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異世界 『ながらスマホ』事情  作者: 一等神 司
第二章 スマホ中毒者から始まる文化大革命
19/83

早朝から騒がしく忙しい異世界二日目

三人娘に振り回される主人公の回です。

ナノに誘われて、狩りの為に森の中に入ったが、やっぱり無茶苦茶だ。

入った途端に後悔している。

あ、嘘 本当は入る前から後悔はしてました。

元の世界と比べて、植物の大きさも凄く巨大だけど、動物も大きい。

人間もナノ ピコ フェムトの三人以外は、かなり大柄だった。

これまで会った男達は、全員2メートル前後は有った。

最初に会った三人が【特殊】だった様だ。


そんな何でも大きいのが当たり前の世界で、ひ弱な現代人の俺は、狩りの為に道なき道を進んでいる。

着いた村には、食べ物が少ないみたいで、空腹を満たすには、自分で狩るしか無いみたいだからさ。

マジ 腹減った。


海にも行きたい。

海に行って塩を入手しなきゃな。

でも、先ずは獲物を狩って、腹を満たす。

うん。これだね。


「うわっ!?また巨大な蜘蛛の巣!うぎゃっ!蜘蛛自体も俺の両手を合わせたサイズより巨大じゃん!」

マジかよ。昨日見たジョロウグモは、まだ小さい方だった様だ。

猫や小型犬サイズの蜘蛛が、ゴロゴロいる!


「うん。それも食えるけど、無理しては食べないかな」


話には聞いた事が有ったけど、ナノは食った事が有るのか!?

「食べた事が有るんだよね?」

恐る恐る聞いてみた。


「もちろん!ね?ピコ?フェムト?」


「うん。ある」

「美味しいけど・・・・・・あまり食べたいとは思わない」


「えっ!?そうなんだ・・・・・・」

三人共 食べた事があるらしい。


俺は、移動しながら山菜の確保もしている。

エコバッグを何袋か持って来たので、それに入れている。

ミツバやミョウガとか採れた。

ジメッとした湿度が高い所が好きな山菜は、日当たりの良い道端じゃ、なかなか少ないだろうからね。

これだけ採れれば栄養も摂れそうだ。


「おかしいなぁ・・・・・・昨日から獲物がいない・・・・・・」


「そうなんだ?いつもはもっといるの?」


「うん。こんなにいないのは珍しい」


「ふーん・・・・・・ 困ったね」

ナノが獲物が見付からずに困ってる。

もちろん、腹の空いた俺も困る。


ん?キジ?

「よっと・・・・・・」

遠くにキジと思われる影が見えたので、弓で空気の矢を射てみた。



ドスッ!



「えっ?何かいたの?」

「えっ?なになに?」

「アユム!何か落としたの!?」


フェムト ピコ ナノは気が付いてなかった様だ。


「うん。多分 キジだと思うよ。ここで待ってて、取ってくるよ」


ガサッ

ガサガサッ


おぉ・・・・・・

険しいぃ・・・・・・


ガサガサ パキッ

ガサガサガサッ


「えっ!?」

今 飛んでたのは蝶?蛾?やっぱりデカい!

横幅が50センチ超えてるんじゃないか!?


ガサガサ

ガサッ パキパキッ


「ん?水の音?」

小さな滝でも在るのかな?


パキッ ガサカサッ


「げっ!?」

今 跳ねたのは、バッタかっ!?30センチくらい有ったろう!?


ガサッ


「おっ!?有った!!」

やっぱりキジだった様だ。

俺 弓の才能が有るのかもね。


「あっ!?渓流!?」


プルプル プルプル

「もしもし ココ 川が有るよ!きれいな水だけど汗拭いたりしないか?」

振り向いてナノに電話を掛けて知らせてみた。


『バカッ!危ないから早く離れろ!水辺が危ないのは常識だろ!』


「えっ!?やっぱり危ないの?」


『当たり前だろ!早く離れて!』


仕方が無い。離れるか・・・・・・

しかし、このキジも大きいなぁ・・・・・・

尻尾の羽根まで入れると、全長が2メートルくらい有るぞ!!

きれいな羽根だから、オスの様だけど、元の世界じゃ1メートル無い大きさの筈だ。

尻尾が長いから、それを除けばそれ程じゃ無いけど、それでもデカい!

かなりお肉が取れるな・・・・・・ジュル・・・・・・


ガサガサッ

ガサガサ パキッ

パキパキッ

ガサカサ


帰りも色んな虫が・・・・・・デカい。

あれはコオロギか?人の握り拳よりデカいけど・・・・・・


ガサッ

パキパキッ

ガサガサガサッ


「お待たせ!ほら!穫れたよ!」

三人に差し出す。


「ほら、やっぱり狩りをした事が無いって嘘じゃん!」


ナノがジト目で見ている。

「いや、本当に初めてなんだって・・・・・・信じないかもだけどさ・・・・・・」


「うん!信じられない!」


「まあ、穫れたから信じられないだろうけど・・・・・・初めてなんだけどね・・・・・・」


「もし、本当なら凄い」


フェムトが穫れたキジを見ながら褒めてくれた。

「ありがとう」


「うん!凄いよ!」


ピコも褒めてくれた。

「ピコも ありがとう」

初めての狩りで獲れて褒められて、正直 嬉しい。


「あ、凄いよ!アユム 凄いよ!」


ナノも褒めてくれた。

「ありがとうね」

苦笑いしながら言った。


「まだ狩りを続けるの?」


「いや、帰ろうよ。獲物が少ないみたいだし、魔物に遭遇するのも嫌だしね」


「そっか?了解」

キジが穫れたから帰るみたいだ。


「なあ?そんなに水辺って危ないのか?」


「「「当たり前でしょう!!」」」


当たり前らしい。

「ごめん。よく知らないんだ・・・・・・」


「アユム 遠くから来たにしても、どこでも水辺は危ない筈だよ!?」


ピコが不思議そうに言った。

「あ、そうなんだ?」

この世界じゃ水辺が危険なのは常識の様だ。


「魔物とか水を飲みに来るし、そもそも蛇の魔物が多いし、特にヤバいのは・・・・・・龍がいるかも知れないし・・・・・・」


フェムトが説明してくれた。

「りゅっ龍!?そんなのがいるの!?」

ファンタジーだ!恐ろしいけど!


「えっ!?普通にいるに決まってるじゃん!」


ナノに呆れられた。

「いや、俺 知らなくてさ・・・・・・」


「「「えーっ!?」」」

「アユム どこから来たの?」


フェムトが不思議そうに聞いてきた。

「地球?日本?そんな感じの遠い所だよ」


「えっ?それどこよ!!」


「本当に遠いんだ。上手く説明出来ない。ごめん!」

ナノの質問に答え様が無い。

別の世界からって説明しても理解して貰えないだろうしね。


しかし、龍かぁ・・・・・・

それが普通にいるのかぁ・・・・・・


「龍ってどんなの?」


「えっ?細長くて凄い口してて・・・・・・ 知らないの??」


フェムトに変な顔された。

細長いって事は、西洋的な翼の有るドラゴンって奴じゃなくて、東洋的な奴か。

「じゃあ、翼は無いんだ?」


「当たり前だろ!」


ナノは俺のその質問にツッコミでも入れるかの様に答えてくれた。

「あ、だよね。無いよね・・・・・・」

水棲の様だし、東洋的な龍で決定だな。


「どんなのだったかなぁ・・・・・・って思ってさ」

こんな質問は変かな?


「そう言えば、私も大きいのは見た事は無かった!でも、成長すると長くてデカくて口が凄くて気持ち悪いって聞いた!」


ん?気持ち悪い?ナノの龍への印象が変だ。

「ヒゲが有ってウロコが有って足の有る奴だよな?」

東洋的な龍なら、怖いは解るけど、気持ち悪いは変だな。


「そんなの無いよ!ヒゲなんて無いしウロコも無くてヌルヌルしてて足も無いよ!当たり前じゃん!」


ん?

「ヌルヌル!?足無い!? あ、そうだったね。うん。そうだった」

一応 ナノの話に合わせとこう。


どうも東洋的な龍と言うより、ワーム的な西洋的なドラゴンの方の竜らしい。


「色はどうだったっけ?」


「白っぽい灰色っぽい?そんな色」


まあ、そうだよな。危険なら近付かない訳だし、よくは知らないよな。

「ありがとう。フェムトは大きいのは見た事は有る?」


「ううん。無い」


「成長したらどの位 大きくなるんだろうね?」


「人間の胴回り位の太さになったのを見たって言ってた人がいたよ」


マジかっ!?

「そんなのがいたんだ!?」

ピコの話を聞いて、本当 恐ろしくなった。

しかも、ヌルヌルで口が凄いんだろう!?マジかっ!?

水辺には、本当に近付かない方が良いらしい。

でも、それじゃ飲水にも困るし、農業 特に稲作とか困るよな。


【衣食住】以前に、こりゃ安全な水場も必要だな。


そもそも、あの村の塀では、巨大な魔物の襲撃に耐えられるんだろうか?水云々の前に、人の生活する空間は、安全なのだろうか?


[4メートルを超える魔物が普通に存在する様なので、あの塀では防ぐのは厳しいと判断出来ます]


ありがとうシム。

だよなぁ・・・・・・

衛生観念も低い様だし、病気やケガなどの医療に関しても、低そうに感じる。

全く安全じゃない。住む所も安全じゃない。何もかもが危険な世界なんだな。


さて、そんな龍の話をている間に、森を抜けて道に出た。


「記念写真を撮りたいけど良いかな?」


「記念写真?なにそれ?」


「ああ・・・・・・ナノ・・・・・・ ほら、このキジを獲った事を記念して、スマホのきれいな絵にするって事だよ」


「「「うん!記念写真しよう!」」」


「ありがとう。じゃあそこに三人並んで立っててくれる?」

キジを三人の前の地面に置いて、道の脇の木の根元にスマホを立て掛ける形で置いた。


「お待たせ。じゃあ撮るよ。シム!写真を撮って!」


カシャッ!


キジを持ち、シムに指示をしたら撮ってくれた。

「撮れたと思うから、スマホの確認するね」


「えっ!?あれで絵になったの!?」


フェムトが驚いている。


「ほら、これ」


「「「うわっ!?きれい!」」」


よく撮れていた。

しかし、キジがバカでかい!

首を持って持ち上げたけど、尻尾とか地面に着いてるし!


帰り道は、予定通り、道の脇にはえている食べられる植物を採取する。

ノビルって言うやつになるのかな?ネギやニラが自生していた。

キジ鍋をするのに良さそうな山菜を中心に採った。


青じそも有ったので、それも採取。


スベリヒユも今回は直ぐに食べられる量だけを採取。

茹でて干して長期保存が可能なので、時間に余裕が有る時に、多く採取して処理しよう。


さて、村に到着。


キジは宿として提供して貰った一軒家の庭先で、血抜きの処理をしよう。

血抜きが出来たら、羽を毟らなきゃな。

あれ?もしかして、まだまだ食べられない?

キジは夕飯かな。


スベリヒユを茹でて食べたくても、鍋は有っても水が無い。

調味料も無かった。

食えんじゃん!


「水が無い。塩とかの調味料も無い・・・・・・」


「水は井戸で汲めるよ。塩は持って来ようか?」


「ありがとう ナノ。でも、塩って高価なんだろう?」


「そうだね。塩はなかなか手に入らないよ」

「うん。無いのが当たり前だよね」

「塩が有ると料理が美味しくなるよね」


「そうだよね」

塩や砂糖や旨味ダシや香辛料。この世界で生きて行くなら、これらの入手方法を確保しなきゃならないな。

鰹節や昆布だしとか、なかなか手に入らないだろうな。

と言うか、この世界にカツオとか昆布は存在するのか!?


「なあ?ここって海は遠いの?」


「近くは無いけど、そんなに遠い訳じゃない。ほら、海は危険だから・・・・・・」


「そうなんだ?海 危険なんだね」

淡水の水辺だけじゃなく、海も危険なのか!?


「アユム変!元々変だったけど、もっと変!海なんて危険な魔物がウジャウジャいる所じゃない!陸よりもずっと凄く危険なのは常識!」


「そうだったね。うん。海は危険だ!」

フェムトに呆れ返られているので、やはり話を合わせる。


「本当 アユムはどこから来たの?」


「遠くから・・・・・・日本って所から・・・・・・」

ピコもジト目で見ている。


「まあアユムらしいよな!はははっ!」


「ごめん。本当 ここら辺の事をよく知らなくてさ」

ナノは諦めたらしい。


「キジは昼飯には間に合いそうに無いな。昼は何を食べようか?」


「えっ?今 食べないの?」


「そりゃ血抜きとかしなきゃ不味いだろうからさ」


「えっ?血抜きってなに?」


ナノが真顔で聞いてきた。

「いや、血抜きって、そのままだよ。獲った獲物の血を抜いて、血の臭みを減らすんだよ。普通 やるだろう?」


「「「えっ!?知らない!!」」」


えっ!?えーっ!?

三人共 血抜きを知らないらしい。


「いや、血抜きしなきゃ肉が不味いよ」

って、言っても、俺も血抜きをしてない肉を食った事が無いけどさ。


「そうなんだ?そんなのしないで獲ったら直ぐ食べるのが普通だよ」


ここでは血抜きしないのが普通なんだな

「ナノ 教えてくれて、ありがとう。ここらでは血抜きしないんだね」


「お昼御飯は、領主様が準備してくれると思うよ」


「えっ?そうなの?フェムトはそう聞いたの?」


「聞いてないけど、ここらでは当たり前。アユムは大人数の山賊を退治してくれたお客様だから、饗すのがこの地域の常識」


「そうなら助かるけど・・・・・・」

でも、正直 昨日の夜御飯は、美味しい物では無かったなぁ・・・・・・

腹を満たす為だけの料理って感じだった。


「さて、じゃあ昼御飯まで、何をしようか?勉強 つまり読み書き算数を教えるか、それともスマホの使い方を教えようか?」


「「「最初はスマホ!!」」」

「あの写真って絵のやつを教わりたい!」


フェムトが特に乗り気だが、記念写真でナノやピコも興味をより持った様だ。


「うん。じゃあ、最初はスマホの操作方法からだね」


「「「はい!」」」


みんな一斉に自分のスマホを出した。

三人の為のスマホ教室開催!



さて、今日は車を作る為に、後で一人で、あの山賊のいた崖の所まで行きたいな。

この三人を躱して、そんな時間が作れるかな?いや、作れなきゃ困る!!

場所が違えば、常識も変わるってのが、作者の中での常識です。

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