんなものはもう認識すら届かない。



 ただ掻き切れた神経が壊れたまま〝なんか来てるな〟程度にしか認識できず。




「____________あは」







 結局、ムラマサは己の熱に耐え切れず…ボロボロと崩れ始める足に…乾いた笑みを浮かべたのみだった。






____________パキンッ。



「_________」




 渇いた笑みの、その刹那…何か、剣の破片のようなものが、視界に映ったのを見て。





「___」





 




「(______)」





「(______ああ)」







「(______おれ、もう疲れてたのか)」




 そんなことを、自覚できた。

読んでくださりありがとうございます…!

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