表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界 『ながらスマホ』事情  作者: 一等神 司
第二章 スマホ中毒者から始まる文化大革命
47/83

セルの大増殖とセル製品

領主様(ガロン)の屋敷で魔道具(まどうぐ)の設置をしている。

先ずは人払いをしてから、冷凍庫や加熱器の蓋などの部材を作った。

その後に、セルを袋から出して、糸を吐く事の出来る個体に、冷凍庫と加熱器になる石室全体に糸を吐かせてから、液状の樹脂を吐く個体に、石室と糸を樹脂で一体的にするコーティングを行わせた。

これで、簡単にはバラバラにならない。

次に、作って置いた冷凍機と加熱機の石室への設置だ。

冷凍機は冷凍庫の右側の壁面に取付ける。

加熱機も加熱器の右半分の底面に取付ける。

冷凍庫も加熱器も、左右を分ける様に、真ん中に仕切りを圧縮した板で作る。

これで、冷凍庫は右側が冷凍、左側が冷蔵する形で運用出来る。

つまり、今回 作ったのは、冷凍庫では無く、冷凍冷蔵庫だ。

そして、加熱器も、右側が加熱用、左側が保温用として使える。

つまり、これも加熱器では無くて、加熱保温器と言える。

加熱保温器の仕切りの右側の底には、携帯電話の店(ショップ)と同じく、小石を敷き詰める。

出来上がったので、セルを袋に戻して、作った魔道具(まどうぐ)をスマートフォンで起動してから、領主様(ガロン)や屋敷の使用人の人達に台所に集まって貰った。


「アユム?これはなんだい?」


「食品や飲料を保管する為の入れ物と、料理をしたり料理を温めたりする為の道具だよ」


「よく解らないな・・・・・・ ふむ・・・・・・」


「まぁ・・・・・・ 見て触れば解るよ」


領主様(ガロン)や使用人の人達に、冷凍冷蔵庫と加熱器の近くに近寄って貰い、先ずは冷凍冷蔵庫の蓋を開けた。


「あ、涼しい。冷やしているのかい?」


「そうだよ。魔法を応用して、中の熱を奪ってるんだよ」


「ほう?そんな仕組みに・・・・・・」


「右側が冷凍用、左側が冷蔵用の空間だよ」


「なるほど!凍らせるって凄いね!それで食品の日持ちが良くなるんだね?」


「そう、ほら、夏場より冬の方が、物が腐り難いだろう?それと同じだよ。特に凍らせると、より長持ちするよ」


「それは良いね。それで、この左側の石の箱はなに?」


「これはね・・・・・・」


冷凍冷蔵庫の蓋を閉めて、今度は加熱保温器の蓋を開ける。


「こっちは、逆に食品や飲料を温めたり、温かい食べ物や飲み物を保温したりする為の魔道具(まどうぐ)だよ」


「へー!?これも凄いね!」


「まぁね。料理って、数を作ると、どうしても最初に作った物が冷めてしまいやすいし、肉とか中までしっかり熱を通すのが大変だったりするけど、これなら温かいままにして置いたり、ゆっくりじっくり中まで熱を通せるよ。右側が加熱用、左側が保温用だよ」


「これも良いね。ありがとう」


「ただ、一つ問題が有ってね。たまにバッテリーに魔力の補充が必要なんだ。照明と同じで、バッテリーの部分にスマートフォンを持って行くと、起動の有無や魔力の補充が出来るよ」


「うん。後で台所を担当している者に、教えてやってね」


「ああ、教えておくよ」



領主様(ガロン)の屋敷の使用人、特に料理をする者を中心に、使い方を教えてから、領主様(ガロン)に挨拶をして、自宅に帰る。


使用人の人達には、凄く感謝された。

特に、土鍋に材料と水とダシや調味料を入れて、加熱器の上に置いておけば、勝手に調理が済むのには、感動された。

それを、保温器に移せば、そのまま温かいままにもして置けると説明すると、更に感動された。



自宅に帰ったら、三人娘とテラに作業部屋に入って魔道具(まどうぐ)を作ると伝える。


「もっと相手して欲しいけど・・・・・・」


ボソッとフェムトが不満を漏らし、他の三人が頷く。

いや、相手って言われても・・・・・・


作業部屋に移動して、少し経ったら、またコッソリと家を抜け出す。

うーん・・・・・・

これなら、昼間 誰も家に居ない間に、床下にでも抜け道を作ってしまうか?



いつもの様に、村の出入口で車に乗り、貯蔵庫まで移動する。



そこには一面のセル畑・・・・・・


「はぁ?」

って!山賊の住処だった穴に残してたセルが、そこから出てこっちのグループに合流したの?

いや、それでも多過ぎだろう!?穴の中に居た全部より、明らかに数が増えてる!


[処理をしている所の魔物の血や肉片を取り込んだり 湧いた虫を捕食したりした為 分裂して繁殖しました]


「はぁ!?分裂して繁殖!?疑似生命体なのに、それじゃ普通の生命体と変わらないじゃん!!」


[はい。繁殖の容易さも この疑似生命体の運用のしやすさなのだろうと 思われます]


「まぁ・・・・・・良いや。これでセルにさせる仕事も捗る(はかどる)よね?」


[はい。個体数の増加により 作業出来る量が 飛躍的に増えました]


じゃあ、統率個体を増やそうか・・・・・・

もう二体程 居た方が良いよね。


[はい。材料を手にして下さい]


「じゃ、よろしく」


[作成しました]


手には二つの統率個体を作る為の黒いプレートの部材。

それを二体のセルに融合させる。


「じゃあ、他のセルへの指示を頼むな」


{ワカリマシタ}


スマートフォンを介して新しい統率個体からの返事が聞こえた。

そういや、そんな機能を有効化したよな。


合計三体の統率個体のセルに、作業の内容を伝える。

公衆浴場に拡張した露天風呂への樹脂糸と液状樹脂によるコーティング、貯蔵庫二階部分内部への樹脂コーティング。

そして、また魔物の解体処理を行っている所の血や肉片の取り込みによる浄化。

最後に、村の周辺のハエなどの害虫の捕食による駆除。

蚊も捕食してくれている様で、村の中や近辺で、蚊に刺される事が少なくなったから、しっかりと指示をしておく。

広い範囲で捕食での駆除をやらせると、生態系に大きく影響してしまい、悪い結果が出るかも知れないから、村の周辺だけにさせる。


「これで、また増えたら・・・・・・ 他の事もさせたいかな・・・・・・」


そして、今回 帰る前にセルにさせる事がある。


「セル この位の範囲に沢山の糸を吐かせて」


真っ平らな岩の上に、セルの樹脂製の糸を大量に吐かせる。


その糸を厚さ20センチ位に、縦2メートル程度、横2メートル程度の四角形に形を整える。


「セル この糸の上に、液体の樹脂を全体的に吐かせて」


その四角形に形を整えた糸の塊が解けない様に、液状の樹脂で固定する。

後は、その接着剤の様な樹脂が乾くまで、待つだけだ。


十分程 時間が経った後、触って樹脂の硬化を確認する。

完成だ。セルの樹脂製のマットレスだ。


「セル ありがとう。それじゃ 仕事頑張ってな」



その出来た四角いふわふわの糸の塊を車の荷台に載せ、村の出入口まで移動し、そこからマットレスを手に持って自宅まで移動。

コッソリとまた作業部屋に戻る。


「さて、これを寝室に運ぶか・・・・・・」


何食わぬ顔をしながら、当たり前かの様に、マットレスを寝室に運び込む。

本当は掛け布団も作れたら良いのだけど、今はまだ良い方法が浮かばない。


そのまま、凝固を待っている石鹸の様子を見る。

良い感じに固まってきている。明日の朝には枠を外せるだろう。


また、作業部屋に戻り、新しい魔道具(まどうぐ)作りを始める。

基本は給湯器や加熱器と同じだ。同じ様に作れば、良い感じのが出来るだろう。

今回はテストでの作成なので、小型の物を作る。

後は、スマートフォンや照明を作成していく。



もう少ししたら寝なきゃな・・・・・・

ああ、やってもやっても仕事が減らない。

作っても作っても作り切れない。

明日もやる事が山積みだよ!!!

異世界って、なんてブラックな労働環境の世界なんだ!!

休みをぷりぃぃず!!

同じ世界を舞台にした「異世界『ながらタブ』事情 《異世界タブレット端末普及推進奮闘記》」も書いています。

読まなくても困りませんが、読むとより状況が解ります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ