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異世界 『ながらスマホ』事情  作者: 一等神 司
第二章 スマホ中毒者から始まる文化大革命
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竜の身肉料理騒動記【一】

「で、いつお休みを取られるんですか?」


うん。昨日今日と休みを取っている俺に、いきなり投げ掛けられた言葉だ。

言った人物は、昨日今日と活躍してくれているシュラ君だ。


美味い美味いと、(ミズチ)の身を焼いて食べていたら、シュラが来て、いきなり言ってきた。


「昨日も休んだし、今日も休みを取ったよ?」


「本気で言われてるんですか?昨日だって危険な海辺まで行って、街作りの下調べって仕事をされてましたし、今日は今日で、やはり街作りの下調べで山奥まで行かれた後に、大量の竜を狩られましたよね?休んでないじゃないですか!!」


「いや、ほら・・・・・・ 自分でやった事の後始末を・・・ね?」


「そんな大変な後始末が必要な事を、お休みの日にしないで下さい!!」


「いやぁ・・・ 休みにしないと、仕事の日は、別の事をしちゃうし・・・・・・」


「良いですか?明日 しっかり休んで下さい!!」


「えっ?明日も!?明日は流石に仕事に戻らなきゃ!!」


「駄目です!働き過ぎです!テラとかからも話を聞きました。夜も仕事をしているそうじゃないですか!?休んで下さい!!」


めっちゃ目が血走って怒ってる。

えっ?俺 そんな怒られる事をしたかなぁ・・・・・・


「でも、早く街を作らないと、みんなが困るじゃん・・・・・・」


「アユムさんは!アユム様は!みんなの為に頑張り過ぎです!!」


「いや、違うよ!?俺の・・・俺の為なんだよ・・・・・・ ほら、楽しくスマートフォンを使いたいからさ。その為の街作りだよ」


「街まで作らなくても、すまとふぉんを楽しめるんじゃないですか?!」


「そんな事は無いよ!!安全で快適な街じゃなきゃ楽しんで使えないよ!!」


「そうだとして、頑張り過ぎです!もっとゆっくりで良いじゃないですか?」


「まあ・・・・・・ 確かに急がなきゃって、焦ってたけどさ・・・・・・ でも、早く衣食住に苦労しない場所を確保して、スマートフォンを存分に楽しみたいんだよ。でも、明日 休むよ。心配させてるみたいだからさ」


「はい。お願いします。アユムさんは私達の希望ですから・・・・・・」


「うん。解ったよ。心配させて ごめんな・・・・・・ で?食べる?」


「・・・・・・ はい。いただきます」


えっ?なんで最後 怒った反応なの!?

美味しいから食べるかなって思って聞いただけなのに!?


「これ!?旨いですね!!」


しかも、さっきまで滅茶苦茶怒ってたのに、美味いって言って、良い笑顔になってるし!!

それ、怒られる原因になった竜の身だから!!



「御主人様 それは?なんですか?」


「あー ほら、昨日 行った池にいた竜の身だよ」


「そうなんですか?美味しそうです・・・・・・っ!?竜!?竜!!竜!?竜ですか!?えっ?竜なんですか?」


「うん。今日 採ってきた。って、知らなかったの?今も解体してるよ」


「はい。最近はずっと学校作りの仕事をしてるんで・・・・・・」


「ああ、そうなんだ?美味いよ?少し食べてみる?」


「はい。良いですか?」


「どうぞ、ほら、これ」


枝に焼けた身肉を刺して渡してやる。


「っ!?ん?むっふぅ〜!?これ!美味しいです!!」


「だろ?見た目は酷いけど、美味いよな?」


「はい。凄く美味しいです」


「かなりの数を採ったから、これから好きなだけ食べられるよ」


「嬉しいです!」



晩飯用に、生と燻製の二つを領主様(ガロン)の所に持って行こうかな。

今から持って行ってないと、晩飯に間に合わないだろうし・・・・・・



「一度 自宅に戻って休むよ。後をお願いねテラ、シュラ」


「はい!アユムさんの分まで頑張ります!」

「うん。まかせて」


一塊 数キロの生と燻製になった(ミズチ)の身を、解体処理をしている作業員から受け取って、車で領主様(ガロン)の所に移動する。

そろそろ夕食の準備を始めている頃の筈だ。


「こんにちは、晩飯の材料を持って来たよ」


「あ、これはアユム様 どうぞどうぞ」


「いや、上がらないで帰るよ。これだけ渡したくて来ただけだから」


「これは?」


「えっと・・・・・・ 水辺にいる竜とか(ミズチ)とか呼ばれているヤツの身だよ」


「はっ?竜?竜ですか!?今度は竜退治をされたんですか!?」


「うん。まぁ・・・・・・ 魔法を使ってね・・・・・・」


「陸の魔物よりも退治するのが困難な竜を・・・・・・ はぁ・・・・・・ 主には伝えておきます・・・・・・」


「うん。よろしく」



これで、今夜は旨味たっぷりの(ミズチ)の身を使った料理が食べられる。

昨日のカニや貝、カエルの身も残ってるから、今日も美味い夕食になるだろう。うん。楽しみだ。




「ただいま」


「「おかえりなさい!」」


(ミズチ)を駆除する為の魔法を、一つは完成させたよ」


「えっ?ミズチって竜の事よね?」


「そうだよ」


「「えーーーっ!?」」


「駆除!?退治出来る魔法!?」


「そう、退治」


「どんな魔法!?どんな魔法なの!?」


「空気を圧縮して放つ魔法だよ」


「空気?」

「えっ?竜を退治出来る魔法が空気を圧縮?それはなに?」


「説明が難しいけど、ほら、こうして手で扇ぐと風が当たるでしょう?水みたいに空気って物が、この空間には有って、それを圧縮して放って爆発させたんだよ」


「「わかんない!」」


「だよねぇ・・・・・・ まぁ 退治する事が出来る様になったってだけで納得してよ」


「なんか嫌だけど・・・・・・ 解んないから仕方無いよね・・・・・・」

「うん。凄い魔法なのは解るけど、どんな魔法か全く解んない」


フェムトもピコも不満そうだけど、説明が難し過ぎる。

空気がよく解ってない人に、空気を限界まで圧縮して放つ魔法って言っても、理解して貰えないよな。


「あ、馬技(ばぎ) 四台共 安徒(あんと)に積んだままだった。降ろしておくよ」


「「うん!ありがとう!」」


「あ、それと・・・ シュラにさ、明日も休んでって言われちゃった」


「そりゃそうでしょう・・・・・・」

「うん。休んでないもん」


フェムトもピコもシュラの行動を肯定してる。

俺に味方は居ないのか!?

きっと俺が異世界人でアウェーだからだな!?

まあ、俺が異世界から来た事を、みんな知らないけどね。


あ、仕事に出てるテラやナノなら、きっと俺を支持してくれる筈!?


期待はしないけどさ。


「あのぉ〜 すみませぇーん!アユム様!!」


「あ、はいはい。領主様(ガロン)の所の人ね。どうしたの?」


「あ、あの!?さっき持って来て下さった竜の肉なんですが、調理の者が、どう使ったら良いのか解らなくて、困惑していて・・・・・・ 助けて貰えませんか?」


「えっ?そうなの?塩をまぶして焼くだけでも美味かったよ?」


「そうなんですか?でも、戸惑ってて・・・・・・」


「うん。わかった。行くよ。先に行って待ってて」


「ありがとうございます」





「さて・・・・・・ ふぅ・・・・・・ 難しく考えなくても良いのになぁ・・・・・・」


「どうしたの?アユム?」


「あ、ピコ フェムトにも伝えておいて、竜の身の調理の仕方が解らなくて困ってるって、領主様(ガロン)の所の使用人の人が来たから、手伝ってくるよ」


「うん。わかった。伝えて・・・・・・ って!竜の!?竜の身!?竜の肉!?えっ!?食べるの!?食べられるの!?えっ??初めて聞いた!!って、退治したって人も聞いた事が無いけど!!」


「えっ?美味かったよ?さっき少し食べたけどね」


「えっ!?もう食べたの!?アユム 凄いなぁ・・・・・・ うん。やっぱり変!」


「まぁ、フェムトに伝えておいてよ」


「はいはい。伝えておきますよ」


「じゃあ、行ってきます。良い時間になったら四人で領主様(ガロン)の所に来てね」


「いってらっしゃい。うん。わかった」




難しく考えなくても、普通に料理すりゃ良いのに・・・・・・

はぁ・・・・・・

同じ世界を舞台にした「異世界『ながらタブ』事情 《異世界タブレット端末普及推進奮闘記》」も書いています。

読まなくても困りませんが、読むとより状況が解ります。

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