戦争
王女殿下、直ぐに諸外国にアクエスがワルダー帝国と交戦状態に突入したことを告知してください。
ワルダー帝国より要人&民間人の速やかに退去と、ワルダー帝国に加担する国は敵国として対応を行う旨をお伝へ下さい。・・・これは聖戦であると!
「艦長ついに神の杖使うのですね?」
『あれ名前に神がついているけれど、悪魔の兵器だから、あんなの使っちゃ民間人も奴隷になっている人々もみんな死んじゃうから』
「質量兵器が一番火力が低くクリーンな兵器なのですよね~神の雷も反物質砲弾もやばすぎて使えないし 、巡洋艦摩耶と時空空母二隻で軍事国家と戦うのなら戦略兵器無しではきつくないですか?」
「お父さんバトルシップモード摩耶なら艦底から軍事施設をピンポイントで撃ち込めるトマホークがあるから民間人の被害は抑えられます。それと未来のあの人たちがお父さん達に用意した無人機甲師団2000両の90式戦車が今ワルダー帝国に向かい北上中です。順次都市制圧を行い帝都を陥落させます。何時でも実行可能です。御命令を!!」
『マヤちゃんちょっと待って無謀に突っ込み空からの攻撃受けない?都市攻める前に制空権確保しといた方が良くない?』
「お父さんトマホークの攻撃で飛龍ごときが耐えられるとは思えないのですが、念のために噴式零型戦闘機を都市上空に待機させます。御命令を!!」
『王女殿下何時でも作戦決行できます。ご決断を!』
「魔道伝文を諸外国に通達するのに2時間は掛かります。それまでお待ち願いますか?」
2時間後攻撃が開始され城内に設置されたモニターからはワスプ撃沈から始まり次々と戦果が映し出されるのであった。
火を噴く槍がワスプに命中し白い光に包まれた時、破片すらも残さず消え去っている映像を見た、城内に居たアクエスの人々は理解すらできていなかった、その光景を理解出来るようになった時には、ワルダー帝国は終焉を迎える間近であった。
機甲師団が都市に入り映し出してきた映像には住民と奴隷の殺戮と暴徒と化した住人の略奪である。
艦長が思わずマヤちゃんの目を塞ぐ行為も行われており、悪政で住民を縛り付け、その住人も奴隷をゴミの様に扱っていたワルダー帝国の人々には、互いが憎しみ合い殺しあう、そこには人はいなかった。
艦長が機甲師団の速やかな撤退指示を出し時空空母を帝都遙上空に待機させる。
『王女殿下諸外国の要人&民間人の撤退は?』
「確認を行いましたが、暴徒の群れに全ての人々は殺されてしまったと連絡を受けています。」
『王女殿下我々はこれから神の裁きを行います。あの国にはもう~愛は存在いたしません』
「おまちください~奴隷だったなんの罪もない人々があの国にはまだ沢山・・・・・・」
王女殿下の話が終わる前に暴徒と化した奴隷が小さな少女にナタを振り下ろす姿が映し出されていた。
王女殿下はその後言葉を発する事は無かった。
艦長がお二人に目をやるとセラ様とソロネ様がそっと頷かれ目を伏せられる
都市三ヶ所と帝都に慈悲の光が降り注いだのは機甲師団が立ち去ってすぐの事であった。
ワルダー帝国は地上から消え去り、残った住人で復興を行っていくのだが、厳しい生活の中でも誰もが犯罪に手を染める事は無かった。
とは言う物の奴隷だった者たちとワルダー帝国住人だった者たちが交わる事はなく、争うことこそなかったものの何時かは起こるであろう争いごとに、頭を悩ます摩耶クルー達であった。
難民キャンプには摩耶から支給されたテントが立ち並び両者の間には鉄格子が立ち並んでいた
機甲師団AI(全て摩耶のコアちゃん)は2000名にも及ぶ孤児を救い出しており。
周辺各国から救済の申し込みを受ける。施設と生活必需品&食料は摩耶から支給することで話がまとまった。
だが子供といえど、ここでも奴隷だった子供達とワルダー住人の子供達は相いれる事は無く住む場所を変えるしかなかった。
今回もLvUPしましたが脳内に響き渡っていた。
クルーみんながそのLvUPしましたが一人一人の命の灯だったことを心に刻み、手を合わせ時間も惜しみ頭痛を我慢しながら復興作業に力を注ぐのであった。
「艦長こんな悲しいLvuPないですよね~」
『お前たちにまで辛い思いさせてすまなかった。』