スマホ希望者の大行列と押し掛け家臣
やっと一箇所 岩穴を利用した貯蔵庫が完成した。
その横に作って貰ってた公衆浴場も完成。
後は、一仕上げをすれば、明日からでも利用が可能になる。
かなり早いペースで作り上げて貰えて、本当に良かった。
帰る途中、携帯電話の店に寄って、フェムトとサクヤの様子をみる。
フェムトは気が利くので、俺が居なくても、サクヤのスマートフォンの準備を進めてくれていた。
「お疲れ様 閉店作業をありがとう。フェムトはサクヤさんのスマートフォンの準備まで始めてくれてたんだね。ありがとう」
「うん。契約するのを聞いてたから」
「私 あの噂の魔道具が持てるんですね!ドキドキします」
「ここで働いてくれるお友達 もし居たら、教えて下さい。取りあえず一人か二人 居てくれたら大丈夫なんで・・・・・・」
「はい!」
「あ、この後 俺は予定が有るから、サクヤさんのスマートフォンの事、フェムトに任せても良い?」
「うん。すまほ は出来たから、後は登録だから大丈夫。サクヤさん 登録しよう」
「じゃあ、任せるね」
「うん」
「おやすみなさい!」
工事や魔物の処理の作業員にも、スマートフォンの契約を希望する人には、仕事の報酬の一つとして、端末代や月々支払を免除する事にしたので、その希望者が自宅に来るかも知れない。
あれ?
もしかして、俺 失敗したかな?
俺の自宅周辺には、数十人の人集りが出来ていた。
あれ?もしかして、これ全員が希望者なのかな?
俺の所で寝泊まりする様になった、ピコやナノは居ても普通だけど、サラ達三人も居る。
あのテラやギガやメガも居る。
これはヤバいかも知れない。
近所の人達に怒られてしまうかも!?
取りあえず、監督をしている五人には、自宅内に入って貰い、先ずはサラ達三人に、スマートフォンの契約を希望するのか聞いてみた。
「はい。もちろんです」
「あ、そうだったんだ」
「あれ?さっきの話は、私達は含まれて無かったのでしょうか?」
代表して答えてくれたサラが泣きそうになっている。
「いや、良いんだけど、欲しいなら最初から言ってくるかと思ってたからさ。そんな話も無かったし・・・・・・」
「ガロン様が熱望して買われる様な物を、私達が買っても良いのか心配で言えなかったんです」
「ああ、それで・・・・・・」
「はい。でも、作業員の人達も希望者は持てるって聞いて・・・・・・ 私も持てるんだって・・・・・・」
「うん。大丈夫だよ。他の二人もだね?」
「「はい!」」
「じゃあ、三人分 用意をしておくから、その間に外の作業員に、ピコとナノと一緒に希望の有無を聞いて、希望をする人には、整列して並んで貰っててくれるかな?並ぶ順番は、頭だったシュラに任せれば良いよ」
「「「「「はい!」」」」」
三人分のスマートフォンが出来たので、玄関に移動する。
丁度 フェムトが来た。うん。帰ってきたとは考えない。
一瞬 そう思いそうになったけど、ここは来たって考えて、一緒に暮らしていないって、心に言い聞かせる。うん。
で、フェムトとピコとナノに、サラ達三人のスマートフォンの事を任せる。
玄関の外には、数十人の作業員達が整列していた。
先頭は、テラだ。次にギガにメガと続く。
時間的な余裕を考えると、テラ達三姉弟のスマートフォンの事だけで、目一杯かな。
その事を作業員全体にシュラから伝えて貰う。
シュラまでスマートフォンを準備しようと思えば出来るが、元頭と言っても、あまり特別扱いは良くないだろう。
今は俺が社長?リーダー?雇い主?だしね。
スマートフォンの受け渡しが後日になった作業員達には、順番に名前を聞いて、スマートフォンのメモに書き連ねる。
書き終えると、合計七十二人だった。
男達だけでなく、女達も欲しいとの事で、その夫や親は嫌がってたが、女達の「安全の為に欲しい」との言葉で、渋々納得していた。
それでも、女達は最後だ。
この世界では普通に男尊女卑なんだよな。うん。
俺が作る予定の街は、男女平等。差別禁止にするけどね。
そして、今 俺は三人の土下座姿の前に居る。
その土下座をしている三人は、テラ、ギガ、メガの三人だ。
「ずっと・・・・・・ ずっと謝罪したかったんです」
土下座をしたまま、テラが代表して理由を話した。
「オレを、いえ、私を、山賊に捕まってた私達を助けてくれた人に、凄く感謝していたのに、御主人様が、アユム様が助けてくれたんだと知らず、侮辱する様な凄く失礼な事を言ってしまって・・・・・・」
今 何か変なワードが入ってなかったか?御主人様とか・・・・・・気のせいだよな?
「アユム様が助けてくれたと分かった時に、直ぐに謝罪をしたかったんですが・・・・・・恥ずかしくて、申し訳なくて、居たたまれなくて、ずっと言葉に出来なくて・・・・・・」
「そうだったんだ?」
「はい・・・・・・」
「「「申し訳御座いませんでした!!!」」」
「うおっ!?」
あー ビックリした!流石 身体がデカいから、気合を入れて言葉を出すと、凄く迫力がある!
「うん。良いよ。もう気にしてないよ。毎日 頑張ってくれているのを、この六人やシュラから聞いてるからさ」
「はい。オレ達三人は、これから絶対の忠誠を誓います!」
「「誓います!」」
「いや、忠誠まで誓わなくて良いから」
「えっ!?ダメなんですか!?」
えっ!?テラが泣きそうな顔をしてる!?
いや、巨体のギガやメガも泣きそうだ!?
えっ!?なんで!?
「やっと・・・・・・やっとオレが、私が忠誠を誓える様な人が現れてくれたと思ったのに・・・・・・」
「うん。姉貴が認める様な主君が現れてくれたと・・・・・・」
「オレの命を捧げられる様な・・・・・・」
三人共 ボロボロと泣き出した!
俺が凄く悪人の様な雰囲気になってる!?
フェムト達やサラ達もジト目で俺を見ている!?
えっ?俺が悪いの!?
「忠誠を誓いたいとまで思わせておいて、放置するの?」
「助けるだけ助けて、後は知らないは・・・・・・」
えっ?フェムトやサラが責めてくる!?
「でも、忠誠って言われても・・・・・・」
「家臣になりたいんだって事だよ!」
ナノにも怒られた!
「ダメならダメって言ってやるのならまだしも、煮えきらない態度はどうかと・・・・・・」
ピコも責める!?
「わかったよ。これから俺の部下ね・・・・・・」
「いえ、オレは、私は、部下では無く・・・・・・貴方様の・・・・・・御主人様の下僕です。服従しますので、これから可愛がって下さい」
「「「「はぁ!?」」」」
テラの言葉に、俺だけじゃなく、フェムトやピコやナノも反応してしまった。
「いや、下僕って・・・・・・ 服従までしなくても良いよ・・・・・・」
「そっそうよ!?アユムには私が居るし!」
「違う!私!私がいる!」
「そうじゃなくて、私よ!私が居るの!」
フェムトやナノやピコが変な事を言っている。
居るって、ただの居候状態なだけだよね?
そりゃ領主様から、三人を娶らないかと言われたけど、承諾してないよ!!
「いや、三人共 関係無いし・・・・・・ それでも下僕とか服従とか要らないかな・・・・・・」
「「「えっ!?そんなぁ!」」」
めっちゃ声が合ってる!?
そんな合わせてもダメなものはダメです!
「もう・・・・・・御主人様じゃないと・・・・・・無理なんです・・・・・・」
うわっ!?ボロボロ泣き出した!!
「か・・・・・・家臣にはするから、今日はそれで勘弁して!?」
「「「そう!それで良いじゃん!」」」
「「オレ達は満足です」」
弟の二人は納得してくれた様だ。
「それじゃまた明日ね」
「「「「「はい!」」」」」
サラ達三人と、メガとギガは帰って行く。
あれ?テラが動こうとしない!?
「ギガ メガ テラも連れて帰ってくれよ!」
「姉貴 帰るぞ」
「うん。主人の命令だ。帰るぞ」
「嫌だ。オレは、私は帰らない」
「命令されたんだ。帰るぞ」
「うん。帰ろう」
「絶対 嫌だ!!あいつら三人は帰らないのに、どうしてオレが帰らなきゃならない!?」
「でも、命令だ」
「そう、帰るぞ」
「オレは、私は、ここに居て御主人様を守るんだ!」
「主は強いから姉貴が守らなくても大丈夫だ」
「そう、帰る様に言われたら帰らなきゃ」
「い!や!だ!」
「なぁ?帰ってくれよ?」
「いや!」
「うわっ!?」
抱きついてきた!
「絶対に帰らない!!」
「困ったなぁ・・・・・・」
凄い形相でフェムトやピコやナノがテラを睨んでる。
殺し合いが起きそうだ。
「あのぉ・・・・・・お食事の準備が出来ました」
声を掛け難そうに、領主様の所の使いが声を掛けてきた。
「仕方が無い。テラも一緒に行く?」
「はい!」
取りあえず、今夜は工事現場でやる事がある。
さっさと夕御飯を食べなきゃならない。
仕方無いから、いつもの三人娘にテラも加えた四人と一緒に、領主様の所に移動する。
テラ達三人がアユムのパーティに加わりました。




