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異世界 『ながらスマホ』事情  作者: 一等神 司
第二章 スマホ中毒者から始まる文化大革命
51/83

教官と露天風呂

「どう?操作の感覚は覚えた?」


「「「「「「「「「はい・・・・・・」」」」」」」」」


「自信無い?」


「「「「「「「「「はい・・・・・・」」」」」」」」」


「良いんだよ。そりゃこんな大きな魔道具(まどうぐ)の操作を、あっという間に覚えられる訳が無いんだからさ」


「「「「「「「「「はい・・・・・・」」」」」」」」」


「後は、順番に実際に乗って操作して貰いながら、覚えて貰うから、一人だけ残して、後は自分の仕事に戻って貰えるかな?」


「「「「「「「「「はい!」」」」」」」」」


「残った人が教わるのが終わって仕事に戻ったら、次の人が入れ替わりで来てね」


「「「「「「「「「はい!」」」」」」」」」




今は、新しく作ったユンボの様な形状の腕王(わんおう)と命名した魔道具(まどうぐ)の操作方法を、作業員の管理者やその補佐となる九人に教えている。

当然 こんな物を短時間で覚えられる訳が無く、覚えられない自分を不甲斐なく思って、泣く者まで・・・・・・

うん。泣いたのは、負けん気の強いシュラやテラ、それとテラの弟達だけどね。

見本として運転して見せているんだけど、泣いて前が見えなくなってるから、より覚えられないって言う、哀しい現実。

しかも、不憫に思って『落ち着いて涙が出なくなってからにしようか?』と言うと、四人共 『泣いてません!だから大丈夫!』と、泣いている事を認めようとしなくて、そう言われた自分が情けないのか、また大泣きして涙で前が見えなくなると言う、悪循環。

自分より出来ないテラを、ナノがからかって、ケンカになり掛けるし・・・・・・

ってか!ナノもテラ達と、どんぐりの背比べだろ!!


最初に残ったのは、問題児の一人のテラだ。

俺が山賊だったシュラ達から助けた事を知ってから、元々 俺の前では大人しかったのが、腕王(わんおう)の操作を覚えられなくて、自信喪失も重なったのか、怯えた子猫の様になっている。

怒られるんじゃないかと、常にオドオドビクビクしている。

うん。俺よりずっと体格が良いけどね。


「怒らないから、そんなに怯えなくても良いよ。って言うか、一度も怒ってないでしょう?そんなにオドオドしてたら、操作を覚えられないよ?大丈夫、テラなら覚えられるよ。頑張り屋さんだって聞いてるよ?な?俺を信じて?」


「はい・・・・・・ 本当に自分が情けないです。ごめんなさい」


「だから、大丈夫だって。な?深呼吸して落ち着こうよ?」


「はい・・・・・・」


「じゃあ、大きく息を吸って・・・・・・ はい、吐いて・・・・・・ しっかり吐こう。うん。そうそう、それを繰り返す・・・・・・」


何とか落ち着いたかな?

一緒に腕王(わんおう)に乗って、操作方法を教える。


「先ずは、起動させよう。自分のスマートフォンをそこのホルダーに・・・・・・そうそう、載せて・・・・・・ やれば出来るじゃん!うん。そう。起動させたね?そうそう、じゃあ、動かしてみよう。おー!凄い!ちゃんと出来るね!」

テラの元気が出る様に、頭を撫でてやる。

あれ?顔を真っ赤にして、恥ずかしがってる様な喜んでる様な・・・・・・

頭を俺の手の方に自分から出してくる!


「こら!ちゃんと運転に集中する!今 完全に自分が腕王(わんおう)を運転しているのを忘れてただろう!?」

テラが撫でられる事に集中してしまって、腕王(わんおう)が木にぶつかりそうになる。

これ、作業の妨げにならない様に、AIの補助機能を弱めてるんだから、ちゃんと運転に集中しないと、練習でも大事故になる!


「ごめんなさい・・・・・・」


また元気が無くなった!丁度良い加減は、テラには無いのか!?


宥めすかしながら、テラに操作方法を教える。

さっき危なかったので、褒める時に撫で無かったら、『ちゃんと集中するから、頭を撫でて下さい』と言うので、ちゃんと出来た時は、頭を撫でてやる。

さっきと違って、それからは頭を撫でてやっても、運転に集中していて、事故になりそうな状態にはならなかった。

でも、今度は子猫じゃなくて、ノドを鳴らしながら擦り寄る猫の様に、少しでも撫でて貰おうと、上手く出来た時には、御褒美の頭を撫でられるのを、上目遣いで目で欲しがる様になった。

いや、可愛いけどね。凄く覚えが早くなったけどさ!


うん。俺より身長が高くて、フェムト ピコ ナノの三人と較べると、お姉さんのオーラが有るけど、俺より年下なんだよな。

思ってたより甘えん坊で、教えていてビックリした。


次にギガ、その次にメガだったけど、テラと同じ方式で、上手く出来たら頭を撫でてやったら、恥ずかしがりながらも、予想以上に喜んでくれた。

流石 姉弟だけあって、その後の集中せずに事故を起こしそうになるのも同じ、それで怒られて落ち込むのも同じ、その後 集中するからと、出来た時に頭を撫でられたいと言ってきたのも同じ。

ってか!ギガとメガは、年下だけど、見た目はおっさんだぞ!その見た目で、頭を撫でられるのを御褒美として求めるって!撫でてる方の精神的なダメージがデカいんだけど!!


その次はシュラだった。こいつは真正のおっさんだ。

でも、まぁ・・・・・・万が一を考えて、最初の起動を上手く出来た時に、オーバーに褒めてやって、頭を撫でてやったら・・・・・・

めちゃくちゃ喜んだ!喜んだんだよ!おっさんが!

見た目 四十過ぎのおっさんが、頭を撫でられて、ガチで喜んだ!!

自分で試したけど、予想以上に精神的なダメージがデカい。

でも、シュラは出来る奴だ。テラ達三姉弟は、その後 事故を起こしそうになったけど、シュラは集中してました。

うん。でも、喜び過ぎて、薄っすら涙ぐんだから、前が見えなくて、それで事故を起こしそうになったけどね。もちろん、それで怒る事は出来ない。

悪い事はしてないからね。

うん。おっさんに、おっさんに、おっさんに、おっさんに!!

その後も御褒美に頭を撫でられる事を求められた。上目遣いに!!


はぁ・・・・・・

おっさんフレーバーが濃過ぎて、教えている俺の精神が崩壊しそうなんですが・・・・・・

泣いて良いですか??


次は、ナノが来た。

うん。テラと【どんぐりの背比べ】のナノね。


出来ないと自信の無いテラ達と違い、それより少し出来たので、無駄に自信が増長してしまっていて、一番最初にスマートフォンをホルダーに置く事さえ忘れてて失敗。

そこから平常心を失って、ミスの連発。

うん。やっぱりナノはナノだ。良くないけど、これがナノらしい。

だから、怒っても仕方無い。だって、ナノだもん。

それに、怒ると逆に緊張してミスを連発してしまうのも、ナノらしいから、怒っても意味が無い。

失敗が多いけど、上手く出来たら褒めてやる。増長して失敗が多かったから、頭を撫でるのはしない。うん。してやると危険な気がする。

何とか操縦が出来て、次の人と交代。


次は、優秀な方だったフェムトが来た。

サクサクと運転を覚えてくれる。

たまに操作をうろ覚えで曖昧な時が有るけど、基本的に教える事が余り無い。

うん。優秀だ。だから、少しだけ頭を撫でてやった。


後は、サラ、マオ、カオ と続いた。

サラはフェムト並みに優秀だった。うん。早く覚えてくれた。

マオとカオも、運転のセンスが有り、あっという間に覚えた。

この三人は、上手く出来ても、頭を撫でていない。

俺の直接の部下では無くて、領主様(ガロン)の所の人間だから、そんな事をしても良いのか分からないから、無難に止めておいた。

特に、サラは女性だしね。


全員に教えたけど、短時間だし一度じゃ覚え切れないだろう。

これから何日か掛けて、徐々に覚えて貰おう。




短時間の教習とは言っても、流石にいい時間になってきたので、風呂に入る事にする。

そう!初の露天風呂だ!!

この露天風呂を安全に利用出来る様にする為にも、早く周囲の外構工事を行いたい。

うん。巨大な魔物が出る森の中の露天風呂で、丸裸で入浴って、無防備の極致だから、襲われたら死しか無い。

まあ・・・・・・ 俺は何とかなりそうだけどね。

グーパン一発で、息の根を止める自信があるし・・・・・・

あれ?俺は異世界で人を辞めてしまってる??



「はぁ・・・・・・ 気持ち良い!これで石鹸が乾燥して使える様になったら、身体をきれいに洗えるぞ!」


外は夕暮れに近くなってる。他の作業員も仕事を終えて、入浴中。

うん。当然 周りには、携帯電話の店(ショップ)の閉店作業を終わらせて、店を閉めてきたピコも含めて、三人娘やテラが居る。

うん。ここは男湯だと、今回もしっかり伝えたけど、頑なに女湯に行こうとしないし、他の女性作業員も男湯に入っている。

しかも、何故か女性陣は、全員 俺の近くで入ってる。

一番の謎なのは、作業員以外の村人達も、公衆浴場を利用しに来た人全員 男湯に入っている。

もちろん、女子供も含めて全員が男湯で、その女性達も俺の近くで入ってる。

その中には、もちろんサクヤとか携帯電話の店(ショップ)の女性店員も含まれる。

うん。全員 隠す意思無し。うん。モロ見え。(がわ)だけじゃ無く、中身まで見える勢いで、見えてます。

つまり、目のやり場に困ります。目線をどこにしても、裸の女性です。

老いも若いも、全て女性は俺の近くで、入浴中。

と言うか、かなり広く露天風呂を作らせたから、今 入浴している人数位、男湯側に集まっても、余裕で入れる筈なのに、俺の周囲だけ、人の密度が高い。

俺から一番遠い所は、人が居なくてスカスカです。



そろそろ逆上せ(のぼせ)るから、体をセルの樹脂製糸を丸めた物で洗って出よう。


うん。湯船から出た俺を、ずっと目で追わないで・・・・・・

熱い眼差しで見ないで・・・・・・

特に、一部の人は、俺の特定の部分を注視し過ぎ!!


ゆったり入れる様にと作った公衆浴場なのに、何故 窮屈に入浴しているのか、謎が深過ぎて解決不能です。

いつか、のんびりと入れるのかな?

同じ世界を舞台にした「異世界『ながらタブ』事情 《異世界タブレット端末普及推進奮闘記》」も書いています。

読まなくても困りませんが、読むとより状況が解ります。

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