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異世界 『ながらスマホ』事情  作者: 一等神 司
第二章 スマホ中毒者から始まる文化大革命
23/83

あれ?ここは携帯電話のショップでは無かったのでしょうか?あれ?

携帯電話ショップの開店です!

でも、回転はしません!

結局 フェムト ピコ ナノ の三人は、俺が宿として、領主様(ガロン)から提供して貰っている、一軒家に泊まった。

何度も何度も、口を酸っぱくして「家の人に心配されるから帰れ」と言っても帰らなかった。

そして、その夜 三人と話していて知ったのだが、三人は元々 この村の出身では無く、住んでいた村が、魔物の群れに襲われて、遠い親戚が領主をしている、この村まで逃げて来たのだそうだ。

襲われた村で生き残れたのは、この三人だけだそうだ。

そして、この村の領主様(ガロン)は、この村だけを治めている訳では無く、この近隣の村々を治めている領主様だそうで、ただ魔物の襲撃により、一番 村が多かった頃より、半数以下にまで、村の数が減っているそうだ。

三人娘に「泊まる」「泊まる」「泊まる」と言われて、本当に困ったと思っていたが、良い情報が聞けた。


つまり、この世界の魔物は、かなりの脅威であり、安全に暮らすのなら、魔物を何とかしなければならない様だ。


魔物対策として、スマートフォンの普及は効果が有るだろう。

その為には、【基地局】の整備が必要だ。

しかし、【基地局】の整備を安全に迅速に行うのに、魔力をエネルギーとするモーターの自動車を活用する事も必要だろう。


幹線道路沿いに、魔物が出た時の避難所を作るのも良いかも知れない。





〜〜〜





[おはようごさいます]


「うおっ!?今日は朝からどうした?!」

思わず声を出しちゃったよ。


[昨日 アユム様が寝る前に考えられていた魔物への対策で 提案したい事があり 朝 起きられた直後に声を掛けさせて頂きました]


そっ そっか?なに?

昨日でも良かったのに。


[寝る前に提案をすると アユム様の睡眠の妨げになると判断しました]


あ、そうなんだ?ありがとう。


[提案に関してお話しても宜しいでしょうか?]


あ、お願いするよ。


[アユム様は この世界でのスマートフォンの普及を開始されます。それなら魔物への対策にスマートフォンを活用すると良いかと思われます]


そりゃそうだろう。魔法とかだろう?


[いいえ 【中継器】から送られてくる情報を使い その【中継器】の周囲に魔物が出没した時は その近くのスマートフォンへ通知を出したり マップ上に魔物の位置を表示する様にすると スマートフォン所有者の魔物との遭遇を減らせるだろうと 進言します]


えっ?そんな事が出来るの?


[はい。故界(こかい)のスマートフォンのマップ内での店などの表示と同じだと思って下さい。私を活用したマップは 【中継器】から届く情報を常に更新しています。なので リアルタイムに近い形で周辺の情報を得られます。今 テストで表示しますか?]


おっ!?おう ヨロシク。


[マップをアップデートしました]


じゃあシム 俺の視界にマップを重ねて表示して。


[了解]


ん?この村の中の青い点が魔物なの!?魔物が入ってきてるじゃん!!


[いいえ 青い点は人です。魔物は紅い点で表示します。危険の無い動物は黄色の点です。危険性の無い小さな昆虫は 表示対象外となっています。また必要でしたら それも表示可能です。それぞれの点をマップ上でタップをすると 解る範囲で追加の情報が表示されます]


凄いな。黄色い点も村の中に若干 有る。

建物の中に集まっている黄色い点は、多分 ネズミみたいなものだろうな。


[右側に故界(こかい)のマップと同じ様に レイヤーのボタンを追加しました。そこでON-OFFの切り替えが出来ます]


OK 了解!




「アユム おはよう」


「おはようフェムト」


「お…はようアユム…」


「おはようピコ」


「ん?ナノはまだ起きないんだ?」


「そうだね。ナノは早起き苦手だから」


「その割には、昨日 早かったけどね。はは・・・」


「眠れなかったって言ってた」


「そうなんだ?」

フェムトの話が本当なら、昨日 遅くまで起きていたから、より眠くて起きれて無いんだろうな。


「ねぇ?気になったんだけど・・・・・・ この魔法はどうしてずっと使えるの?」


「それはね。この中に魔力を貯めておけるバッテリーと言うのが入っているんだ。だから、そこに貯めてある分が無くなるまで、ずっと使えるよ」


「だから昨日の夜 ずっとらいと? を灯してて大丈夫だったんだね」


「うん。そうだよ」

まあ、実際には俺の魔力量は巨大らしいから、俺のスマートフォンはバッテリー切れが無い訳だけどね。


「私達のもずっと大丈夫なの?」


[魔力の消費は微々たるものなので ライトを一晩つけておく程度なら問題ありません]


補足を ありがとう。シム。


「うん。一晩位なら問題無いよ」


「凄い!じゃあこれから暗くて困る事が無いね!」


「ん?ん〜 なに?だれ?」


フェムトの声でナノが起きてしまった。


「おはようナノ」


「あっ!アユムの所だった!おはよう!」


さて、三人と話しながら、夜の間に試用可能展示用端末(ホットモック)を作成したから、いつでもショップは開店出来る。

朝食の替わりに貰ってきたキジ肉を焼いたのを食べて、ショップの予定地に行くか・・・・・・


ガブッ!

ングング


冷めてるから少し硬いな。


最初だから機種は五つでスタートだな。

「よいしょっ!」


「もう行くの?」


「ああ、今日 開店してくれって領主様(ガロン)に言われているからね」









さて、この納屋か物置小屋って感じの所から異世界での通信事業者としての事業の開始だ!


しかし、本当 電気が無いから明かりも無いし、床は土だし、展示用の台は粗末な木製だし、パッと見は元の世界のショップには程遠いな。

心の中で苦笑いするしかない。

けど、ここが俺の通信事業者としての仕事の始まりだ!


「しかし暗いなぁ・・・・・・」


[ライトを独立して作成も可能ですが 天井に取付けた場合 故界(こかい)の店舗の照明と違い 照明へのエネルギーを供給出来る設備が無いので バッテリーを使用してになりますので バッテリーへの魔力を供給する手段の確保が問題になります]


確かにね・・・・・・

バッテリーとライトの間に配線をして、バッテリーは手の届く所にしたらどうかな?

ライトは天井と壁との間の所に取付けてさ。


[それなら可能です]


じゃあ、それで作成してくれる?


[了解しました]


手に持っていた魔石と魔鉱と魔鉱石が、眩い光に包まれた後、ライトの部分とバッテリーの部分が、細い線で繋がった物に変化した。


[作成出来ました]


ありがとうシム。


「それはなに?」


「照明だよ。お店の中が暗いからね」


「明るくなるの?」


「そうだよ」

フェムトの質問に答える。

三人娘は、手伝うと言って、ショップになる建物に一緒に居る。



なあシム?これ取付けたけど、どうやってスイッチを入れるの?


[バッテリーの部分にスマートフォンを近付けると、スマートフォンの画面にスイッチが表示されます。または音声で操作も可能ですが その場合は バッテリーにスマートフォンを近付けた後に 音声で指示をするとON-OFFの切替が出来ます。その際にスマートフォンからライトのバッテリーへの魔力の供給も行われます]


こうかな?


「ねぇシム?ショップの照明を点けて」


「「「わっ!!」」」

「点いた!」

「うん!点いたね!」

「明るい!!」


うん。最初よりかなり明るいけど、それでも元の世界のお店と較べたら暗い。

もう一箇所 反対側にもライトを付けよう。


じゃあシム ヨロシク。


[了解しました]


また手に持った魔石魔鉱魔鉱石が光り輝き、その後にはまたバッテリーが細い線で繋がっているライトが出来上がっている。


[作成出来ました]


ありがとうシム。


反対側にも取付けて、またバッテリーの部分にスマートフォンを近付ける。

今度はスマホの画面で操作してみる。


「「「わっ!!」」」

「もっと明るくなった!」

「うん!外みたい!」

「本当 明るいね!」


これでも元の世界の店舗と較べたら暗いが、それでも隅々まで光が届いている。

三人娘には驚きの様だね。


外には既に野次馬だろう村人が集まっている。


「アユム!?これは!?この明かりは、なっ!?なんなんだい!?」


「ガロン 来たんだね。これはスマホのライトの部分を、単体で使える様にした物だよ。照明ってやつだね」


「これは凄い。本当に凄いよ。夜でもお店を開いておけるね」


「夜には閉店するけどね!」


「それはそうだけど、夜でも明るいよね。私の屋敷にも付けられないかな?」


「付けられるけどさ、ライトのバッテリーに、定期的に魔力を供給しなきゃだよ」


「それはどうやって?」


「スマートフォンからだよ」


「そこでもスマートフォンが必要なんだね」


「そうだね。どうしても必要だよ」


「それなら、このお店で らいと?の販売もしたらどうかな?」


「えっ?スマホのショップかと思ったら、電気屋みたいになるのか!?」


「えっ?なに?その でんきゃ ってなんだい?」


「ごめん。今のは独り言だよ」


「そう?それで らいと の販売もするんだろう?」


「まあ・・・・・・そうだね。需要が有るだろうしね」


「さて、取りあえず、展示用のスマホを台に立て掛けて・・・・・・ 完成!!」


「開店出来るかい?」


「おう!開店します!」


「じゃあ早速 私の すまほ をよろしくね」


「ガロンからかっ!まあ、そうだよね」


「そうだよ。ずっと待ってたんだから。すまほ の代金と31日に一回の支払いの料金はいくらだい?」


「ガロンはどの端末・・・・・・スマホにするの?五種類準備したけどさ」


「バッテリーの容量の違いとかストレージの容量の差とかかな」


「オススメは?」


「そりゃガロンは領主様なんだから、一番良いやつだろう」


「じゃあそれが良い。代金と料金はどうなるんだい?」


「代金は百日間分の食料、料金は一回分が二日の食料の先払い。これは先払いは好きな回数分だけ出来るから、十二回分先払いしてしまえば、約一年分払った事になるよ。約一年間分で食料二十四日分だよ。合計 百二十四日分で、約一年間使えるよ」


「やっぱり高いねぇ・・・・・・」


「そりゃ一番良い機種で一年分の使用料の先払いの場合だからね」


「一番安いのだとどうなる?」


「スマホ本体の代金は、一番良いやつの十分の一で、十日分の食料で買えるよ。それと31日間一回分で二日の食料だから、十二日分の食料だね」


「えっ?そんなに安く?」


「まあ・・・・・・ね。ただ、バッテリーもストレージも一番良いやつの十分の一だよ」


「安いなり・・・・・・だね」


「もちろん そうなるよ」


「じゃあ一番良いやつで頼むよ」


「お買い上げありがとうございます!先払いは何回分にしますか?」


「一年間分で頼むよ。一緒に らいと の設置も頼むね」


「了解!」


なあシム?ライトはいくらにしようか?


[五日分から十日分の食料が妥当でしょう。取付工事も有るのですから。工賃込みで一つ十日分ですかね]


了解。


「ライトは一箇所で十日分の食料になるけど、いくつ付けるかい?」


「取りあえずは一箇所で頼むよ」


「はい!承りました!」


「合計は何日分の食料になるかな?」


「百三十四回分の食料になります!」


「じゃあ らいと の取付の時に払うよ」


「はい!では端末・・・・・・スマホの準備をしますので、こちらにお掛けになってお待ち頂けますか?」


「またそんな他人行儀な言葉を使う。もっと気楽にしてくれよ」


「いやぁ・・・・・・今はお客様だからさ。今は我慢してよ」


「そう、分かったよ」


領主様(ガロン)の接客が終わると、店内には他の村人達も入って来た。

フェムト達三人には、本体価格と月々の支払いの料金を教えてあるので、俺が領主様(ガロン)のスマートフォンを作成している間に、接客をしてくれている。


眩い輝きの後には、領主様(ガロン)のスマートフォンが、俺の手の中に出来上がっている。


「お待たせしました。これからお客様の身体情報の登録を行います。すると、自身の体の状態を表示出来る様になったり、スマートフォンからの補助を受け易くなります。スマートフォンを手に持って、登録作業をして貰えますか?」


「お、解った」


「はい。これで使用可能になりました。後は簡単な使い方の説明をしますね」


「うん。頼む」


「では、こちらをタップして下さい・・・・・・」







ふぅ・・・・・・

やっと領主様(ガロン)のスマートフォンの基本設定が終わったよ。

やはり最初の説明に時間が掛かる。

識字率が低く、しかも文字が違う。先ずは通話の仕方や基本的なアプリの操作方法の説明が必要だ。音声操作が出来るので、そのやり方さえ解かれば、基本的な使い方は出来る。

そこまではシッカリ教えないといけない。

そして、それが終わると、喜んでスマートフォンを手に持って帰って行った。

後は、閉店後に領主様(ガロン)の屋敷に行って、照明の取付をすれば良い。


店内には、多くの客が集まっている。

なかなか購入まで行かないが、皆 興味は強く持っている様だ。


「ねえ?アユム! あの明かりはいくらなの?」


「取付工事費込みで十日分の食料だよ」


「月々の料金は?やっぱり31日に一回の支払いが必要なんだよね?」


「ライトには要らないよ。ただスマートフォンを使って、定期的なバッテリーへの魔力の補充が必要だよ」


「じゃあスマホが無いと使えないのね?」


「そうだよ」

ピコが説明しているお客様は、領主様(ガロン)と同じくライトに興味を持っている様だ。


「ねえ!アユム!アレ!アレ!アレ!あの明るいの!あれはいくら!?」


「ナノもかよ!?取付工事費込みで十日分の食料だよ!」


「他には要らないの?」


「要らないけど、スマートフォンが無いと魔力の補充が出来ないから、スマートフォンを購入しないと使えないよ!」


「分かった!」


ナノのお客様もって、ライト大人気だな!


「ねぇ!?アユム!あのらいと?って売り物だよね?いくら?」


「はあ?フェムトのお客様も?あれも売り物になったよ。代金は取付工事費込みで十日分の食料だよ。ただスマートフォンが無いと魔力の補充が出来ないから、スマートフォンを購入しないと、ライトは使えないよ!」


「そうなのね?31日に一回の支払いはどのくらい?」


「それは無いよ!スマートフォンを持っている事が必須なだけだよ」


「教えてくれてありがとう」


こりゃ殆どのお客様が、ライトも購入したがるかもな。



「なに?この店!?」


外が騒がしい。

と言うか、店内から外の人だかりの中に、飛び抜けて高い人影が三人分有る。声はその人物からの様だ。


「入れねぇだろ。早く入らせろよ」


一番デカい男がゴネている。


「そうだ!姉ちゃんや兄貴の言う通りだ!」


二番目にデカい男が追従してんのか?


「ここにナノやピコやフェムトが居るんでしょう!?話が有るんだけど」


三番目に背の高い奴で、男かと思ってたが、背の高い女だった様だ。

元の世界なら世界的なトップレベルのモデルになれそうな、高身長でスタイルも良い美人だった。


「何なの!?見たら分かるでしょう!?私達 すっごく忙しいんだけど!!」


ナノがブチ切れてしまってる。


「お前かっ!お店の邪魔するな!」


うわっ!ピコも切れてる!


「本当にあなたって・・・・・・どうしてそうなの?迷惑よ」


フェムトは冷静そうだけど、顔が凄い事になっている。

殺し屋かっ!?って雰囲気になってる!!


「あーっ?何だって?」


一番デカい奴が凄んでる!


「あのぉ・・・・・・ すいません!!本当に忙しいんです!閉店してからにして貰えませんか?お願いします!!」


「は?あんたみたいな弱々しい奴に用は無いよ。あの三人と話をさせてくれたら良いんだよ」


三番目に背の高い女が、これまた凄い怖い顔して睨んでる!

美人さんが台無しだよ!!

折角 きれいなんだから笑おうよ!!


って、怖くて言えない・・・・・・


困ったなぁ・・・・・・

今 この三人に仕事を抜けられてしまうと、完全にお客様への対応が間に合わなくなってしまう。

どうするのが正解なんだろう!?

はい。携帯電話ショップから別方向に進み出してます!

しかも、回転しないどころか、店内も回し切れてません!!

しかも、商売の邪魔をする奴が現れました!

まあ、これまで読んでいた人は、この三人が誰なのか解るでしょうけどね!

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