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異世界 『ながらスマホ』事情  作者: 一等神 司
第二章 スマホ中毒者から始まる文化大革命
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少年の様な目の爺さんと命名と襲われた話

「あ、アユム 約束の物って何を持って来てくれたんだい?」


はぁ・・・・・・

領主様(ガロン)は、自分で欲しがった物の事を忘れてるよ・・・・・・

色々とお世話になってるから、頑張って作ってきたのに・・・・・・


「ほら、前に車って魔道具(まどうぐ)を欲しいって言ってたでしょう?同じのは免許も無いし、免許センターも教習所も無いから、危な過ぎてあげられないけど、それと同じ様なので、もっと安全なのを作ってみたから、ガロンにどうかなって思って持って来たんだ」


「本当に!?本当か!?あの魔道具(まどうぐ)の様な物を!?対価は?アユム!突然 持って来られても、対価の準備が無いよ!!」


「うおっ!?」

これまでで一番 領主様(ガロン)が興奮して食い付いてるよ!

押し倒されそうな勢いだ!やめて!その毛は無いから!領主様(ガロン)は超美形だけど!


「対価は?対価は何を出せば良い!?」


「ガロン 落ち着いて!近い!近過ぎだから!対価は後でも良いから!と言うか、これまで色々とお世話になってるから、対価は無くても良い感じだから!」


くっ!唇が触れそうな程に迫ってる!しかも俺の口に当たりそう!


「だから!そんな訳にはいかないって!でも くるま?とか言う魔道具(まどうぐ)は欲しい!」


「まぁ・・・・・・ 見るだけ見てみたら?外に置いてあるから」


血管が切れそうな程に、興奮している領主様(ガロン)を外に連れ出して、三輪バギーの所に連れて行く。


「ほら、これだよ」


「これかっ!?これ!?これって!」


「座ってみなよ」


「こうかい?」


三輪バギーの運転席に領主様(ガロン)を座らせる。

俺は後部座席から上半身を乗り出して、操作を教える。


「そこの所にスマホが置ける様になっているから、そこに置いて」


「こうかな?」


「そう、それで、利用者登録をする」


三輪バギーのスマホホルダーにスマホを設置すると、三輪バギーの人工知能とリンクする様になっている。

リンクがされると、利用者登録の画面が表示されるので、それで端末の登録をすると、三輪バギーの機能をオンに出来る。

三輪バギーの運転席には、ハンドル、そしてアクセルとブレーキのペダル、それと前進後進の切り替えるレバーが着いていて、スピードメーターの5インチ位の小型ディスプレイの下には、10インチ程のディスプレイが設置されていて、それにスマホの画面を表示可能だ。


「これで良いのかな?」


「そう、これでガロンのスマホがこの車のカギの代わりになったよ」


「この大きなスマホみたいなのはなに?」


「ナビとかさせたりする為のディスプレイだよ。これからそれとのリンクをさせるよ。スマホの画面のそこを押して」


「こうかい?」


「そう、それでそこ・・・・・・そうそう。そしてそこを押して・・・・・・」


「これでガロンのスマホの画面を、このディスプレイに表示出来るよ」


「おおっ!凄い!」


「村の出入口まで行ってみようか?」


「ほら、マップ 地図アプリを起動して、そう、それで村の出入口を選んで・・・・・・ そう、それで行き先として設定・・・・・・」


「これで良い?」


{ムラ ノ デイリグチ マデ アンナイ シマス}


「そうそう。この車が運転を補佐してくれるから、物や人にぶつかる事は無いから、運転してみよう。その丸いのはハンドルって言うんだけど、それを握って・・・・・・ そう、足の左の所のを最初に踏んで。そうそう。それがブレーって言って、車を動かなくさせる物だから、それで、その横の棒を手前に引いて、ここまで移動させて・・・・・・そうそう、そこに移動させたら、踏んでたのを右の所に移して、ゆっくり優しく踏んで・・・・・・ そうそう!ほら、ゆっくり動いただろう?」


「おおっ!凄い!凄い!」


歩くより遅いスピードで三輪バギーが動き出す。


「その丸いハンドルで、進む方向を変えられるよ」


「こう?おおっ!」


「踏み込む力を増やしたら、移動が速くなるから。でも、ゆっくりね」


「こうかな?おっ!速くなった!」


「ほら、興奮して建物や人の方向に進まない様にね。運転に集中しよう」


人に向かって進んだので注意をする。


「ごめんごめん」


「そうそう。村の出入口の方向に進んで・・・・・・」


「こうだね?」


「そうそう。上手い上手い」


「緊張するね。でも、やっぱり楽だね」


「うん。緊張しても集中は切らさない様にね」




無難に村の出入口まで到着。


「アユムが手本に動かしてみてよ」


「ああ、良いよ。でも、車の停め方を覚えてからね」


三輪バギーを駐車させるまでの手順を教える。

基本 アクセルを踏まなければ動かないが、安全の為の手順は覚えてた方が良い。


きちんと駐車したら領主様(ガロン)と運転を替わる。

領主様(ガロン)は後部座席から観察している。


「よっと・・・・・・」


「アユム!速過ぎて最初のがわからない!ゆっくりやって!」


フットブレーキや切り替えバーを、元の世界の車感覚で操作したら、領主様(ガロン)に怒られてしまった。

これでも普通自動車免許を持っているんだから、簡単に操作出来る。


「ごめんごめん。でも、慣れたら簡単だから」


「アユムは凄いからだよ!アユムと同じに思われたら困る!」


いや、元の世界じゃ車の運転は普通の事だから・・・・・・

でも、言わない。泣きそうな顔の見た目若者の実年齢御老人の領主様(ガロン)に言っても仕方無いから。


「ごめんて!ほら、先ずはこのブレーキペダルを踏んで・・・・・・」


ゆっくりと手順を説明する。

物珍しさ気に、三輪バギーを遠巻きで、村人達が見ている。


「じゃあ、動かすよ」


「それを踏むんだよね?」


「そう、アクセルペダルね」


ゆっくり動かすと、三輪バギーの進行方向に居た人達が避けてくれる。


「この丸いハンドルで向きを変えて・・・・・・」


思わず自分の居る方向に向きを変えたバギーに驚き、急いで避けてくれた。

逃げなくても避けて進むんだけど、村人にしたら魔物の様な物だからね。

そりゃ怖いよな。


「流石 アユムは上手いな!」


「この位 普通だって。ハハハ」


そのまま村の中を一周する。


「おおっ!着いた!アユムが動かすと速いな!」


「そりゃ慣れてるからね」


「こんなに凄いのをくれるのか?」


「うん。本当 ガロンには感謝してるからさ」


「いや、私の方が感謝しているんだが・・・・・・」


「まぁ・・・・・・ 対価をくれるのなら、その内で良いよ」


「そんな事を言ってると、私は対価を渡すのを忘れてしまうぞ?」


「良いよ。気にしてないから。ハハハ」


「本当にアユムは・・・・・・ もう訳が分からんよ。ハハハ」


「なんだそりゃ?」


領主様(ガロン)とは、日々 仲が深まっている気がする。

領主様(ガロン)の見た目が同年代だし、今では昔からの友達の様な気さえする。


「しかし、本当に凄い・・・・・・」


「ガロン 目をキラキラ輝かせて、まるで少年の様だね。爺さんの癖に?ハハハ」


「ふん!本当に爺さんだから気にしないよ!でも、これは男なら誰でも興奮するって!」


「こんなに喜んでくれたから良かったよ」


「本当に本当に ありがとう!!」


「ああ、じゃあ仕事に行くね」


「うん。本当にありがとう ・・・って!何それ!?」


「ああ、これまでのが工事には良かったけど、村の中を移動するのに、大き過ぎて不便だったから、小型のを作ったんだよ」


「はぁ・・・・・・ 凄いなぁ・・・・・・ 本当にアユムは凄い・・・・・・」


「そんな事は無いって。ハハハ」



車に乗り、携帯電話の店(ショップ)に移動し、店内の様子を見る。


「お疲れ様!大丈夫そうだね?じゃあ、照明の取付工事に行くね」


「「「「お疲れ様です!」」」」

「うん」「「「はい!」」」

「「「「大丈夫」」」」「「「です!」」」「だよ」

「「「「いってらっしゃい!」」」」



車だから移動が楽だ。

この車も悪路を行く事を前提に、タイヤをごっつく作ってあるので、村の中の道も、楽々 移動が出来る。


さて、訪問先に電話で確認しなきゃな。



一軒目 車で現れた俺を見て、一家総出でお出迎え、近所の人達も、車の所まで来て、ずっと車と俺を見ている。

その後 当然の様に、その場に居る人達全員から拝まれる。

何故か車まで拝まれている。

いや、拝んだ上に、「アユム様を乗せて来てえらいねぇ・・・・・・」とか、みんな話し掛けている。

「大人しいんだね?えらいねぇ・・・・・・」とか反応の無い車を見て、勝手に納得してる!

いや、車にお供えしても、何も食べませんよ?

車は何も食べないって言ったら、俺に矛先が向いた!!

隣近所の人達まで、俺にお供えしてくる!と言うか、人が多過ぎて車の所から移動出来ない!!

何とか訪問して工事を始める。お酒と料理と娘さんを振る舞おうとしてる?料理は有り難く頂きますけど、お酒と娘さんは、ごめんなさい。

いや、床の準備もしてありますって、泊まりませんよ!娘さんと寝ませんよ!!

取付工事を終えて、深々と詫びてから、車に行くと、車が花で飾られていた。

マジかっ!!


二軒目 工事をする家までの道が狭く、ゆっくり走らせたら、それを通り沿いの村人が走って追い掛けてくる。

工事先に着いたので、車を停めると、車越しに既に拝まれている。

ここでも接待を受ける車さん。車の名前を聞かれたので、何も答えないのは悪いかなと思い、色々と名前を考える。でも、考える時間も無いので、小さく作ったので、(アリ)から連想して、適当に安徒(あんと)と答える。最初の車に名前が無いのが可哀想だから、名前を付けておこう。忘れるかも知れないけどね。命名虎駆(こく)!うん。トラックからね。うん。安直。これを同じタイプの物を作る時の車名にしよう。領主様(ガロン)にあげたのは?バギーって領主様(ガロン)に言ったりしてたから、混乱が無い様に、馬技(ばぎ)にでもするかな?

ここでも車の所から移動出来ない!車で移動が速くなったのに、目的地に到着すると、その速くなった分より、時間が掛かってしまう!

いやいや、おばあちゃん 車と一緒に拝んでも、御利益は増えないからね?

おっ!?珍しい!!初めてスマホで写真を撮ろうとしてる人が居る!

いや、それより工事!取付工事に行かせて!

やっと工事の依頼先に移動すると、明らかに周辺住民全体の娘さんだろうって人数の着飾ったお嬢さんに囲まれる。

何人居るんだ??両方の手の指の数より多いかも知れない!

着飾ったお嬢さんに囲まれた状態で、またさっきの人が、スマホで写真を撮ろうとしている!!

あれ?お嬢さん達だけ残して、どうしてみんなどこかに行くのかな?

あれ?料理とお酒と寝床?ん?いや、おぜうさん達!手を引かないで!乙女よ!ダメ!服を開け(はだけ)ちゃダメ!!見えてる!見えてる!この世界 下着を着けてないんだよね!?

工事をさせて!?取付工事に来たんだって!!

いや、服を脱がそうとしちゃダメ!あ、口移しでお酒を飲まそうとしちゃダメ!車だから!飲んだら飲むなって知らないの!?俺 知らない!そうじゃない!飲んだら乗るな!そう!いや、何とか工事が終わったけど、そのまま敷布団代わりの敷布に連れ込もうとしないで!きゃーっ!触っちゃダメ!そこは敏感なんだから!ダメ!触っちゃダメだって!こら!腰を引いて逃げたのに、後ろから触ろうとしちゃダメ!!

ダメ!囲んで逃げ道無くしちゃダメ!

いや、この後にする事が有るんだって!!違う!!お嬢さん 君達とする事じゃない!

うわっ!手を!俺の手を入れようとしないで!そこは入れちゃダメな所だって!!

いや、だからみんなで服を脱がそうとしちゃダメだって!!

行かせて!違う!そっちの意味のじゃない!!そこのお嬢さん!触っちゃダメ!その意味と違う!!

あーっ!ダメだって!あっ!いや、触っちゃダメ!

ふぅ・・・ふぅ・・・はぁ・・・はぁ・・・

疲れる・・・・・・

取付工事の何倍も疲れる・・・・・・

やっと抜け出せた・・・・・・


家の玄関の所で、深く深く頭を下げて、お嬢さん達みんなきれいで可愛いけど、そんな事をする気で来たのでは無いから、そんな事は出来ないんだと説明して、許して貰う。

いや、本当にきれいで可愛いお嬢さん達ばかりだったんだって。うん。

いや、でも、初めての相手は、自分で決めたい!!

あれ?俺の方が乙女的?マジかっ!?


はぁ・・・・・・

今日は二軒で限界だな。

おい!どうして車に乗って移動して、作業効率が落ちるんだ!?

これは異世界の罠か?罠なのか?!


まだ夜にやる事も沢山沢山有るのに・・・・・・


取りあえず、携帯電話の店(ショップ)に寄ってから、貯蔵庫の様子を見に行こう。

同じ世界を舞台にした「異世界『ながらタブ』事情 《異世界タブレット端末普及推進奮闘記》」も書いています。

読まなくても困りませんが、読むとより状況が解ります。

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