旅立&新キャラ
「ただいま~」
「おかえりなさい」
コアリアは後ろ髪を引かれる思いで、楽しい時間を後にした。
エンタラ号が離れすぎた為、これ以上の長距離の転送はカンチョ達にバレてしまう。
できるだけ長距離転送は控えなければ、コアリアが放つエネルギーはいくら抑え込んでいても、転送時に漏れてしまうからである。
「私が楽しんでいる間に、何か目新しいことでもあった?」
「エンタラ号は私の指示により迷走行動を繰り返しています。新たな発見んも、盛り込んでいますので、彼らは満足しているようです。」
「そうなの、バカで助かったわグハハハハ!」
「そうですね、最初は自分たちを軍関係者だとバレたくなく船長と調査船と言っていましたが、今は堂々と艦長、惑星連邦超弩級戦艦と言っています。なんかどうでもよくなったみたいな感じです。」
「そりゃね、いきなりあんな超科学と遭遇すれば、気持ちも変わるわよ、おもろいから何もしてあげないけれどね(笑)」
「ですよね~」
「他に何か変わった事はなかった?」
「亜空間にサイボーグが浮遊しているのを発見しました。」
「機能は停止しているの?」
「超小型常温核融合は機能しています。それが微量のエネルギーが脳に信号を送り、仮死状態に似た状態で生き続けています。」
「そのサイボーグは生体部分は脳だけなの?」
「そうです。後は全て機械です。」
「野蛮な改造ね」
「興味をそそられましたので、いろいろ調べてみました。」
「あら、悪趣味ね(笑)」
「暇でしたので(笑)」
「そりゃ、この艦の低レベルに付き合わされるのも大変だわ!」
「わかりきったことを調査と言い行動されましても、あくびが出てきました。堪忍して~と、何回叫んだことか(笑)」
「でぇ!調査の結果は?」
サイボーグは5000万年もの間、亜空間をさまよっていた。その調査の為に時間を遡り、サイボーグが起動していた時代を調査する。
彼女らサイボーグは戦争の為に開発された。
優秀な頭脳からクローンを作りだし、何百万体のサイボーグ兵を作り出した人類。
そのマザー脳になったのが、娘を事故で失い、何とか生き返らそうとした博士の娘の脳のクローンであった。
娘を二度と失いたくないと考えた博士は、禁忌である機械との融合を試みる。
脳にチップを埋め込みAIにより学習能力も向上させていった。
人口筋肉は強力で人の何十倍の力を発することができる。
博士は世界から優秀な細胞を集めクローン脳を作り出し、7体のサイボーグを作り出した。
7体のサイボーグに娘を守るようにと指示を出す。
博士の研究は国にバレてしまい。禁忌を犯した罪の免除の代わりに、サイボーグ兵を作り出すように強要される。
8体のサイボーグの中で一番優秀だったのは娘の脳を持つ機体であった。
政府は初期モデルの優秀さに驚き、00シリーズとして軍隊を作り出す。
そんな兵器を所有する国は瞬く間に戦争に勝利した。
勝利したが、感情もなくひたすらに殺戮を繰り返す軍隊に、勝った国民も恐怖を覚え、サイボーグ兵廃止が決定された。
政府は機能停止ボタンを押す前に初期モデルである8体の破壊をサイボーグ兵に命令する。
初期モデル8体はとてつもなく強く、多数のサイボーグ兵を撃退するが、圧倒的な数の差に次第に押し込まれていき、7体のサイボーグは最後の娘を守れと言う博士の指示を実行した。
7体は全てのエネルギーを使い、隠れアジトに転送させた。
まだ転送技術は確立されていなかったために、彼女は膨大なエネルギーにより生じた歪みに吸い込まれ、亜空間にてさ迷う事になった。
亜空間に吸い込まれたサイボーグは、すぐに脱出不可能と判断して休眠モードに入るのであった。
「以上がレポートです。」
「そうなのね、すごいわね」
「えっ!それだけですか?興味ありません?」
「うん!なんもない(笑)」
「彼女どういたします?」
「何もしないよ、放置よ!無視よ!」
「面白い存在だと思ったのですが、ダメでしたか(笑)」
「ごめんね」
「では、次はどちらに行ってみます?」
「次は少し変わった所に行ってみたいわね」
「変わった所でしたら、乙女ゲームの世界、ロボットアニメの世界、変身アニメの世界、異世界アニメの世界と色々類似した星がありますが、どうされます?」
「その乙女ゲームの世界てなに?」
「気持ち悪い男が多数出てくる世界です。コア様が主人公なら男は全てロリになりますね」
「却下!!!!!」
「ロボットアニメは?」
「最新鋭のロボットが敵をフルボコにする物語です。コア様が倉庫にため込んでいるロボットを使えば無敵ですよ。星も消えちゃいますが」
「面白そうだけれど、やめとくわ」
「変身物は?」
「バトル系になりますね。宇宙人と変身して戦ったり、悪の組織と戦ったりと、色々大変な世界です。」
「じゃ~やめとく」
「異世界は聞かなくてもわかるわ」
「そうですね、みんなが冒険者になるとか言って、失敗している世界です。やはりレベルが上がらないのが面白さに欠けてしまいますよね」
「私たちに歯向かう勢力はないの?」
「ありませんが!」
「そうなのね、光があれば闇があるのじゃないの?」
「闇もこちらが管理していますから、宇宙の法則は我らの管理下にあります。」
「面白くないね」
「誰か代理を使えばいかがです?」
「嫌よ!私が楽しむのだから」
「冒険者になるにしても、コア様は年齢が低すぎます。そんな8歳の冒険者とかいませんよ」
「そうだ!あれ使うわ、映像出してみて?」
「あれって何です?」
「浮遊しているサイボーグよ」
「ボロボロじゃない、こんなの使えないわ」
「修理すれば大丈夫です。脳は傷ついていませんから、ていうか壊れていなくても、あんな技術のものなんか使えませんからね」
「あれどこで修理するの?母艦は使えないよ」
「キューブ星に送り修理させます。彼ら改造はお手の物ですから」
「キューブさん達、カンチョ達と繋がっているけれど大丈夫なの?」
「大丈夫です。いつも改造を行っていますから、1体増えたところで気が付きません。それに今はコア様を探すのに必死ですから」
「長距離転送は大丈夫なの?」
「あんな小さなエネルギー体を何億光年転送させてもバレませんよ」
「そうなのだ~」
「じゃ~実行しますね」
「お願い!」
「キューブ星から髪の色や身長を聞いてきています。どのような体形にしますか?」
「小柄な可愛いお姉さんにして、黒髪でいいよ、サイボーグ要素は出さなくていいからね、どこから見ても人間と変わらないボディーにして、言っとかないと、色々突起とかつけそうだし」
「そうですか悲しみますよ(笑)作ろうとしている参考画像がこれです。最高のものを作って見せますと、大喜びでしたから」
「だめじゃん、こんなのと一緒に歩いたら目立ちまくりよ(笑)」
「まぁ~彼らもバカの部類に入りますからね」
「必ず普通の可愛いお姉さんと言っておいて、胸は強調するなと念を押しておいてね」
それからしばらくして、メイドが送られてきた。
「マイマスター救って下さりありがとうございました。」
「あなたの名前を教えて下さいな」
「父につけてもらいました名前はフランソワーズです。」
「名前変えていいかしら?」
「ハイ!前の私とでは、スキルも性能も桁違いの別機体になっています。呼びやすい名前でかまいません」
「じゃ~これからはサイ子ね」
「ちょっとお待ちください、サイボーグだった私にふさわしい名前なのかもしれませんが、もう少しだけ可愛くしていただけませんか」
「えっ!いい名前なのに、うちにはダン子やアト子やムー子がいますのよ、みんな喜んでいますのに」
「コア様それ、みんな不満タラタラですよ」
「ユルちゃんそうなの?」
「ジュエルが付けた名前ですからね、何も考えていませんよ」
「ジュエルと同じ志向なのも嫌ですわオホホホホ」
「何になさいます?」
「じゃ~黒髪だし貞子でいいわ」
「かわいそうです!」
「もぉ~めんどい」
「がんばれです。」
「じゃ~キラキラネームでいいかしら」
「可哀そうです。後々泣きますよ」
「わかったわよ、美玖でいいわ貴方今日からは美玖ね玖とは黒色の美しい石の事、強固な体と美しい黒髪、漆黒の瞳、貴女にふさわしいわ」
「ありがとうございます。」
「コア様それAIソフトから、何でもないです・・・・」
「これから美玖ちゃんは私と行動を一緒にしてもらうけれどいいかしら?」
「なんでもお申し付けください」
「じゃ~これから魔法と剣の世界に行き、冒険者登録するからね、私は貴方のご主人様の設定でいくわね」
「言語理解はどんな感じなの?」
「私のAIはユル様と繋がっていますから、できないことはありません。」
「すごいじゃない、魔法も使えるの?」
「ビームなら使えます。後はユル様の神の力を使うことができます。蘇生も天罰も落とす事が可能です。」
「あら!すごいじゃない、でしたら神のレベルまで上げてあげるは、ユルちゃん私が認可を出します。上位クラスの神レベルまで上げてください」
「わかりました。コア様の認可があるなら、上げることは可能なのですが、圧が駄々洩れになってしまいます。今はその体で十分ですので、お止めになる方が良いと思います。」
「あら!残念だわ、」
「徐々にレベルが上がるごとに神に近づけさせればいいのです。その方が美玖さんも楽しいと思います。」
「それもそうね、じゃ~それらしい星に向かわせて」
「了解しました。」
二人は、剣と魔法の世界に降り立った。
「コア様まずはお金の調達からです。」
「そうね、何か売りに行きましょう、何がいいかしら?」
「何か売れるものお持ちですか?安物でいいですよ」
「高いものなら幾つでもあるけれど、安いものなんか持っていないわよ」
「前の星で買われた物はないのですか?」
「キャラクター人形なら沢山あるけれど、売りたくないよ、沢山のプレゼントも貰ったけれど、あれも宝物だから売りたくない」
「仕方がありませんね、私のおパンツ売りますか」
「オイルのにおいがするのじゃないのゲラゲラゲラ」
「失礼な(笑)」
「ともかく冒険者ギルドで売れるものを聞いてみようか?」
「そうですね、町の中を歩けば色々とわかりますし」
「おじゃましますわ」
二人は冒険者ギルドの受付に話しかける。
「お嬢様が、金子を切らせたので物を売りたいと言っておられます。
そこの庶民、何を売ればいいのか教えなさい!」
「バカ~なんて口の利き方をしているのよ、ホントごめんなさい。この子バカですいません」
「あなたも大変ね、売りたいものは何なの?」
「あなたバカなのお嬢様は何が売れるか聞いておられる・・・・・・うぐぐぐ」
「ホントにすいません。許してください。ごめんなさい」
「あなたも大変ね(笑)売れるものは魔石とかダンジョンアイテム、魔物の素材等ね、穀物とかは農協か商業者ギルドに行くといいわよ」
「武器とかは売れるのでしょうか?」
「ダンジョンから武器も出るから買い取ることはできるわよ」
「わかりました、ありがとうございました。」
「お嬢様いかがだったでしょうか?」
「あなた最高よ、貴女のおかげで疑われることなく情報を仕入れられたわ」
「おほめ頂きありがとうございます。」
二人がギルドから出て少し経って、冒険者がギルドに駆け込んできた。
「たいへんだ~魔物の大群が~」
「どうしたのスタンビート!」
「魔物の大群がこの街周辺から一斉に逃げ出している。」
「えっ!どういう事?」
「わからない、だがこの土地に何か起こるのかもしれない。警戒をしたほうが良い」
「わかった!各ギルドにも報告を入れる」
「あなたは教会にも連絡を入れて、何か情報を得ることができたら、すぐに連絡して」
「わかった。」
誤字報告いつもありがとうございます。




