腕王 爆誕!(爆発はしてません!!)
今日も色々とやってるけど、今日も今日とて魔道具中心の一日なのは変わり無し。
山賊の住処跡の洞窟に、魔石とかの魔道具の材料を採りに行ったり、そこで材料の採取をしながら、大型の魔道具の制作をしたり、領主様に三輪バギーの魔道具をプレゼントしたり、ちなみに三輪バギーの名前を馬技と決めたりもしたり、照明の魔道具の取付工事に行ったら襲われたり、魔道具の事をしながら、色んな事が起きている。
色んな事をやってるけど、やらなきゃならない事が、沢山 残ってる。
はぁ・・・・・・
学校は、いつになれば始められるんだろう?
今は、今日 新しく作ったばかりの小型の車、名前を安徒と決めたものに乗って移動し、携帯電話の店に着いた所だ。
「お疲れ様!問題は無い?」
「うん。特に無いよ。有るとしたら、今 起きたかも・・・・・・ 乗ってきたアレはなに?昨日まで無かったよね?」
ピコが怪訝な顔をしている。
「いや、問題では無いでしょ?アレは新しく作った車だよ。これで村の中も車で移動が可能になったんだ」
「はぁ・・・・・・ あんな凄いのをポンポン創って、問題無いとか無いよ・・・・・・」
「そう?ガロンにも三輪の小さいのをあげたよ」
「はぁ?あんな凄いのをあげたの!?」
「うん。いつもお世話になってるからね」
「絶対に!領主様 驚いてたでしょう!?」
「あ、うん。かなりね。面白かったよ」
「面白かったんだ?ふぅ〜ん? じゃない!領主様を驚かして面白がっちゃダメでしょう?」
「でも、喜んでたよ?」
「そりゃこんな凄いのを貰えば喜ぶのが当たり前でしょう・・・・・・」
簡単に出来るんだから、そんなに気にしなくても良いのにね。
「まあ、何も無いみたいだし、貯蔵庫の方の様子を見てくるよ。良い時間になったら、いつもみたいに閉店作業をして携帯電話の店を閉めてね。」
「「「「はい!行ってらっしゃい!」」」」
車で快適に貯蔵庫の所に移動する。凄く楽だ。
岩山の崖下に作った貯蔵庫付近まで着くと、車を降りて移動する。
毎度の事だけど、幹線道路から貯蔵庫までは、道を整備していない。
獣道の様な、細い道路が繋がっていると言うか、貯蔵庫として整備を始めたから、そこを通る人が増えたので、自然と獣道の様な状態になった道とは言えない様な道しか無い。
これまでは、あえて整備をしなかった。
人がやっと通れて、車が通れないと言う事は、それだけ巨大な魔物が通り難いと言う事だからだ。
でも、ここまで貯蔵庫や公衆浴場が整備されたら、そこまでの道の整備と、道を整備する事で下がる安全性を何とかしないといけない。
それで、昼間 あの魔道具を置いていった。
あの新しい魔道具は、元の世界のユンボと言われる様な重機に近い形に作ってある。
もちろん、元の世界と条件が違うので、全く同じと言う事は無い。
でも、かなり近く作った。
これを使えば、人力だけの整備に比べれば、遥かに楽に工事が進められる。
でも、この免許制度の無い、この世界で、重機を動かした事が無い、操作に慣れてない奴に、いきなり工事で使わせる訳にはいかない。
だからと言って、これが何か解っている俺が、一緒に工事をしてしまうと、俺が他の事を出来なくなってしまう。
つまり、工事で使う前に、早目に操作に慣れて貰っておいて、工事を始める時には、何人か使える様になっておいて貰わないといけない。
その為に、まだ外構工事の出来ない状態の今現在、一台だけ先に作って準備して、貯蔵庫の近くに置いたのだ。
「お疲れ様、シュラと管理者五人に話をしたいんだけど、集まれるかな?」
貯蔵庫で肉の搬入をしていた作業員に声を掛けて頼む。
六人に電話を掛けるって手も有るけど、仕事中ならこの方が邪魔にならないだろう。
程無くして、六人が集まる。
あれ?一緒にテラと弟達も来ている。
「えっと・・・・・・テラ達はどうして一緒に?」
「あ、代表で説明させて下さい」
シュラが言う。
「うん。お願い」
「元々 三人は村で力自慢だったそうで、私達の村にも、その話が伝わって来る程でした。その力の強さを活かした仕事量もですが、適切に指示を出してくれて、普段から私達の補佐の様になっています。アユム様の為に、あ、ごめんなさい。アユムさんの為には、この三人にも、将来 監督の立場になれる様に、今から一緒に話を聞く様にした方が良いかと思い、昨日 五人の管理者を任されている人達に話し、今日 フェムトさんにも話した所、全員に賛成して貰えたので、今回 一緒に来て貰いました」
「へーっ!?そうなんだ?そんなに普段から頑張ってくれてたんだ?!うん。ありがとう。良い判断だと思うよ」
「三人共 いつも、ありがとう」
集まってくれた九人に頭を下げる。
「あっ!当たり前です!アユム様!あ、アユムさん!頭を下げないで下さい!私達は、アユムさんの忠実な部下なんですから!」
シュラが大慌てで頭を下げた事を止めようとしている。
あれ?他の八人までシュラに同調している?いや、俺なんかの為に頑張ってくれているんだから、お礼を言うのは当たり前だと思うけど・・・・・・
「いや、頑張ってくれているんだから、お礼を言うのは普通だと思うよ?」
「そんな事は御座いません。私達は忠実な下僕です。何なりと仕事をお命じ下さい」
そうシュラが言い、片膝を付いて忠誠の姿勢をとると、他の八人も同じ姿勢になる。
あれ?俺 ただ自分の為で、暮らし易くする為に、わがままで環境改善していて、それにみんなを巻き込んでいるんだけど、そんな忠誠を示されても・・・・・・
「自分の暮らしが良くなる様に、楽な暮らしが出来る様に、俺はみんなを巻き込んでるから、申し訳無いなって思ってるんだけど・・・・・・ 貯蔵庫を作らせたり、お風呂を作らせたりさ?」
「はぁ・・・・・・」
あれ?シュラにため息吐かれた!
「どうしたの?」
「いつもアユムさんは、自分の偉業が解っていらっしゃらないので・・・・・・」
「いやいや、俺は自分の為だって、それだけだよ。それなのに大変な仕事をさせてるなって、思っててさ」
「はぁ・・・・・・」
あれ?またため息を吐いたシュラの肩を、他の八人が叩いて労ってる!?
えっ?そこは俺を労う所じゃない?それこそ!
「じゃあ、まあ、テラ達三人は、明日の朝にでも、他の作業員の前で、正式に副管理者として指名するよ。それと、俺が使う様になるまで、シュラが頭だったから、これまで管理者の補佐として動いて貰ってたけど、その時に一緒にシュラを正式に管理者の一人として指名するから、これからも宜しくね」
「「「「ははっ!有り難き幸せ!!」」」」
四人が一斉に声をあげてビックリしたよ!!カッコ悪い声が出そうだったよ!
シュラなんて、そう言った後、大粒の涙を流して喜んでるし!!
「あのね?ごめん?集まって貰った用件を伝えても良い?」
余りにも雰囲気が凄くて・・・・・・場が盛り上がり過ぎてて、仕事の話をするのが躊躇われる。
「もちろんです!」
涙を拭いながら、返事をしてくれる。
「ここの工事の為に、新しい魔道具を準備したので、それを安全に使える様に、仕事で使う前に、操作に慣れて欲しいんです。凄く力強い魔道具なので、操作に慣れないと危険なので・・・・・・」
「えっ?危険な魔道具?」
シュラが声を漏らし、九人が顔を青くして怯えている。
「あ、危険だけど、ちゃんと操作出来る様になったら大丈夫だから。それにちゃんと使える様になったら、凄く便利だしね」
「アユム様が危険と言う程の魔道具・・・・・・」
シュラ・・・・・・心の声が漏れてるよ・・・・・・
「まあ、一緒に付いてきて」
あ、みんなに紹介するのに、名前を決めておいた方が良いかなぁ・・・・・・
腕みたいなアームが付いてるから、腕?腕?腕?
腕は無いかな・・・・・・腕王?腕王?腕王かな・・・・・・
「これだよ。新しい工事の為の魔道具」
「「「「「「「「「おお!」」」」」」」」」
「凄い!」
シュラが特に興奮している。
「これは・・・魔物では無いんですよね?凄い腕ですけど・・・・・・」
うん。やっぱり腕に見えるらしい。元の世界の人間になら、ゾウさんの鼻的にも見えるけどね。
「うん。俺が作った魔道具だよ。名前は腕王って付けた。その巨大な腕で、穴を掘ったりしてくれる魔道具だよ」
「ほう・・・・・・ わんおう・・・・・・ 凄いです!」
「今から九人に操作の仕方を教えるから、覚えてね。それと、他にも何人か、この手の事の覚えが早い人間にも、操作を覚えて貰いたいんだ」
「「「「「「「「「解りました!」」」」」」」」」
「みんなのスマートフォンにも、操作方法の図を送っておくから」
「「「「「「「「「ありがとうございます!」」」」」」」」」
しっかりと教えて、事故の無い様に使って貰わなきゃな。
使って貰ってから、様子を見て、必要に応じて、台数を増やして行こう。
他のタイプの重機も順次 準備しなきゃな。
同じ世界を舞台にした「異世界『ながらタブ』事情 《異世界タブレット端末普及推進奮闘記》」も書いています。
読まなくても困りませんが、読むとより状況が解ります。




