表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界 『ながらスマホ』事情  作者: 一等神 司
第二章 スマホ中毒者から始まる文化大革命
34/83

人手不足とセル

人手が足りない。

いや、人手は有るんだけど、必要とする能力を持つ人材が、圧倒的に足りない。

今 俺は携帯電話の店(ショップ)と魔物の肉の貯蔵庫の二つを必要としている。

俺だけスマートフォンを持っていても、スマートフォンを深く楽しむ事は出来ない。だから、携帯電話の店(ショップ)を作り、スマートフォンを普及させる事は急務だ。

それに、スマートフォンの普及は、人々の安全にも影響するアイテムだ。いや、大事なのは普及させて俺が楽しめる環境にする事だけどね!

みんなの為じゃないよ。うん。本当。

そして、肉の貯蔵庫も、山賊をするしかなかった人達を、飢えさせない為に必要だ。

このガロンが領主をする村も、そんなに食べ物が豊かな訳では無い。

肉なんて、猟師が獲ってきた物を分けて貰って、僅かに食べる位だそうだ。

肉が貯蔵庫で長期保存が出来たら、かなり食糧事情が良くなるだろう。

いや、みんなの為じゃないよ!俺も美味しい物を食べたいし!


でも、やっぱりこの世界で暮らすなら、笑顔が溢れる世界の方が良いよね。


誰もが安心して暮らせて、誰もが飢えない、そして誰もがスマートフォンを楽しめる様な世界が良いって思う。


あっ!俺の為にね!うん。他人の為じゃない!偶然 そうなるかもってね!


しかし、本当に困った。

携帯電話の店(ショップ)を任せられる様な人材が、あの三人娘しかいない。

だって、あの三人以外でスマホを使った事が有るのは、領主様(ガロン)領主様(ガロン)の所のサラ位で、しかも二人はほとんどスマホを使った事が無い。

それでいて、貯蔵庫の工事の説明を俺から聞いて、監督を出来そうな奴も、あの三人娘と領主様(ガロン)の所から手伝いに来たサラ達三人だけ。

今は、肉の保存が最重要だから、昨日はお店をお休みにして、貯蔵庫作りを優先させたけど、ずっとこのままって訳にもいかない。


「今日から三人娘と俺も加えた四人の中の二人は、携帯電話の店(ショップ)の仕事をする様にしたいな・・・・・・」


「そうだよね。ずっと しょぷ をお休みにしてられないよね!」


「うん。早くスマホが欲しい人も居るだろうしね」

ナノは賛成の様だ。


「でも、二人で出来る?凄いお客さん多かったよ?」


「初日は珍しさも有っただろうし、スマホが何か知らない人ばかりだったからだと思うから、これからは少しは落ち着くと思うんだ」

確かにフェムトの心配はもっともだ。


「でも、誰が すまほ を作るの?」


「あー 誰でも作れる様になる機械・・・・・・ 魔法の道具を作ったんだ。これを使えば大丈夫だよ」

そうだよね。ピコに限らず誰でも気になるよね。うん。


「「「誰でも作れる!?」」」


「あー うん。もちろん制限は有るけどね。スマホを持ってなきゃ作れないし、許可されたスマホでなきゃ作れない様になってるしね」


「ねぇ?じゃあ私達は作れるの?」


「うん。ピコも他の二人もね」


「「「凄い!」」」

「えっ?私もアユムみたいな魔法が使える?」

「私も魔道具作れるんだ!」

「アユムが居なくても大丈夫かな?」


「大丈夫だよ。最初の一巡は、俺も一緒に居るからさ」


「「「うん!」」」


「でも、もう少しスマホ販売に人手が欲しいんだよね・・・・・・」


「サラは?」


「フェムト達みたいにまだスマホに慣れて無いから無理でしょう」


ふぅ・・・・・・

まあ、やっと俺以外の所有者が、四人って状態だからなぁ・・・・・・

もっと普及するまで仕方無いか・・・・・・


「で?誰から携帯電話の店(ショップ)で働く?」


「私からで良いんじゃない?」


「フェムトからか・・・・・・ 他の二人はそれで良い?」


「「うん。良いよ!」」


「二番目は?」


「じゃあ私かな?」


「それで良い?ナノ?」


「うん。私は三番目で良いよ」


「じゃあ、フェムトは携帯電話の店(ショップ)の開店の準備を始めてくれる?」


「うん。解った」


「ナノとピコは、先に工事現場に向かってて。俺はスマホの作成をする機械と、【中継器】を作成する機械を準備したら、工事現場に一度行くよ。工事現場で説明が終わったら、携帯電話の店(ショップ)に戻るね」


「うん!わかった!」

「まかせて!」


「さて、先ずは・・・・・・ スマホ作成機をカウンターとして利用している所に設置して・・・・・・ その横に【中継器】・・・・・・」


「終わったの?」


「うん。簡単だからね。スマホの作り方は、帰ってきたら教えるね。工事現場の今日の作業の説明が要るから、ちょっと行ってくるよ」


「うん。いってらっしゃい」



はぁ・・・・・・

村の中も車で移動出来れば速いんだけど、村の出入口が狭くて通れなかったんだよなぁ・・・・・・

まあ、村の出入口まで行けば、車に乗れるから良いけどね。


「さてと、じゃあ行きますかね・・・・・・」

車の操作を可能にするのには、スマートフォンを使う。

スマートフォンを設置するホルダーが付いていて、そこにスマートフォンを置くと、防犯で施されていたロックが解除されて、操作が可能になる。


「ナビもさせる事が出来るけど、まだ要らないね。」

この車の変速ギアは、パーキング、ドライブ、ニュートラル、バックの四つ。


「音楽でも流したくなるけど、あっという間に着くから意味無いね」

ペダルは二つで、アクセルペダルとブレーキペダル。


ギアをドライブに入れて、アクセルペダルを踏むと動き出す。


「ピコ!ナノ!乗りなよ!」

一応 ハザードランプやウインカーも付いている。


「「うん・・・・・・」」


「まだ怖い?」


「うん。魔物みたいだから」

「大きくて見た事が無いもん」


「そう?慣れたら便利だよ」


「ほら、もう着いた」

そして、駐車する時は、サイドブレーキを付けなくても、パーキングに入れたら動かない。


「先に行っててくれる?荷物が有るからさ」


「うん。一つずつ持って行くよ」

「うん。掘削機全部は大変だろうから」


「俺なら持てるんだけどね。ははは・・・・・・」


もちろん車には、夜間走行用にランプも付いている。





「全員揃ってますね?」


「「「「「「「「「「「はい!」」」」」」」」」」」


「では、今日の作業予定を説明します。解らない事が有ったら、班長に聞いて下さい。あ、フェムト班の今日の班長は、代理でピコになります。だから、フェムト班はピコに相談して下さい」


「「「「「はい!」」」」」


「今日は、この洞窟一つを完成させましょう」


「「「「「「「「「「「はい!」」」」」」」」」」」


「その後に、この横に小屋を作ります。これは今日中では無くても良いですが、出来れば明日には完成させたいです。完成図は管理者の持っているスマートフォンに送ります」


「「「「「「「「「「「はい!」」」」」」」」」」」


「魔物の処理を行っている人達は、これから一緒に行って、車に燻製肉や干し肉を載せましょう。今有る分は、村の中に貯蔵します」


「「「「「はい!」」」」」


「あの・・・・・・ アユムさん」


「はい。シュラ 何でしょう?」


「今は男達しか働いていませんが、女子供も手伝える事は手伝いたいって言ってます。何もしないで村の中に居るのが、居心地が悪いみたいで・・・・・・」


「そうですか・・・・・・ 貯蔵庫を作っている所は力仕事ですし、魔物の処理をしている所は、もし魔物に襲われたら隠れる所が無いので、危険だと思って男衆だけで仕事をして貰ってたんですが・・・・・・」


「ダメですか?」


「解りました!正直 人手がもっと欲しいとは思ってたんです。良いですよ。手伝って貰いましょう。ただ、そうなると、魔物の処理をしている所に、魔物が現れた時の避難場所が欲しいですよね。後で何とかします。取りあえず、シュラは希望者を迎えに行って下さい」


「はい!ありがとうございます!」


「じゃあ、五人に後を任せますね」


「「「「「はい!」」」」」


セルを加工済みの肉を載せる為に、処理済みの肉をまとめて置いてある所に向う。


うーん・・・・・・


「これで、避難場所の作成が必要になったなぁ・・・・・・」


昼間 セルが隠れておける場所も、今日中に作らなきゃならないし・・・・・・


「困った・・・・・・」


[セルに両方共 作らせたら良いのでは無いでしょうか?]


「作らせる?」


[はい。両方共 岩山などに避難出来る穴を掘れば良いので その程度ならセル自身が出来るだろうと思います]


「昨日 ドローンに良さそうな所は映ってた?」


[はい。御座いました]


やはり、ドローンを大量に作って良かった。

ドローンなら人が行けない所の情報でも集める事が出来る。


「昼間からセルに作業をさせるのなら、車でセルを移動させるより、ドローンにセルを運ばせた方が良いね」

昨日は、この車を作った場所から移動させるのが大変だった。

山賊の住処だった所から村に続く幹線道路道までの細い道を、車が通れるだけ拡張をしなければならなかったからだ。

まあ・・・・・・

悪路を行く事を想定した造りの車だから、ナタに近い形状の大剣を作って、それで根本から木を斬って、後は少し整地すれば通れたけどね。

避難場所にする所までの森の中を、また昨日と同じ事をして、車でセルを運びたく無い。



「じゃあ、バケツリレーで車に燻製肉や干し肉を載せよう」


「御主人・・・・・・ アユム様 ばけつれぇ とは何ですか?」


「あ、そっか?こっちにはバケツリレーなんて無いか・・・・・・ うん。質問してくれて、ありがとうテラ。じゃあ説明するね」


「はい」


「この車と処理済みの肉の間に二列で並んで下さい」


「これで良いですか?」


「はい。よく出来ました」


「肉の近くの人から隣の人に順に渡して、車の近くの人は車に載せて下さい」


「「「「「はい!」」」」」


バケツリレーで車に運ばれる処理済みの肉を、安定する様に、俺は奥から積んでいく。



「みんなでやるとあっという間に終わりましたね」


「「「「「はい!」」」」」


「後は、昨日と同じく、処理をお願いします」


「「「「「はい!」」」」」


「先程 シュラと話した様に、後でシュラが女性や子供の中で、働きたいと希望をする人を連れてきます。優しく作業を教えてあげて下さいね」


「「「「「はい!」」」」」


本当は、子供は働かせたく無いんだけどな・・・・・・

学校が在るのなら、通わせてやりたいけど、この世界には無いから・・・・・・


「それじゃ私は行きます」


「「「「「はい!」」」」」


村の出入口まで肉を運ぶ。

貯蔵は領主様(ガロン)の所だ。

村人達総出で車から領主様(ガロン)の所まで、肉を運んで貰う。


「ありがとう」


次は、セルの移動だ。

シムに一番 大きなドローンの操作をして貰い、セルのいる洞窟まで移動させる。



車も洞窟の前まで移動させる。


「さて、糸を吐き出してた個体に、糸を出して貰って、それでセルを載せる網を作れたらって思ってるんだけど、どう指示を出せば良い?」


[統率用の個体に声で指示を出せば大丈夫です]


「そう?」

「じゃあ、糸を出させてくれる?」


統率用の個体に指示を出したら、複数のセルが糸を吐き出した。


「いや、ごめん!指示が悪かった!適当に出させちゃうとダメなんだ!ここに!ここにまとめて出して!出させて!」


そう、適当に指示を出したから、出して欲しい場所にではなく、全くの明後日の方向に、複数のセルが糸を吐き出した。

俺の身体にまで糸が纏わり付いている。

失敗した!


「ありがとう!これだけ有れば大丈夫」


一箇所にまとめて吐き出して貰った糸を、薄く四坪程 シート状に広げた。


「じゃあ、次に粘着性の液状の物を、この広げた糸の上に指示した位置に出して欲しいんだ」


「先ずは ここ」


「次は ここ」


「ここ」


「次 ここね」


「ここ」


「ここ」


「ここもね」


・・・・・・




かなり雑な作りだけど、それでもこれで糸が網状に纏まった。


「後は、これを最大サイズのドローンに付けて・・・・・・」


「じゃあ、セルは統率用の個体も含めて、乗れるだけこの網に乗ってくれるかな」


おー!一斉に動いた。

でも、全部は無理だろう。

半分ほどかな?それで一杯の様だ。


「シム 洞窟に残る個体の中にも、統率用の個体が欲しいね」


[では、昨日と同じ手順で、統率用の個体を作りましょう]


「よろしく!」






統率用の個体を作成した頃には、ドローンでセルの作業予定地まで運搬が終わっている。


「ねぇ?シム?遠隔でも統率個体に指示が出せるって言ってたよね?指示をしておいてくれるかな?」


[解りました。作業の指示をします]





はぁ・・・・・・

バタバタしながら、何とか貯蔵庫での指示は終わった。

車は村の出入口付近に停めて、歩いて携帯電話の店(ショップ)まで移動。


うん。フェムトは一番 真面目な性格だから、しっかりと準備が終わっている。

ピコも大丈夫そうだけど、ナノだと不安だ。

あ、心の中で、一応 ナノに謝っておこう。うん。ごめん。

でも、雑な性格の君には、どうしても不安を感じる。うん。



「準備を任せて、ごめんね」


「ううん。大丈夫」


「じゃあ、お客さんが来る前に、スマホ作成機の使い方を教えておくよ」


「うん」


「凄く簡単だから、ここにこの小石を入れて、蓋をして、蓋の上のこの四角い部分にスマホを置いて、スマホの画面に表示されるスイッチを押すか、声で「アイ 作成して」って言うと、作成されるから」


「えっ?それだけ?」


「うん。それと、【中継器】も販売するから、この【中継器】作成機の使い方も教えるね」


「うん。お願い」


「もうね。この中に黒い小石を入れて、蓋をして、こっちも四角い所にスマホを置いて、スマホの画面のスイッチを押すか、声で「アイ 作成して」って言うと、入れた量に合わせて、作れるだけの量の【中継器】を作ってくれるから」


「この【中継器】はどの位で売るの?」


「一食分の食料で交換するよ」


「安いね」


「うん。これを設置して貰うと、地図の表示が詳細になるから、設置して貰うと助かるからね。ただ設置の手順を購入者に伝えて欲しいんだよ」


「どう伝えたら良いの?」


「設置する場所は、スマホのマップ、地図だね。それを確認して欲しいんだ。詳細表示になっている所に設置しても意味が無いからね。別に詳細表示になっている所に設置しても良いんだけど、設置する人が損するからさ。で、設置する時に、この出っ張りを押してから、地面に置く。それだけ」


「うん。伝えるね」


「じゃあ、開店しようか?」


「うん」


お店の戸を開けて、携帯電話の店(ショップ)を開店する。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ