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異世界 『ながらスマホ』事情  作者: 一等神 司
第二章 スマホ中毒者から始まる文化大革命
37/83

セルの仕事力

領主様(ガロン)の機嫌が珍しく悪い。

明らかにイライラしている。


「あのさ・・・・・・ガロン・・・・・・テラまで連れて来て、ごめん。だからだよね?機嫌が悪いの?」


「いえ、御主人様は悪くありません。ごめんなさい!」


テラが見事な土下座を領主様(ガロン)にしている。


「別に・・・・・・機嫌悪くないよ。テラも遠い親戚だし、一人増えた位はどうでも良いし」


いや、明らかに、そっぽを向いてるよね。


「じゃあ、機嫌が悪いのは、テラが増えたからじゃないんだ?」


「テラは関係無いし、機嫌も悪くないよ。残念なだけさ」


「えっ?残念?」


「村の外に新しく作った大きな魔道具(まどうぐ)を置いてあるんだよね?」


「ああ、車ね」


「それ 話し聞いてないし」


「あ・・・・・・」


「しかも、サラ達が帰ってきて乗せて貰ったって喜んでたし」


「あ・・・・・・」


「私は友達なのに、乗せて貰ってないどころか、教えて貰えてないしね」


「あ、ごめん。いや、隠してた訳じゃないし、あ、明日 明日ガロンを乗せてあげようと思ってたんだ!いや、本当!」


「そうなのかい!?それならそうと、早く言ってくれたら良かったのに。そうか、そうだったんだ?」


九十前のじいさんが、凄くキラキラした目で喜んでいる!


「いや、バタバタしていて、一番 大事な友達に伝えるのが遅くなってしまって、ごめんね?」


「いや、親友だから忙しい時は仕方無いよ。うん。急かしたみたいで、こちらこそ、ごめん」


親友って言われた!会って数日だぞ!

ガロン 良い奴だから親友にされて嫌じゃないけどさ!


「明日 楽しみにしててよ」


「もちろん!楽しみだよ!」


「スマートフォンはどう?」


「いや、これは素晴らしいね。これで【標準語】って言ったっけ?その言葉を覚えたら、もっと上手く使えて良くなるんだろうね」


「スマートフォンの店が他人(ひと)に任せられる様になって、肉の貯蔵庫も完成したら、読み書き算数を教える所を作るから、そしたら、そしたらもっとスマートフォンを上手く使える人が増えるよ」


「私も教えて貰おう。読み書き算数をね」


「ああ、希望者は誰でも学べるよ」


「それは良い」


「それじゃ美味しかったよ。そろそろ帰るね」


「ああ、おやすみ」


「あ、明日は朝 携帯電話の店(ショップ)に来てくれるかな?携帯電話の店(ショップ)の用事が終わったら、車で工事現場に行くけど、その時にガロンも乗せるよ」


「ああ、是非 行くよ」


「あ、その時に着替えと体を拭く布を持って来てくれる?ほら、工事現場とか通るから、汚れた時の為にさ」

本当は、別の理由だけど、説明するのも面倒だし、サプライズで良いだろう。


「うん。着替えと体を拭く布をだね。わかった」


「おやすみ。また明日ね」


「ああ、また明日。おやすみ」



テラが俺の自宅までついて来ようとするので、何とか帰そうとするが、帰ろうとしない。


「オレだけ!私だけ帰るのはおかしい!」


「私は良いのよ!」

「そう、私は良いの!」

「私は良いの!」

ピコ フェムト ナノがテラに反論しているけど、俺から見ても説得力が無い。


「どうして良いのよ?女として未熟だし弱い癖に」


「「「はぁ!?」」」

「ガロン様に!ガロン様に言われたの!」


いつも冷静なフェムトが熱くなってる。


「そうよ!ガロン様にアユムと添い遂げなさいって!」


ピコが暴露した。おい、ガロン・・・・・・


「アユムの嫁にって!」


ガロンはナノにも言ってたのか・・・・・・


「それならオレもガロン様に許可を貰う」


「「「だめっ!」」」


「なあ?四人共 自分の家に帰ってくれないかな?」


「嫌です!」

「いや!」

「帰らないよ!」

「オレは御主人様と常に居る」


フェムトもナノもピコも・・・・・・

テラも強情に帰ろうとしてくれない。


「はぁ・・・・・・」


なあ?シム?セルはどんな状態?


[セルの巣は出来上がりました]


早いなぁ!?もう?昼間は潜んでたんだよね?


[はい。そもそも 鉱石を採取させる為にも 利用されていただろう と推測出来る 疑似生命体ですから 穴を掘るのは得意な様です]


そうなのかもだけど、それでも早いよ。


[出来上がったと言っても 最低限の規模です。これから徐々に拡張をして 余裕の有る巣に変えさせます]


なるほどね。それでも早いとは思うけどね。



はぁ・・・・・・

結局 四人は帰らずについて来た。


「じゃあ、作業をするから、ここには入らないでね」


貰った家屋の部屋の一つを、魔道具(まどうぐ)を作成する作業部屋として利用している。

ここには許可無しでは入ってはならないと言ってある。


「「「「はい・・・・・・」」」」

「嫌だけど我慢します」


四人共 不満気だが、何とか作業に集中させて貰う。

特にテラは不満気だ。


最初に、二つ目の冷凍機と給湯器が一体になった物を作る。

これは、肉を腐らせない為に、最優先で作る必要がある。


貯蔵庫は、合計五つ以上は作れる筈だ。

一つが奥行き五メートル位、横幅が約二メートル、高さが三メートル程の広さで作らせている。

細長く作らせているのは、強度の関係だ。

広過ぎると、中央に柱でも入れないと、崩れてしまうかも知れない。

それでは危険なので、細長い貯蔵庫になっている。


給湯器は、多くて困る事は無い。

湯が温くて(ぬるくて)困る事は有っても、熱ければ水で温度を調節すれば良い。

何なら浴槽を増やしても良いんだしね。


それが出来たら、一旦 こっそりと部屋を抜ける。


四人に気付かれない様に、家を出て、村の出入口に着くと、車に乗って、貯蔵庫予定地に向う。


貯蔵庫に着くと、セルがビッシリと周囲を埋め尽くしている。


統率個体に指示を出す。

先ずは、完成している公衆浴場と貯蔵庫の仕上げをさせる。

公衆浴場の奥の岩穴の部分と、貯蔵庫内部の表面を捕食させ、滑らかな状態にさせる。

それが済むと、給湯器を設置させる湯を貯める窪みや浴槽の部分の全体に糸を吐かせて覆って、強度を上げる。

仕上げの最後は、岩穴だけでなく、小屋の部分も含めて、貯蔵庫と浴場の全体を樹脂で覆わせる。

これで岩穴内の崩落や水による腐食や浴場の水漏れを抑えられるだろう。


うん。公衆浴場のセルによる仕上げも含めて完成だ!


明日は、作業員の仕事として、浴場で使う桶とかを作らせよう。

あ、身体を擦る道具として、セルに糸の塊を、いくつか吐かせておこうかな。

統率個体に糸を吐かせる指示をさせる。

うん。十個も有れば良いだろう。


小屋の両側に作った棚の上に、セル製の糸をまとめた物を五個ずつ置いておく。


他のセルは、既に貯蔵庫の穴掘りを始めている。

とは言っても、本当に穴を掘っている訳では無い。

横幅が一センチ程の細さで、セルは岩を捕食していく。

それを、正確に約三十センチの正方形にくり抜く形で、周囲だけ捕食させている。

軟体なので、そんな芸当をさせられるのだ。

パッと見では、穴が掘られている様には見えないが、後はその三十センチの立方体のブロックにくり抜かれた岩を、人力で運び出せば良いだけの状態になっている。


「あれ?このブロック・・・・・・ 公衆浴場を作るのに使えたかな・・・・・・」


[そうですね。腐食性も低く、公衆浴場を作るのに適した素材だと思われます]


「まぁ、今更だし、仕方無いか・・・・・・」


このスピードなら、明日の朝になるまでに、全ての貯蔵庫の穴を掘り終えるだろう。


「公衆浴場 明日 このブロックを使って、拡張させようかな・・・・・・」



後は、セルに任せて、帰路につく。

車で村の出入口まで移動して、その後は徒歩で自宅に移動。

こっそりと作業部屋に戻る。


戻ったら、スマートフォン作りだ。


何しろ七十個以上を作らなきゃならない。

一気に作り切らなくても良いが、早目に揃えてやりたい。


明日 取付工事に行く用に、照明もいくつか作っておこう。


それと、ディスプレイを四つ作ろう。

一つは自宅に、もう一つは領主様(ガロン)の所に、後は工事現場と携帯電話の店(ショップ)に取付けよう。

自宅と領主様(ガロン)の所と工事現場は、ドローンを使った魔物の接近の監視用だ。

携帯電話の店(ショップ)は、説明などに使えるだろう。


ああ、そうだ。思ったよりスマートフォンの所有者が増えたから、携帯電話の店(ショップ)の中でやろうとしていた、学校の構想、他に広めの建物を準備しないと、生徒が入り切れないな。

明日 領主様(ガロン)に相談してみよう。

こんな感じに主人公は二つの世界の技術(異世界では古代文明の技術だけど)を駆使していきます。

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