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異世界 『ながらスマホ』事情  作者: 一等神 司
第二章 スマホ中毒者から始まる文化大革命
24/83

美女と野獣と魔獣

小さな小さな電気屋さん状態が・・・・・・

何かガラの悪そうな奴等三人に店が絡まれている。

三人共に高身長でガッチリした体格だ。

二人は男で、米国の映画で未来からの暗殺マシーンの役をやったり、政治家になったりした某俳優さんを、更にゴツくした感じのムキムキマッチョマン。

そして、もう一人は女で、二人の男よりは身長が低いが、それでも周りの村人よりも高く、豊かな胸と引き締まった腰と程良く肉付した臀部で、元の世界で世界的なトップレベルのモデルや女優を出来そうな、しっかり鍛えた感の有る美女だ。

三人が暴れたら、店内は破壊し尽くされるだろうな・・・・・・


ショップを手伝ってくれているフェムト ピコ ナノの三人と話がしたい様だが、狭い店内は客で満杯の状態で、三人に抜けられると困ってしまう。


「閉店した後で」とお願いしているのだけど、それさえも気に入らないらしい。


「本当に、ごめんなさい。開店したばかりで、今日は大事な日なんです。閉店までじゃ無くても、お店が落ち着くまで、待って頂けませんか?」


「待てん!と言ってるだろうが!姉貴を待たせるんじゃねぇよ虚弱!」


きょ・・・・・・虚弱って・・・・・・

翻訳されて、元の言葉に近い単語で、【虚弱】と変換されたんだろうけど、酷いな。

元の世界でなら、【モヤシ】とでも言われている様な感じなのかな?そりゃ一番ゴッツいアナタと較べたらそうかもだけどさ・・・・・・

「あ、あのですね。今 三人に抜けられると、お店として困ってしまうんです。本当に忙しいんです。もう少しお待ち下さい」


「どうしても早く三人に教えて貰いたい事が有るんだ。客の相手など後からでも出来るだろう?先に話をさせてくれ」


美女は男達よりは言葉は荒くないけど、強引なのは一緒だな・・・・・・


「そうは言っても、私には大切なお客様です。蔑ろに後にとは出来ません。少しだけお待ち下さい」


「強情だな」


いや、そっちだろう!!


「申し訳御座いません。これはいくら話しても変わりません」


「仕方無い。後で来る」


「姉貴!?良いのかよ!?」

「そうだぞ!こんな変な物を売る事より姉貴の方が!」


「もう良い。三人が居る場所は解ったんだ」


「そっそうか?」


「分かって頂いて、ありがとうございます」


ふぅ・・・・・・

やっと行ってくれた。

美女なのに、勿体無い人だったなぁ・・・・・・


「ねえ!アユム!この人の一族の家長五人まとめて、すまほ と らいと が欲しいって!」


手伝ってくれた三人の中で、一番最初に契約を取ってくれたのは、ナノなのかぁ・・・・・・


「えっ?その人だけじゃ無くて!?」


「そう、領主様に話を聞いて、五人の代表として来たんだって!」


「ごめん!ナノ!買って貰う時に、説明を聞いて貰わないと困るから、他の四人にも来て貰わなきゃ、四人には買って貰えない!」


「そうなの?」


「ナノも、もし俺から説明を受けずに、スマートフォンを渡されても、上手く使えなかったでしょう?使えなきゃ意味が無いから、最初に説明を聞いて貰わないとダメなんだ!」


「だそうです。他の方も連れて来て下さい」


あ、今の話で、一気に人が減った。

ピコやフェムトが接客していた人達も、お店を出ようとしている。

面倒になって買うのをやめたのかな?


「みんな面倒だから買うのをやめたのかな?」


「違うよ。他の人達も一族の代表として来てたみたいで、他の家長を連れて来るみたいだよ」


「えっ?そうなんだ?ピコ?」


「うん。私は、そう聞いたよ」


スマートフォンがどんな物か解らないから、一族の代表が話を聞いて、良いと判断したら、他の人達の分まで購入する予定だったのかな?

ショップに残った人達は、代表としてじゃなく、自分の分として話を聞きに来たんだろう。

領主様(ガロン)に購入する本人が来ないと買えないと、伝えておけば良かったが、まさかこんな事になるとは思わなかったからなぁ・・・・・・

失敗したなぁ・・・・・・


「あの・・・・・・すいません!」


「いらっしゃいませ。御説明しましょうか?」


「はい!お願いします!」


さて、領主様(ガロン)を除いて、俺が接客する初めてのお客様だ、頑張るぞ!


「当店で販売しているのは、スマートフォンと言う魔法の道具で、これ一つで色んな事が出来ます」


「あの・・・・・・これよりも明かりの方が欲しいんだが!?」


あら、この人もかよ。


「申し訳御座いません。この明かりは、このスマートフォンで利用します。スマートフォンを購入されてない方は使えません」


「そうなのか!?いくらなんだ!?」


「スマートフォンは五機種御座います。それぞれ対価が違いまして、高いのもあれば、安いのもありますし、中間もあります」


「高いのはどの位なんだ?」


「約百日間の食料を対価とさせて頂いてます」


「おー!流石に高いな!安いのは?」


「十日分の食料です」


「それなら安いな」


「はい。ただ魔法の力の持続力が、お値段分 変わります」


「かなり違うんだな?」


「はい。中間のお値段の物も、魔法の力の持続力が、お値段なりになります」


「うむむむ・・・・・・」


「それと、スマートフォンは、その魔法の力を使うのに、31日に一回程度の料金の支払いが必要になります」


「そうなのか?それはどの位の?」


「費用ですか?一回分が二日分の食料です。これは先払いして頂きます。まとめて何回分か先払いする事も可能です」


「そうなんだな・・・・・・明かりはいくらなんだ?」


「取付工事費込みで、約十日分の食料です」


「どちらも凄い魔法なのに、思ったよりかなり安いな!」


「ありがとうございます」


「明かりが欲しいから貰うよ。すまとふぉん?は高いのは無理だから、中間のが良いな。丁度 真ん中位のが・・・・・・」


「そうですか?でも、決められる前に、ここに在る物を試してみて下さい。それから決めて下さったら良いですよ」


「そうか?どれどれ?」


「先ずは、これをこうして・・・・・・」

「そうそう、上手いです。そして、ここを押して・・・・・・」


「こうか?」


「そうそう!良いですね。それを持ったまま、外に向けて、真ん中の丸いのを押して下さい」


「こう?」


カシャッ!


「ほら、これで写真と言う絵が撮れました。次に・・・・・・ここを押して・・・・・・そうそう。これで戻ったので、次にここを押して・・・・・・これでアプリが起動したので、ここを押すと・・・・・・」


プルプルプルゥー


店内の通話を試す為の専用端末が鳴った。


「こんな風に離れてても話せます」


「うわっ!!なんだ!?この魔法!!」


新鮮だなぁ・・・・・・三人娘も最初はこうだったよなぁ・・・・・・


「このスマートフォンの電話としての一番基本の機能の通話です。遠く離れていても、お互いにスマートフォンを持っていたら、話をする事が出来ます」


「そうなのか!?これは凄い!!」


「はい。ながぁーく使われるだろうと思う魔法の道具です。私としては、予算的に出せる範囲で、一番良い物を買われるのがオススメです」


「た・・・・・・たしかに・・・・・・」


「それに、先程の話の感じですと、もっと高価かと思われていたんですよね?それなら、無難に中間の値段でと決めず、予算の中で、一番良い物にされたら良いと思いますよ」


「うっ・・・・・・うーん・・・・・・」


「少しお一人で検討してみて下さい」

無理に買わせても仕方無いしね。購入は決定みたいだしさ。


「あれ?三人共 どうしたの?接客は?」


「ああ、アユムの説明を他の客も聞いてて、今 居る客は、全員購入決定だってさ」


「えっ!?そうなの??」


「はい。明かりは欲しいし、通話も払う対価を考えたら安いって・・・・・・」


「そうなんだ!?」

ナノとフェムトの話で、状況が解った。

店内に残っていたお客様は、全員 購入を決定して、後はどの端末を買うかの検討に入っているらしい。



[アユム様 急いでお伝えしたい事が有ります]


ん?なに?シム?


[マップ上に、大量の魔物が表示されています]


「マジかっ!?近いのか!?」


「どうしたの!?」


「スマホのマップを開いてくれ!魔物が大量に現れたって!!」


「マップ!!?なんで!?」


「良いから!三人共開いて!!緊急事態だから!」


「「「はい!!」」」


「ここをタップして・・・・・・」


「この紅い点が魔物だよ!!」

確かに凄い量だ。まだ村から離れているが、明らかに群れが村に向かってる。


「三人はガロンに知らせて!ガロンのスマホでも、同じ様に魔物が表示される様にして、それで村人の誘導をして貰って!!三人はガロンを手伝って!」


「「「はい!!」」」


やばい!ヤバ過ぎる!!

内陸側から来る魔物の点が、マップ内に埋め尽くされている!!

この村も魔物に蹂躙されてしまうのか!?

やっと書きたいと思っていた所に“近付いて”きました。

ここから大きく展開していきます。

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