表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界 『ながらスマホ』事情  作者: 一等神 司
第二章 スマホ中毒者から始まる文化大革命
32/83

須磨 歩 探検隊(隊長のみ)

「なあ?シム?工事現場は問題無い?」


[はい。問題有りません]


今 俺は、山賊の住処になっていた所の牢として使われていた洞窟の奥、途中が狭くて通り抜け出来なかった、誰も入った事が無いだろうって洞窟を探検している。


小さな虫とかは居るが、思ってた様に、巨大モンスターとかには遭遇していない。

そして、この空間は魔石や魔鉱や魔鉱石に満ちていた。


かなりの量の資源が眠っている様だ。


「奥まで行ったら出よう。これなら長期間 材料には困らないね」


[奥まで行くのは諦めた方が宜しいかと進言します]


「ん?どうして?」


[【中継器】のセンサーで測っても 最深部まで確認出来ない程に 奥行きが有ります]


「マジか!?」


[マジです]


「そりゃ困る。工事現場の終業までに戻りたいからな」


[はい。なので中止を進言しました]


「じゃあ、材料を拾いながら、【中継器】を設置して帰ろう」


[はい。賢明な判断だと思います]


ん?今 何か動いた?


「この中に魔物の反応は有る?」


[御座いません]


「だよね。でも、何か居るよね?」


[生物の反応は無害か微毒の小動物しかありません]


「微毒?」


[ムカデや小型のヘビなどです]


「毒蛇も一応 居るのね」


[はい]


「ん?また何か動いた」


スマホのライトを向けてみる。


「何だこりゃ!?」

その岩陰には、プルプルとしたゼリー状の四角いキューブの形をした生き物が居た。


「スライム!?これ 異世界定番のスライムなのか!?」


[どうでしょう?雰囲気は似ていますが 不定形と言う感じでは無いです]


「シム 目と同期して、この生物の情報を表示してよ」


[はい。同期します]


「あれ?この生き物はセル?名前とか出るけど、凄く情報が少ないね」


[はい。あまり情報が御座いません。そもそもこの個体が生き物なのか疑わしいです]


「えっ?生き物じゃないの?このセルっての?」


[可能性です。可能性として有ります]


「あれ?囲まれた?」


いつの間にかセルに周りを包囲されていた。


[昆虫などの生き物を捕食していた様です。捕食対象として狙われているのかも知れません]


「えっ!?それって不味くない!?」


[逃げる事が賢明だと進言します]


「そりゃそうだ!」


生き物の様で、生き物じゃないかも知れない存在。

そんな面白い物、調べてみないとね。

しかし、ウジャウジャと出て来たなぁ・・・・・・

足の踏み場が無くなってきた。

これじゃ進めない。


セルが何か吹き出した!?


「これは何だ!?」


[樹脂の糸の様です。それを大量に吹き出した様です]


「こいつもか!?さっきの吹き出した物の雰囲気が違うぞ!」


[こちらも樹脂の様ですが こちらは糸状ではなく 液状接着剤の様な状態で 吹き出している様です]


「こっちの奴は、また違う物を吹き出したぞ!」


[こちらは、固形状樹脂の様です。それを針の様に吹き出した様です]


[何でバラバラと違う物を吐くんだ!]


[解りません]


「くそっ!身動きが取れない!」

足元には、糸状の樹脂や接着剤の様な樹脂、針の様な樹脂など、色んな形状の樹脂が散乱している。

特に厄介なのは、接着剤の様な樹脂だ。踏むとネバネバして動きを阻害される。


「いい加減にしろ!!」

山賊討伐の時に使った威圧を使ってみる。


おっ!?効いた!!

セルが離れて行った。


でも、こいつらを野に放つのは危険だな。

入口を封鎖しなきゃな。


[それは必要無くなった様です]


「どうして?」


[先程の威圧でセルはアユム様に服従した様です]


「えっ?そうなの?」


[はい。一体 研究の為に利用したいです]


「いや、それってどうやって研究するのよ?」


[セルにスマートフォンを触れさせてみて下さい]


「こうか?」


一瞬 スマートフォンがセルの表面に取り込まれた様になった後、シムが

[解析 終わりました]

と告げた。


「何か解った?」


[はい。これはやはり生物では有りませんでした]


「マジかよ!?」


[マジです]


「じゃあ、こいつは何なの?」


[有機的な機械です]


「機械なの!?」


[はい。多分 【基地局】の【極】を山奥に作った古代文明の遺産だろうと推測します]


「ああ、やっぱりアレ絡みなんだね」


[はい。この有機ロボット的な物は、体内に取り込んだ物を学習し、効率的に排出、つまり生産する能力が御座います]


「小型の生産工場!?」


[はい。そうです。しかも 魔石や魔鉱や魔鉱石の採取にも活用されていた様で 鉱石を取り込み 鉱物とそれ以外とを分けて排出する能力も有ります]


「えっ?じゃあ、ここらに魔石や魔鉱や魔鉱石が散乱しているのは、こいつが鉱石を取り込んで、鉱物を吐き出したから?」


[その可能性が高いです]


[そして この古代文明の遺産と思われる物は 魔石や魔鉱や魔鉱石を材料とする物との親和性が高いです]


「よく解らん!!」


[そうですか?それ以外の特徴ですと 生物の遺伝子に相当する部分が 改変が容易です]


「えっ?習性とか行動とかの変更が可能って事?」


[はい。別の生き物レベルに改変出来ます]


「つまり、こいつで何が出来るの?」


[解りません]


「は?解らないの?」


[はい。解りません。古代文明の遺産です。故界(こかい)の文明を こちらの世界の人達が理解するのが難しい様に 全く別の系統の文明です。私がスマートフォンとは言っても 解析には時間が掛かります]


「そうなのかぁ・・・・・・」


[はい。そうです。しかし こちらに転移する時に 超常の存在から受け取った この世界の情報の中に このセルの情報も含まれているかも知れません。なので 同期と最適化が済むと このセルを上手く活用する方法が解るかも知れません]


「なるほどね」


[取りあえず 魔石と魔鉱と魔鉱石を同量 スマートフォンを作成する時と同じ位の量で手に持って貰えますか?]


「こうか?」


[作成します]


いつもの様に眩い光が洞窟全体を照らす。


「これはなに?」


[今 セルに対して出来る事です。これをセル全体を統率させる個体に同化させます]


「じゃあ・・・・・・ こいつに・・・・・・」

そのスマートフォンの様な形状の物は、セルに触れさせると、ズブズブと内部に入って行き、セルの中央で核の様な物と同化した。


[これでこの個体を経由して ここのセル全体に指示を出せます]


「じゃあ・・・・・・ ここから出るなよ?後 人を襲わない事!!」


プルプル・・・・・・


[『解った』と言っている様です]


「解り難っ!もっとコミュニケーションの取れる方法は無いの?」


[この個体から伝わった情報を スマートフォンで音声に変換出来る様にしましょう]


「おう!それ良い!頼むよ!」




「じゃあ、ここから出ない様だし、取りあえず作った物と材料を車に載せて、工事現場に戻ろうかね」


[はい。このリーダーとしたセルの個体には 遠隔でも指示が可能です。同化させた物に通信の機能を持たせてます]


「解った!」



えっと・・・・・・

ドローンと掘削機と材料・・・・・・

思ったより量が有るなぁ・・・・・・

でも、車が有れば!







「ん?工事現場は騒がしいぞ!?」


「魔物だ!また魔物が来た!」


作業員達が騒いでいる。

シムは何も報告しなかったけど、魔物でも現れたんだろうか?


「どうした?」


「うわっ!?アユム様!!まっ!?魔物の口からアユム様が出てきた!!」


「ああ・・・・・・ 悪い。これ魔法の道具なんだよ。テヘッ」


「えっ???」

「え━━━━━━━━━ッ!?」


あちこちから動揺の声が聞こえる。

やばい。先に説明しておけば良かったか?


「まあ、気にしないで!!で、「また」って言ってたけど、他にも魔物が現れたの??ん??」


「そうだよ!アユム!黒い色んな大きさの奴が!羽も無いのに飛んでたの!」


フェムトが顔面蒼白で説明してくれている。

でも・・・・・・

あ・・・・・・それって・・・・・・


「ごめん・・・・・・ もしかして・・・・・・ これ?」


車に載せてあるドローンを見せた。


「これ!これだよ!」

「そう!これ!」

「まさか!?これもアユムの魔法!?」


フェムトとピコとナノが・・・・・・

驚きと呆れに満ちた言葉と目で・・・・・・


「本当に、ほんっっっっっっっとうに、ごめんなさい!!」


「「「はぁ・・・・・・」」」


ため息を吐かれてしまった!!


「あっ!?これ!新しい掘削機!!追加で補充ね!」


「「「今 誤魔化したろ!!」」」

フェムト達 三人娘に突っ込まれた。


いやん♪許してよ♪


「うん。誤魔化した!」


「えーっ?」

ナノが凄く嫌そうな顔をしてる。


「いや、だって、ここまで騒ぎになるとは思わなかったから・・・・・・」



三人娘から説明を受けると、飛べない羽の無い魔物より、羽を持つ飛べる魔物は、突然 空から襲って来るので、より怖がられているそうだ。

そりゃ大騒ぎになるよな。変な姿の黒い奴が数十も飛んで現れたんだから。


「いや、本当に、ごめんって・・・・・・」


「しかし・・・・・・ アユムってこんな魔法も使えるんだな!?」


「まぁね・・・・・・ 他にも有るよ」

ピコが呆れながら言ってきた事に答える。

他にも有ると言っておけば、また何かやらかしても、少しマシかも知れない。


「はぁ・・・・・・ 本当 アユムって良くも悪くも凄いから・・・・・・」


「ははは・・・・・・ それで、工事の方はどんな感じ?」


「順調だよ。ほら、こんなに拡げられてる」


フェムトが呆れながら対応してくれた。


「おお、かなり拡がったね。これで更に掘削機が増えたら、もっと早く拡げられそうだね」


「そうね。良い感じに拡がると思うよ」


ここは見るからに堆積岩って感じだから、岩の質が柔らかいのだろう。

これなら早く拡張出来そうだ。


「指示した様に、支えとか入れて、安全に作業をしてね」


「解ってるよ」


フェムトが笑顔で答えてくれた。


「あ、そっちはどう?」

サラにも聞いてみる。


「こちらも順調です。アユム様 この魔法の道具は凄いですね」


「そうかな?これからはこんな道具を使うのが普通になってくると思うよ。俺が普及させるからね」


「そうなんですか!?」


思い切り驚いている。


「ははは、だって便利な方が良いだろう?」


「はい!」


「フェムト サラ じゃあ、もう少ししたら、今日の作業を終わりにしようか?まあ、その前にきちんと工事現場や魔物の処理をしている現場の片付けをしてからだけどね」


「「うん。指示するよ」」


「うん。よろしくね」




ふぅ・・・・・・

今日も色々と有ったなぁ・・・・・・

夜は、シムと実験だ。

ある物を作らないと、色々と問題が有るけど、作りたくてもスマートフォンの技術の応用だけじゃ足りないんだよなぁ・・・・・・

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ