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異世界 『ながらスマホ』事情  作者: 一等神 司
第二章 スマホ中毒者から始まる文化大革命
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それは視界を埋め尽くす

公衆浴場 きちんと男湯と女湯を分けて作ったのに、女衆が普通に男湯に入って来る。

特に俺が入っていると、女衆全員が女湯に入らない。


今日は、午前中 重機型の魔道具(まどうぐ)の操作方法を、管理者や副の九人に教えて、昼飯を食べてからは、重機型の魔道具(まどうぐ)作成をしていた。

だから、かなり心身共に疲れているのに、ゆったりお風呂に入れない。


貯蔵庫や公衆浴場の周辺は、今日 一日で、かなり整備が進んでいた。

でも、学校の建築は、まだまだ進んでいない。

まだ用地の整地の途中だ。

学校として使わなくなったら、他の用途で使えば良いんだから、余裕の有る大きさで建てる。


で、今は風呂から出て、居候の四人が出て来るのを公衆浴場の前で待っている。


「お待たせしました。御主人様」

「アユム!お待たせ!」

「お待たせアユム。あの石鹸は本当に凄いね」

「アユム お待たせしました」


「じゃあ行こうか?」


もうこの四人は、何も言わなくても、普通に車に乗ろうとする。

車内でも最初の頃と違い、緊張する様子は微塵も無い。


「フェムト?さっき話してた石鹸だけどさ、実は・・・気に入って貰ってるみたいだけど、石鹸(アレ) まだ未完成なんだよ。」


「えっ?あれでまだ未完成なの!?」


「うん。俺が作りたいのは、泡立つヤツなんだ。あれは泡が出ないから、納得してないんだよ」


「泡?泡が要るの?ふーん・・・そうなんだ・・・・・・」


「今日 石鹸を作ったんだけど、多分 今度は納得する内容だと思うよ」


「「「「えっ!?本当に!?」」」」

「楽しみ!」

「凄いねぇ!」

「うん。流石 御主人様」

「完成品ってどんなのだろう?」


「四人共 食い付きが凄いね・・・」


「だって、あれより良いんでしょう?」


「まぁね」


やはり異世界でも女は美容に興味が有るのが普通らしい。

個人差は有っても、みんな興味を持っている。

まぁそれに、きれいに洗い流すのは気持ち良いしね。


車で真っ直ぐ領主様(ガロン)の屋敷に向う。

着くと自然に、俺も含めて五人共 自宅かの様な感じで、いつもの席に。


「ガロン いつも食事をありがとう」

塩を渡して、かなり塩梅が良くなった。とは言っても、まだ薄味だけどね。

それと、出汁(だし)を使う文化が無いから、どうしても旨味が足りない。

それでも、毎日の食事の提供を、有り難く思う。


「アユム もう良いよ お礼は。ハハハ。もう今更だろう?」


「いや、でも、本当に有り難いからさ」


「私にしたら、アユムの村に来てからの行動の方が、ずっと有り難いよ」


「いや、俺なんて自分の為にしかやってないからさ」


「アユム 本当に謙虚だな。そこはアユムの良い面でもあるけれど、謙虚過ぎるのも問題があるぞ?」


「謙虚なつもりは無いんだけどなぁ・・・・・・」


「まあ、アユムを大切に思う、年上の友人からの言葉だと思って覚えておいてくれたら嬉しいよ」


「うん。ありがとう」


いつもの様に、食事を終えた後、朝食用の分も受け取ってから、自宅に帰る。


「じゃあ、ちょっと作業部屋に行くけど、直ぐにまた少し貯蔵庫の辺りに行くから」


「また?はいはい。早く仕事を終えてね?」


ナノに呆れられて・・・・・・

あれ?四人共 同じ顔をしている。

うん。ごめんなさい。


「みんな ごめん!本当 早く終わらせるから!」


作業部屋に行くと、編機に編ませていた布地が、良い感じに仕上がっている。

石鹸の様子も見るが、問題が無い。


「じゃあ、ごめん。ちょっと行ってくる」


「「「「行ってらっしゃい!」」」」


今の段階では、そんなにセルに指示をする作業は無いんだけど、学校も含めた、貯蔵庫周辺の環境整備の指示を、昼間の工事の進捗状況に合わせて、セルに指示を出さなきゃならない。

糸も補充したいしね。


車に乗って真っ直ぐ貯蔵庫近くまで移動する。

そこには、更に増えたセルの集団が待っていた。

人間に害の有る物の捕食をさせていたので、かなり個体数が増えている。うん。増え過ぎな位に増えている。

何しろ、貯蔵庫の周辺一帯がセルに埋め尽くされている。

木々の枝の上まで、セルが占めている。

周辺に総数は、見ただけでも当初の五倍以上にはなるだろうと解る。

大幅に個体数が増えているのは、この貯蔵庫周辺に潜ませていたセルだけでは無い。

セルには、最初に分けた比率で、この貯蔵庫周辺を任せている。

ここに居る個体は、採取場の個体を除いた全体の六分の一しかいない。

大多数のセルは、ここでは無く、鉱山開発の下準備をさせている。

それらの個体にも、同じ指示をしているので、同じ様に増えている筈だ。

ま・・・・・・先ずは、この大量に増えた周辺の個体への対応かな。


「また統率個体を作らなきゃね。セル頼むよ」


[解りました]


セルに指示して作った統率個体を創る為のプレートを30枚作って、それぞれをセルと融合させる。

貯蔵庫周辺の個体数は、これまでの数で十分なので、余剰の個体は鉱山開発に回す。

その指示は、全部 シム様に任せる。頼りになる俺の分身様だ。

任せたって言っても、俺の分身なんだから、俺がやったのと同じだ。

つまり、俺が頑張ったって事だ。うん。そうに違い無い。

別に、この大量のセルに、自分で指示をするのが面倒だからって訳じゃ無い。少しだけ?まあ・・・・・・かなり?面倒だとは思うけど・・・・・・

セルに任せたら楽だ!


鉱山を担当させるセルには、移動の前に、大量の糸を吐かせる。

貯蔵庫付近を担当する個体には、昨日と同じ指示をする。

とは言っても、昼間の工事で、昨日とは状況が変わっているので、それに合わせた内容だ。

基本 頑丈な岩の地盤の掘削を中心にやって貰う。人力でやると大変な掘削も、セルの岩への侵食の力を使えば、かなり簡単に出来てしまう。

それと、学校になる建物の部分への樹脂の塗布も重要な作業だ。

もっと早く出来てくれたら良いのだが、それでもこのペースなら数日中には、学校として使える状態になるだろうと思う。


「ここの工事で作業に慣れて貰って、新しい街作りがスムーズに出来る様になって貰わなきゃね」


幹線道路と公衆浴場に続く脇道の接続部分には、魔物が現れた際の避難所も、天然の段差を活かして造っている。

避難所に使用した建材は、貯蔵庫を造る時に出た岩のブロックだ。

100%安全とは言えないが、それでも十人程は中に入って隠れられる。

避難所の出入口は、横幅を1メートル程度と狭くして、高さも1.5メートル程と、低くしてある。

もっと広く造っても大丈夫なのだろうが、安全の為に、ギリギリの間口で造って貰った。

そして、出入口の外側から内部の空間までは、2メートル程の奥行きが有る。

その約2メートル程の厚みで、ブロックの壁を造ったので、かなり大きな魔物が体当たりをしても、そうそう崩れる事は無いだろう。

幹線道路沿いの出入口の反対側、つまり公衆浴場などが在る側には、公衆浴場や貯蔵庫の付近にまで続く、抜け穴も造って貰っている。

この避難所の問題点は、蛇などのこの出入口のサイズでも入れる魔物の侵入を防ぐのが難しいと言うのと、平時の管理をしっかりやっていないといけないと言う事かな。

大蛇と言う程の大きさじゃ無くても、毒蛇などの小型の害の有る生き物の住処になってしまうと、いざ避難が必要な時に困る。

外開きの分厚い扉を着けて、これらの問題に対処をするしか無いのかな。


この貯蔵庫や公衆浴場周辺の工事は、この工事の後に始める、大規模な土木工事の練習台でもある。

道を整備して、車での移動を楽に出来る様にする。

そして道が出来たら理想の街造りだ。

安全で豊かなスマートフォンライフの為に、しっかりとした街を早く造りたい。


「この世界に、俺の理想通りの環境を整備するんだ!誰もが笑顔でスマートフォンを楽しめる所にしてやる!」

同じ世界を舞台にした「異世界『ながらタブ』事情 《異世界タブレット端末普及推進奮闘記》」も書いています。

読まなくても困りませんが、読むとより状況が解ります。

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