三十四話、あああああああああああ。
ぎづぃぃぃぃぃ、こんな雰囲気が、あと何話も続きます……。
文学作品ネタ捩じ込んでマンネリから逃げるでごわす
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地面が抉れ、破壊されきった道路。
あらゆる箇所に何かの爪痕のような破壊感や、クレーター、壊れた壁などがあった。
その中央で、私たちは会話をしていた。
「魔力を一切使わずにアレをしてたのでしょう、本当に化け物ですね」
「あはは、化け物ってお前レディにいうことじゃねえな殺すぞ」
「流れる、ように、殺意…」
さんに、綴さんに、私は以前よりも少しだけ口数を多くしながら会話していた。
戦闘後、壊れまくった瓦礫の中で異常極まる事実が発覚した。
「————身体強化すらせず、あしらわれてたわけですか」
「必要なかったのでな」
怪異なら必ずするであろう行動、言ってしまえば常に身体全体に微弱な身体強化すらしているのが怪異だ。
〝怪異の体力は魔力があったこそ〟というのが常識で真理だった。
それを無視して、そう、文字通り————素で捩じ伏せてきたのだ、この人は。
「化け物……なんて、言うのは。いけないと思い、ますが……
それでも、……化け物…」
「良いんだよ、アラカ。何なら〝素直にぶち撒ける〟という経験をさせるのが目的だった。
覚えたことを復習出来て偉いよ、よしよし、かわゆいかわゆい」
さんにハグをされる。あったかい…
「さてと、綴。予行練習は出来ただろう。
老害からの余計なお世話だ、成し遂げなさい」
「この老害」
「ははは、潰すぞ」
綴さんの毒に対して巫山戯るように…半分本気のように笑って返した。
「アラカも、綴も、〝我が儘〟に在り、それを貫きなさい。
君らは互いに、その〝我が儘〟を受け止めあえるはずだ」
「教育ねじ曲がって、る…」
「君らに足りない要素を指摘したまでだよ、何もおかしな指摘ではあるまい?」
ははは、と少女の容姿で、少女の声でふわりと奏でられる笑い声。
それは不思議と…優しい声のような気がした。
「というわけで————ホテルに飛ばすぞ」
「「————え?」」
にこり、と笑む さn
「あ、それとパフェ奢る約束してるから後でこっちに寄越してな」
————瞬間、空間がヒビ割れ————砕け散った。
◆◆◆
そこは山奥にひっそりと残っていた廃墟だった。
少しばかり古いが、最近掃除でもしたのか…寝具は綺麗で、床にも汚れらしい汚れはない。
「…廃墟の、お城、ですね」
山奥にある廃墟、その一室に導かれるように入る。
「(さっきまで昼だったのに、急に夜になっている…なるほど、あの人らしい配慮ですね)」
外が真っ暗で、何処かその空間は異界染みている…と思った。
「…………」
「…………」
ホテルの一室に入ると、ベッドがあったため、そこに背中合わせで座ってみる。
ベッドシーツに汚れらしきものは、不思議と存在しない。まるで新品のようであった。
「アラカくん」
「はい」
背中合わせで座る……そんな状況だからか、綴さんは声を漏らした。
「私は君に嘘を付きました、聞いてくれませんか」
「はい」
ただ、相槌を打つ。
受け止めながら、服の裾を摘んだ。