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異世界 『ながらスマホ』事情  作者: 一等神 司
第二章 スマホ中毒者から始まる文化大革命
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山奥へ三人旅

昨日は、この世界に来て、初めて休みを取った。

今日も俺は休みにする。


まあ、休みとは言っても、やる事が有るんだけどね。


昨日は、朝からナノ テラ メガ シュラの四人を連れて、海に出掛けた。

海が凄く危険だと、前から言われていたので、どんな所なのかの確認だ。

うん。冗談抜きで凄く危険だった。

十メートルを超える巨大なワニなどの怪物が、ウヨウヨと居る砂浜。

沖にも超巨大な魔物の影が見えている。

うん。人間が足を踏み入れると言う事は、そんな魔物のエサになりに行く様なもんだ。


山側の水辺に棲むと言う竜も、どんな魔物なのかドローンを使って調べた。

うん。こちらも想像の遥か上を行く、危険極まりない魔物だった。

ウニョウニョ ヌルヌル ヌメヌメなウナギみたいに細長い魔物、

でも、元の世界のウナギと大きく違うのは、その大きさ。

ドローンのカメラで捉えた奴等は、多分 どれも十メートルを超えているだろう。

人の胴よりも太い胴体、口は縦にグバァと大きく開く、まるでエイリアンの様な見た目だ。

元の世界のヌタウナギに似た姿の超巨大な魔物だった。


そんな異世界の水辺の危険性を認識させられる悲しい日であった。

でも、夕食が大満足で幸せな日でもあった。


久し振りに「美味い!」って思える食事をした。

巨大なカニや貝やカエルを食べた。

本当に美味かった。

特にカニは、元の世界で食べたどのカニより美味かった。

それを思うと、良い休みだったのかも知れない。


今日の休みは、山中の街を作る候補地に、馬技(ばぎ)に乗って下見に行く予定だ。

ピコやフェムトも一緒に行きたいと言うので、最初に馬技(ばぎ)を四人分 作ってから、移動する事になる。

二人しか同行しないのに、四人分なのは、他の二人も自分専用の馬技(ばぎ)が欲しいと言うので、渋々 全員分 作る事にした。


朝飯も食い終わり、昨日 準備して貰ってた弁当を持って、先ずは車でナノを携帯電話の店(ショップ)まで送る。

昨日は弁当の準備が無かったから、干し肉とか干芋とかで軽く済ませたんだよな。だから、今日はしっかり準備している。

そのまま工事現場まで車で移動して、今日 出勤の作業員に指示を出す。

その後は、魔鉱石や魔鉱、魔石の採掘場まで、車で移動する。


「それじゃ馬技(ばぎ)が出来るまで、のんびり過ごしててよ」


「うん。わかった」

「見てて良い?」


「ああ、良いよ」


ピコは、最初 車に乗ったままだったけど、フェムトが俺の馬技(ばぎ)作成を見ていたら、いつの間にかピコも一緒に見ていた。


「この魔道具(まどうぐ)を作る魔法は凄いね」


「まあね。これのお陰でかなり助かってるよ」

本当 シムの補助で色んな魔道具(まどうぐ)が作れるのは、凄く助かってる。


[いえ 私はアユム様の分身ですので 私の力はアユム様のものです]


でも、本当に助かってるよ。ありがとう。


[いえ どう致しまして]



馬技(ばぎ)の後部座席に二人を乗せて移動する事は可能だ。

でも、険しい山中の道を走る事になる。

道の途中には、崖を登らなきゃならない様な場所まで在り、崖程に険しく無くても、かなりの急勾配な場所が多い。

町中を走るのと違って、三人で一台の馬技(ばぎ)に乗るのは、移動に時間が掛かり過ぎる事が予想出来る。

それなら、馬技(ばぎ)を人数分 作ってしまえば、問題解決だ。

こんな事が気軽に出来るのも、シムのお陰だ。


四台完成したら、小型のウインチ形状の魔道具(まどうぐ)も作る。それで二台を安徒(あんと)の荷台に積んで、ドローン型の魔道具(まどうぐ)とウインチの魔道具(まどうぐ)を積んだ馬技(ばぎ)三台で列んで山道を行く。


馬技(ばぎ)のナビシステムとスマホをリンクさせて、ハンズフリーで通話をしながら移動する。


「安全運転でな」


「「はい!」」


最初は、二人に合わせてのんびりと走る。

二人が運転に慣れたのを見計らって、速度を上げていく。

とは言っても、悪路なので、そんなにスピードは出せない。


「そろそろ崖になるなぁ・・・・・・ 崖下に着いたら、先に俺が崖を登って、馬技(ばぎ)を引っ張り上げる魔道具(まどうぐ)を上に設置するから」


「「うん!わかった!」」


うん。楽だ。ハンズフリーで離れた相手とコンタクトが取れるのは、凄く助かる。



「さて、崖を登るか・・・・・・ ここで待っててね」


「「うん・・・・・・」」


ささっと数メートルの高さの崖の細道を登って、近くの木の枝にウインチの魔道具(まどうぐ)を設置する。


「じゃあ、フックを下ろすから、馬技(ばぎ)に取り付けて」


「「わかった!」」


これ、二人に一緒に来て貰って良かったかも・・・・・・

一人だと馬技(ばぎ)を崖の上に移動させるのが大変だった。


「よっしゃ!馬技(ばぎ)三台を上に移動させれたぞ!二人も登っておいでよ」


「「はぁ〜い」」



馬技(ばぎ)を崖の上に移動させたら、また順調に山道を走らせて進む。


崖で馬技(ばぎ)に乗ったまま移動が出来ない場所は、徒歩で崖を登ってからのウインチの魔道具(まどうぐ)で、馬技(ばぎ)を崖上に移動させ、また馬技(ばぎ)に乗って移動をする、その繰り返しで進む。


目的地は、道の終点だ。


あの異世界に移動した日の苦労が嘘の様に、大して苦労も無く、ズンズンと道を進んで来れた。


もう真っ黒な巨大な塔が近付いている。


そして、森を抜け開けた場所に着く。

そう、ここが目的地の古代文明の遺跡だと思われる巨大な塔が建っている広場だ。

ここに俺の街を作る。


理由は簡単。

エネルギーだ。

スマートフォンなどのバッテリーは、魔力をエネルギーにしている。

当然 使えばバッテリーの魔力は減る。

スマートフォンへのバッテリーの魔力の補充は、スマートフォン登録者が持っていたり、近くに置いている事で、自然界の魔力が登録者の体に吸収し切れなかった余剰な分が、バッテリーに補充されて行く。

そして、自然界の魔力の濃度は、場所により違う。

特に魔力が濃い場所が、【基地局】を建てるスポットとなっている。

しかも、より大きな【基地局】を建てられる場所は、それに伴って、より魔力の濃い地点となる。

そう、この【極】の【基地局】が設置されている地点は、この星の一番 魔力の濃度が高い場所だ。

ここなら、誰でもあっという間にバッテリーが満充魔される。


問題は、凄まじい山の中って事かな・・・・・・


「さて、ドローンを飛ばして周辺を俯瞰するか・・・・・・」


やっぱり凄い山の中だ。

近くに深い渓谷が有ったので、そこまでドローンを飛ばして、様子を確かめる。


「きれいな所だなぁ・・・・・・ 凄く深い崖の下に、深そうな川が流れてるね。多分 ここにもミズチがいるのかな?」


「あ、竜?いるかもね」

「これだけ深かったらいるでしょう?」


二人共 俺がミズチと呼んでいる淡水性?の竜がいると判断している様だ。

こんな山奥にまでいるよかよ・・・・・・


でも、あのミズチ 淡水性なのかな?ヌタウナギに似た生き物なら、海にもいるのかも・・・・・・


ドローンを飛ばして分かった事は、ここは山奥の割には、水に恵まれた場所である事。

平地は少ないけど、開拓したらそれなりに住めそうな場所が多い事。

つまり、魔物さえ何とかしたら、住み良い街を作りやすそうだと分かった。


「ねぇ?もしかして、ここに街を作るの?」


「うん。そうだよ。フェムトの考えてる通りだよ」


「ここまで山奥だと魔物も多いよ?」

「そうだよ。魔物 多いよね」


「うん。魔物に怯えなくても良い街を作る予定だよ」


「「そうなんだぁ?」」


後は、帰りながら工事に必要な資源の確保する為に、資源のある場所までの間をドローンで調査だな。


「なるほど・・・・・・ この地点を中心に考えると、南北に真っ直ぐ・・・・・・ それと東西にそれぞれ二本真っ直ぐスポットの線が伸びてるのか・・・・・・ 一番 近いのが五キロ程先か・・・・・・ 六分割される訳ね・・・・・・」


道は【基地局】の設置場所を通る形で作る。

もちろんエネルギーの供給を考えてだ。





「さて、戻りながらドローンに道の周囲の調査させるよ」


「「うん。わかった」」


移動開始の前に、スマホのマップに三本の線を引く。

三本の線は、【極】の【基地局】の所で交わっている。

そして、その中の一本の線は、【極】の【基地局】から村に続いている道の近くを通っている。

その線を基準に、帰り道のドローンでの調査を行う。


「街作りの最初は、この【極】の【基地局】の周りに、拠点を作る事からかな」


拠点を作るには、重機タイプの魔道具(まどうぐ)が必須だ。

重機タイプの魔道具(まどうぐ)を作るには、魔鉱石や魔鉱、魔石などの材料が要る。

この【極】の【基地局】から近い鉱脈で採取する事から始めなきゃな。


「ここに作る様かな・・・・・・」

帰りながらドローンで街作りに必要な材料を確保する為のルートを検討する。


工事を進める中で必要となる水は、簡単に入手出来そうだが、ミズチ退治が必要だな。


行き帰りで魔物との遭遇を心配していたけど、この間の魔物の襲撃で、俺が大量虐殺をしたからか、今の所 魔物との遭遇は無い。


「ねぇ?帰りながら何をしているの?」


フェムトが質問をしてきた。


「街作りに必要な材料確保の為の調査だよ。何も材料が無きゃ街なんて作れないからね」


「こんな山の中に材料なんて木くらいしかないんじゃない?使えそうな木を探してるの?」


ピコが不思議そうに質問してきた。


「いや、木も使うけど、基本的に街作り使う材料は、木材じゃ無いよ」

木材じゃ魔物の襲撃を防ぐのに、強度の問題が有る。

一応 木材も使うけど、一部に使うだけで、全体的には他の素材を使う。



そんな感じで、山を下りながら、材料確保に必要な調査をドローンで済ませる。



「さて、いい時間だしお昼御飯にしようか?」

移動の途中、行く手を阻む崖を下る前に、お弁当を食べる事にする。


「美味しいね?」


「そうだね。美味しいおにぎりだ」

お弁当 とは言っても、元の世界に普通に有る様な物じゃない。

握り飯とお漬物、それと肉を塩味で煮込んだ物が、竹の皮で包まれた質素な物だ。

それでも、塩を領主様(ガロン)にあげたお陰で、しっかりと塩味が付いていて、塩を渡す前より、美味しく食べられる。


「この崖が無ければ、もっと楽に移動出来るのにね・・・・・・」


「そうだよね」

馬技(ばぎ)を移動させるのも大変。でも上げ下ろしに魔道具(まどうぐ)が使えるから、かなりマシ」


ピコとフェムトも同意してくれた。


「馬とか家畜が無いから崖でも良いんだろうね」


「家畜?それなに?」


やはり家畜の概念が無いのか・・・・・・

馬もいないのかな?

フェムトは家畜って物を知らないらしい。

ピコも多分 同じだろう。


「野生の動物を村で餌をやってなつかせて労働力にしたりした物を、家畜って言うんだよ」


「へぇ?そんな事をする所が有るんだ!?」


ピコが思った以上に、家畜の話に食い付いてきた。


「ああ、人が畑を耕すのも大変だろう?荷物を運ぶのもさ?それを家畜にさせるんだよ」


「「それ良い!」」

「でも・・・・・・ アユムの魔道具(まどうぐ)の方が便利だよね?」


「まぁね。俺が作る街では、魔道具(まどうぐ)が普通に使われる様になると思うよ」


「どんな街になるんだろう・・・・・・」

「本当 想像も出来ないね」


「じゃあ、食べ終わったし、そろそろ移動しようか?」



そうして、ドローンでの調査をしながら、一旦 自宅に帰った。



「それじゃ、俺 ちょっと魔法の実験をしたいから、今度は一人で行くね。周りに人が居ると危ないから、ごめんね」


そう、今度はミズチを狩る為のオリジナル魔法の開発だ。

上手く魔力を制御出来たら良いんだけど・・・・・・

同じ世界を舞台にした「異世界『ながらタブ』事情 《異世界タブレット端末普及推進奮闘記》」も書いています。

読まなくても困りませんが、読むとより状況が解ります。

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