異世界の新たな守護神?
今日は、三連休明けで、ずっと一日 魔道具を作っていた。
午前中には、ドローンタイプの魔道具を大量に作成し、
午後には、道路整備作業員の護衛用の五種類の巨大な魔道具を作成した。
それら巨大な魔道具は、スマートフォンで起動させると、簡単な動作であれば、自立して行動出来る様になっている。
起動に使ったスマートフォンを、運転席に固定して使用するのが基本的な使い方だが、起動後はスマートフォンから遠隔で簡単な動作を指示したり、スマートフォンをコントローラーにして遠隔操作する事も出来る。
もちろん、人が乗って操縦する方が、細かな操作が出来るが、魔物との戦闘が、主な目的の魔道具と考えると、遠隔操作も必要と判断した。
そして、今はその自立行動の機能を使って、五種類の巨大魔道具に、俺が運転する車の後を追従させている。
ドローンタイプの魔道具も、一緒に追尾して移動している。
先頭を行く、俺の運転している虎駆の荷台には、大量の魔鉱石、魔鉱、魔石を積んでいる。
道路整備と同時に設置を進める、【基地局】や【中継器】の材料だ。
重機タイプの魔道具の駐車場も完成している、貯蔵庫、公衆浴場、学校が在る場所に到着すると、また追従してきた巨大な魔道具を見て、作業員達が騒ぎ出した。
「これ!魔道具だから!」
と、大声で周囲の作業員に伝えると、今回は直ぐに落ち着いてくれた。
「アユムさん また凄い魔道具を作ったんですね?」
「ああ、これからは魔物と遭遇する可能性の高い所で工事をして貰う事になるからさ。この程度の魔道具は必要だよ」
「はぁ・・・・・・ そうかも知れませんが・・・・・・ しかし・・・・・・ これは凄過ぎじゃないですか?」
自動操縦で駐車場に次々と入ってくる巨大な魔道具。
一台目は、四個の操縦席含む座席数六個、三対六個のタイヤが付き、前後左右に二対合計八か所に、可動式の銃を装備した重装甲車だ。
前後左右、そして車体の四隅と上部、合計九個のカメラが付いていて、プラス 付属の四台の威嚇攻撃能力の有る監視専用のドローンのカメラからの映像も送信されてくる。それらのカメラの映像は、四つの操縦席のディスプレイ、合計八か所で映し出される。
これは、道路整備の工事には使えない、完全な護衛用の魔道具だ。
二台目は、足回りが「キャタピラ」と言われるクローラー式である事以外は、一台目と同じだ。
この二台は、基本的には、クローラータイプが未工事側を、タイヤタイプが工事終了側を、AIによる自動操縦で警備する。
もし、魔物が現れて、戦闘が避けられず、完全な戦闘状態になった場合は、人が乗って操縦して、魔物を撃退して貰う。
三台目は、座席数二個、三対六個のタイヤが付いている。
ただ、ある程度 装甲はしっかりしているが、一台目二台目と較べると、そこまでがっしりした装甲では無い。
そして、この魔道具の特徴的なのは、操縦席の左右三対六本の【腕】と形容するのが適切な部位だ。
そして、このメインの【腕】以外にも、通常は折り畳まれて目立たないが、車体の前後左右に、補助【腕】が二対八本付いており、必要に応じて展開させ、作業や戦闘に使える。これらの補助【腕】は、人が手動で操作も出来るが、基本的にAIの自動操縦で運用される。操縦席の左右の【腕】も、基本的に一対は人が操縦するが、残りはAIの自動操縦が基本だ。
当然 これにもカメラが前後左右と車体の四隅、そして操縦席の上部に立体的に映し出せる様に、二対付いていて、合計十箇所のカメラが死角を無くしている。
これも四台の付属の監視専用のドローンのカメラからの映像も操縦席のディスプレイに送信される。
更に、一台目二台目と較べると小径ではあるが、車体の四隅に、通常は収納されている、自動操縦の可動式の銃も装備している。
四台目は、クローラー式の足回りとなっている以外は、三台目と同じだ。
この二台は、基本的には、クローラータイプが未工事側を、タイヤタイプが工事終了側で、その巨大な【腕】を使って平時は工事作業を行い、
もし、魔物が現れて、戦闘が避けられず、完全な戦闘状態になった場合は、【腕】に剣や銃を装備させて、魔物と戦う事を想定している。
五台目は、かなり特徴的だ。
装甲は、一番 軽量化されている。
そして、足回りがタイヤでもクローラー式でも無い。
四つの脚が付いている。
機動力を重視した巨大魔道具だ。
四脚の付いた胴体下部には、脚が使用不能になった時の為のタイヤも四輪 装備されている。
操縦席には、一対のメインの【腕】と、【腕】と言うより【触手】と言った方が合う、補助目的の小型の【触手】が二対、合計六本付いている。
胴体にも、操縦席の物より小型の【触手】が、補助として後部と左右に二対六本付いている。操縦席と胴体の合計十本の補助目的の【触手】は、基本的にAIの自動操縦で運用される。
胴体の四隅には、小型の自動操縦の銃も収納されている。
カメラも三台目の魔道具と同じで、胴体と操縦席上部に合計十台、付属の監視専用ドローン四台の映像が、操縦席のディスプレイに映し出される。
この巨大魔道具にも、剣と銃が装備されている。
そう、この魔道具は、車では無く、巨大なロボットだ。
この一台は、三台目四台目と同じく、通常は工事作業を行い、魔物との戦闘が避けられない場合は、武器を使って戦闘可能になっている。
そして、これら五台の魔道具に共通しているのは、付属のドローン四台が収納可能になっている事。
広い視野と援護が、単体で可能になっている。
この五台の護衛用の魔道具は、付属のドローンに付いているカメラも他のドローンと異なる。
前方に付いているカメラだけでは無く、上下に超広角のカメラが付いていて、全方向をカバーしている。
魔物との戦闘より、より早く魔物の接近を感知し、簡単に狩れる魔物以外は、極力 戦闘を回避する事を、目標としている。
「・・・と言う感じなんだ」
様子を見に来たシュラに、五台の護衛用の魔道具の説明を、簡単にしてみた。
「いや、何と言うか・・・ そう・・・ 神の御業としか・・・・・・」
「いやいや、そんな大袈裟な・・・ハハハ・・・ マジ?」
「【じゅう】と言うのはよく解りませんが、六本の腕を持つ守護神 そんな感じの魔道具としか・・・・・・」
【銃】とは言っても、火薬が無いので、弾丸の送出には、魔法を使う。
魔法で空気を圧縮し、それを解放する事で、撃ち出す。
でも、主な武器が、剣と槍と弓の世界で、銃は存在していなかったのだから、理解出来なくても当然だ。
「まあ、これまでと同じ大きな魔道具ってだけだから・・・ でも、これで工事の時の危険性がかなり軽減されたと思うよ。これをこれから毎日 増やして、特に山奥に街を作る班に、多く配備しようと思ってるよ」
村の移転先を工事する班も、川を渡ったり、その川に橋を掛けたりしなきゃならないから、それなりに危険が伴う。
この班には、基本的に五種類を一組で良いだろう。
山奥に街を作る班には、何組か必要かも知れない。
公衆浴場と現在の村の直通の安全な通路を作る班も、一組は準備したい。
何日掛かるかなぁ・・・・・・
さて、携帯電話の店までフェムトを迎えに行くか。
現在の課題の一つは、ドローンの飛行距離の短さかな。
どうしても、バッテリーを使って飛ぶ以上、そのバッテリーの容量以上の距離は飛べない。
もっと遠くまで確認が出来ると良いんだけど・・・・・・
もう一つの課題は、魔物との戦闘の安全性かな。
護衛用の魔道具で、かなり戦える様にはなるだろうけど、それでも俺が戦うのに較べたら、まだまだ頼り無い。
そんな事を考えながら、村の出入口まで移動した。
同じ世界を舞台にした「異世界『ながらタブ』事情 《異世界タブレット端末普及推進奮闘記》」も書いています。
読まなくても困りませんが、読むとより状況が解ります。




