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異世界 『ながらスマホ』事情  作者: 一等神 司
第二章 スマホ中毒者から始まる文化大革命
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竜の身肉料理騒動記【三】

今日は、三連休最終日だ。

しっかり休んだ!かなり休めた!そこそこ休めた!それなりに休んだ!多分 休めた!休めたんじゃないかなぁ・・・・・・

自分では休んだと思う。うん。


そして、今日は朝から動画を作っていた。

この世界で初めて始める本格的なインターネット上のサービス、【Do 我(どぅが)】と名付けた動画共有サービス内で、公開する為のものだ。

最初は、公衆衛生、読み書き、算数、そしてドローン魔道具(まどうぐ)での空撮映像を、それぞれのチャンネルを作って公開したんだけど・・・・・・

村の人達が、食べる習慣の無かった(ミズチ)の料理の仕方が解らない様で、折角 大量に獲れたのに、全く利用が進まない。

良い出汁(ダシ)が取れるほど、美味しい食材なのに、本当に勿体無い。

それに、村での食事に、出汁(ダシ)を利用する習慣も無いみたいなので、良い出汁(ダシ)の取れる、(ミズチ)の身の利用を促進させたい。

なので、動画共有サービスを開始したこの機会に、俺が料理を教えるチャンネルも作る事にした。

そして、今 シム先生が、撮影した動画を編集してくれている所だ。

基本的に、各チャンネルの管理も、シム先生に任せる予定でいる。


俺は、動画の編集をシム先生に任せながら、安徒(あんと)携帯電話の店(ショップ)に寄り、ピコを車に乗せて、今は公衆浴場に向かっている途中だ。



なぁ?シム?動画の編集は、どんな感じ?


[順調です。後で出来た動画の確認をお願いします]


了解。


まあ、確認しなくても、シム先生なら大丈夫だろうけどさ。




「あ、御主人様」

「アユム!こっちこっち!」

「アユム 来たね」


公衆浴場に到着すると、他の同居人の三人も、丁度 仕事を終えた様で、公衆浴場の所に居た。


「仕事終わったんだ?」


「終わりました」

「うん!仕事は順調だよ!」

「アユムはちゃんと休んだ?」


「や、休んだよ!もちろん!」


公衆浴場に入ろうとすると・・・・・・

うん。また四人共 男湯に入ろうとする。


「なあ?女湯に入ったら?」


「えっ!?なんで!?」


「いや、当たり前じゃん・・・・・・」


「御主人様と一緒が良いです」


「いや、毎回 一緒に入らなくても・・・・・・」


「もういつもの事だよ」


「そうだけどもさ・・・・・・」


やはり、絶対に一緒に入ろうとする。

もちろん、他の仕事を終えた作業員も、我先にと一緒に入ろうとしている。

当然 女性も含めて・・・・・・



そんな感じで、いつもの様に、沢山の女性に囲まれながら、男湯に入る。

うん。自分でも意味が解らない。



しっかり湯を愉しんでから浴場を出ると、もう周りは薄暗くなっている。


「それじゃガロンの所に行って、夕食を食べようかね」


「「「「はい!」」」」


四人を車に乗せて領主様(ガロン)の館に向かう。


[アユム様 入浴中に かなり動画の作成が進みました]


うん。了解 シム。ありがとうね。


[いえ 当然の事です]



領主様(ガロン)の屋敷に着くと、俺も含め五人共 自宅かの様な気軽さで、中に入る。

もちろん、俺は礼儀は忘れない。うん。俺はね。

四人は・・・・・・

もう少し遠慮とか覚えて貰いたい・・・・・・


そして、領主様(ガロン)の屋敷に取り付けたディスプレイを外して、それを手に持ち、いつもの食事をする部屋に移動する。



「「「「「こんばんは」」」」」


「お、こんばんは、いらっしゃい。今日はまたアユムが料理を作ってくれたんだって?」


「ああ、ちょっとやりたい事が有ってね」


「で?それは?」


移動させたディスプレイを、食事をする部屋に取り付けながら話していたら、流石に領主様(ガロン)に聞かれた。


「いや、食事をしながら観て欲しい映像が有ってね」


「そうなんだ?うん。じゃあ観よう」


ディスプレイを取り付け終わると、使用人の人達が、料理を運んで来てくれた。


ディスプレイの電源を入れると、スマートフォンの画面の映像をディスプレイに転送表示(キャスト)する。

映す映像は、もちろん【Do 我(どぅが)】のアプリの画面だ。

使用人の人達が配膳している間に、領主様(ガロン)に新しいアプリの説明をする。


「このチャンネルが衛生に関して教える動画を観れるんだ。こっちのチャンネルは読み書きを教える動画で、これは算数を教えるチャンネル、で、このチャンネルが空飛ぶ魔道具(まどうぐ)のドローンで撮った映像を観れるチャンネルだよ。そして、もう一つ俺が料理を教えるチャンネルも開設予定だよ」


「凄いね。これは中に人が入ってるんだね?」


「いや、人は入ってないよ」


「そうなんだ?不思議だね」


領主様(ガロン)に説明している間に、食事の準備が終わった。

なので、今度はまだ【Do 我(どぅが)】に公開していない、料理を作っている所を撮した動画の編集が終わったものを転送表示(キャスト)して映した。

その動画を観て貰いながらの食事だ。


「へー こうやって作ったんだ?」

「これ美味い!」

「これが竜なんだもんねぇ・・・・・・不思議・・・・・・」

「味付けが良いね」

と、領主様(ガロン)や他の四人が、その映像を観ながら感想を言っている。


そして、皆 動画の中での「出汁(ダシ)」という言葉に反応する。


出汁(ダシ)って何なんだい?」


「美味しさの素みたいな物かな」


「ほぉ・・・ だから、この料理は美味いのか・・・・・・」


「塩を適量 使ってるからってのも有るけどね」

領主様(ガロン)からの質問に答える。


「うん。アユムの作った料理は美味い」


(ミズチ)の身が、そもそも旨味が多くて美味しいんだよ」


「ミズチ?竜だね?こんなに美味しい物なんだね」


「そうなんだ。だから、もっと村で食べられる様になって欲しいから、読み書き算数などを覚える為だけじゃ無く、この料理を作っている動画も、村の人達に観て貰いたいんだ」


「ああ、村の者達には言っておくよ」


「うん。お願いします」


「これは食べなきゃ勿体無いのは分かるよ」


食材の使い方、味付けの基本が解かれば、自然と全体的な食の改善になって行く筈。


「それと、調理の観て貰う事も、衛生観念の改善になると思うんだ」

調理中 食中毒に注意をして、こまめに手を洗ったり、食材を雑菌に触れない様にしたり、と、衛生に気を付けている。


「うん。安心して食べる事が出来るって、動画を観てると解るよ」


「食中毒も怖いからね。前に話した小さな小さな魔物が体内に入る事が、食中毒の原因の一つだからさ」


「なるほど・・・・・・ うん。出来るだけ協力するよ」


塩素が有れば、調理器具や食材を消毒したりして、より衛生的に調理出来るんだけどね。

無い物を求めても仕方無いから、手を洗って、調理器具や食材も清潔にする事を意識するだけでも、かなり違うだろう。


「病魔で亡くなる人を減らそうよ。少し気を付けるだけでも違うからさ」


「そうだね。そんな人を減らして行こう。しかし、アユムの作った料理は美味い」


「うん。(ミズチ)は美味いから、どんどん食べよう。じゃないと、これから大量に穫れる事になるから、頑張って食べて貰わないと、腐らせてしまう事になるからさ」


「えっ?大量に穫れる?」


「えっ?大量に獲るでしょう?」


「えっ?竜だよね?ミズチって竜の事だよね?」


「うん。そうだよ。竜と言われている物だよ」


「どうやって獲るんだい?あんな危険な物を・・・・・・」


「えっ?どうやってて、魔法でバーンと・・・・・・」


「えっ?魔法でバーン?」


「うん。魔法でバーン」


「それだけ?」


「うん。それだけで穫れるよ。今回もそんな感じで獲った物だよ」


「あ、何発も魔法を撃つんだね?バーン!バーン!バンバン!と?」


「いや、基本的に一発 バーン!で良い筈だよ」


「えっ?一発?」


「うん。一発」


「そう、一発 魔法をバーン?」


「そうだよ。一発 魔法をバーン」


「そうなんだ・・・・・・」


「簡単に(ミズチ)が穫れる魔法を作ったからさ」


「「「「「えっ!?魔法を作った!?」」」」」


「うん。(ミズチ)を獲る為の魔法を作ったよ」


「・・・・・・」


あれ?場の空気が変だ。


「それは、他の人も使える魔法なのかい?」


「多分 無理じゃないかなぁ・・・・・・」


「あ、そうなんだ・・・・・・」


この動画共有サービスを活用して、この世界の生活向上をして行こう。

無いなら作れば良い。悪いなら良くすれば良い。危険なら排除すれば良い。

それだけの事だからね。そうして住みやすくして行って、快適なスマートフォンライフに変えて行こう。

同じ世界を舞台にした「異世界『ながらタブ』事情 《異世界タブレット端末普及推進奮闘記》」も書いています。

読まなくても困りませんが、読むとより状況が解ります。

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